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長いもの一大産地となった十勝

WEB広報誌 かいはつグラフ2015.11

  • 長いもの一大産地となった十勝
 北海道は日本を代表する食料供給基地ですが、中でも十勝は北海道においても最も食料供給基地として誇る重要な地域です。
 例えば、十勝管内で生産される長いもは、国内の消費だけでなく、台湾やアメリカなどにも盛んに輸出されています。台湾では「山薬」と呼ばれ、薬膳料理で食べる習慣があるそうです。
 その十勝管内が長いもの一大産地となった要因として挙げられるのが、品質が良いことはもちろんですが、豊作貧乏からの脱却です。
 前述にあるように台湾では長いもが薬膳料理として人気があること、日本では評価されない大型の長いもが台湾では高評価であること等に着目し、平成11年から台湾へ輸出を行い、平成19年から米国にも販路を拡大していったことが、十勝の長いもが一大産地となった要因として挙げられます。
 また、その他にも、北海道開発局において行った各事業の整備も、十勝管内の長いもが一大産地となった要因として、大いに貢献しています。
 では、次に十勝の長いもを支える当局の各事業の整備について、それぞれ紹介します。
  • 各事業の整備
農業農村整備事業
農業農村整備事業(農業農村整備事業による畑の中の地下水を低下させ湿害が減少)
長いも
 農地の水が溜まる排水性の悪い農地では、作物の生育や作業機械の走行などに悪影響を与えるので、国営かんがい排水事業による本格的な排水整備を行うことによって、土地基盤整備を進めています。これにより、てんさいやばれいしょ、小麦、豆類による輪作体系を確立し、大規模な畑作の発展に寄与しました。
 十勝管内の長いもの品質向上と収穫量増加に貢献しています。
                               国内用(左)と輸出用(右)の長いも
                             ※国内用よりも輸出用は大きいです。

  • 長いもの湿害 湿害により品質が低下
  • 基幹排水路の整備状況
地域作物(長いも)に対応した、深暗渠の施工。
畑の中の地下水を低下させることによって、湿害が減少し、長いもの品質と収穫量が向上しました。
  • 農業農村整備事業の実施
治水事業
治水事業
 治水事業により、地域の洪水被害が軽減し、安全・安心を確保しています。農地への浸水被害も軽減し、長いもをはじめとした農作物の収穫量増加に寄与しています。

     札内川ダム(平成10年完成)
札内川ダム
【札内川ダム】
 札内川ダムは、洪水調節、農業用水や水道利用、流水の正常な機能の維持、発電を目的とした多目的ダムとして建設されました。 
 札内川ダムは洪水調節をすることによって、水害から人命や財産を守っています。また、農地にかんがい用水を送り、農業経営の安定に貢献しています。そして、ダムに貯水をし、渇水の際でも安心して水が使えるよう、住民の生活を守るほか、河川環境の保全を行っています。更に、ダムの高さを利用した水力発電を札内川発電所に供給し、クリーンエネルギーとしての電力を確保し、社会の発展に寄与しています。
 最後に、ダムから川に流す水の量を調節することによって、一年中安定した水量を保ち、川に住む動植物を守っています。 
  • 治水事業による工洪水被害の低減
道路整備事業
道路整備事業(高規格幹線道路の延伸による物流の効率化)
 帯広・広尾自動車道の開通区間が延伸され、十勝港へ入荷した肥料等の輸送、及び十勝港から出荷される小麦等の輸送が効率化されました。輸送時間の短縮によりトラックの往復回数が増加し、輸送スケジュールに変化がもたらされました。
 また、十勝地域で生産された長いもなどの農産物は国道や日高自動車道を利用して道内の港へ運ばれ、海外への輸出もされております。

■帯広・広尾自動車道の更別IC~忠類大樹IC間が新たに開通(平成27年3月15日)
  • 更別IC~忠類大樹IC間
  • 開通区間
■更別IC~忠類大樹IC間開通後、繁忙期における小麦輸送事業者の輸送スケジュール変化
例)音更町~十勝港
  • 輸送時間
 更別IC~忠類大樹ICの開通後、輸送時間が短縮され、1日あたりのトラック往復回数が増えたことにより、肥料輸送など別の仕事に割り振ることも可能になりました。
  • 道路整備事業の実施
港湾整備事業
港湾整備事業(十勝港から肥料等が輸入)
 十勝港は、他港と比較して帯広近郊に最も近い重要港湾であり、陸上輸送コストの縮減が可能となります。
 また、岸壁の整備等により、3万トン級の貨物船が入港可能となり、海上輸送コストの縮減が可能となりました。これにより、十勝の長いも生産を支えています。


   化学肥料の輸入
  • 化学肥料の輸入
  • 十勝港
■陸上輸送距離のメリット
 十勝港は、近隣港湾の中で、他港と比較して帯広近郊に一番近い港であり、陸上輸送コストの縮減が可能となります。
  • 陸上輸送距離比較
  • 主な港の地図
■大型船によるコスト縮減
 岸壁(-12m)の完成により、3万トン級貨物船が入港可能となり、海上輸送コストの縮減が可能となります。
  • 港湾整備

お問合せ先

開発監理部 広報室 

  • 電話番号:011-709-2311
  • ファクシミリ: 011-709-8995

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