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平成28年3月2日局長記者会見

記者会見内容

北海道開発局長の会見時の画像
平成28年3月2日局長記者会見の内容
  1. 北海道新幹線の開業に向けた北海道開発局の取組
  2. 平成27年度完了及び供用予定箇所について
  3. 平成26年度道内総資本形成の調査結果(速報)
  4. HOPの新たな取組(北海道産品の輸出促進)
  5. 北海道開発局におけるi-Constructionの推進体制~建設現場の生産性向上について~

会見日時・場所

日時: 平成28年3月2日(水曜日) 11時00分~11時35分
場所: 札幌市北区北8条西2丁目札幌第1合同庁舎17F 北海道開発記者クラブ
会見実施者: 北海道開発局長 本田 幸一

配布資料

話題1

北海道新幹線の開業に向けた北海道開発局の取組

 3月26日に北海道新幹線が新函館北斗駅まで開通しますが、新幹線開業に合わせ、道路の関係で「道の駅」と「シーニックバイウェイ」の取組を前倒しで行うことにしましたので、その説明をさせていただきます。
 まず「道の駅スタンプラリー2016」です。例年ゴールデンウィーク前に実施しておりますスタンプラリーを今年は北海道新幹線の開業日に合わせて実施をするというものです。スタンプラリーに参加いただきスタンプ数に応じて応募すると賞品がもらえるのですが、その中で関東、東北の道の駅のスタンプを押すことで応募資格が得られる『関東・東北・北海道「道の駅」賞』を企画しました。それからシーニックドライブマップを新幹線の開業に合わせて販売するということと、香港、台湾、シンガポールの言語に対応したドライブマップを作成してインバウンドに対応したいと思っております。
 資料2ページをご覧下さい。北海道が平成27年1月に公表した調査結果を載せておりますが、道外居住者が道内各地への移動手段としてレンタカーを選択する割合が約半数と非常に高くなっております。本スタンプラリーを早く開始することによって函館に来た道外のお客さんが道内各地に行ってもらえるよう期待しております。資料7ページをご覧下さい。二次交通の動態調査や「道の駅」スタンプラリーへの参加状況のデータが載っておりますので参考としてください。どういった形で行うかということですが、利便性を高めるために「MapQR」という新しい手法を導入するなどの工夫しながらスタンプラリーを開催したいと思っております。資料3ページをご覧ください。先ほど申し上げた「関東・東北・北海道「道の駅」賞」ですが、60名を対象に商品が用意されています。スタンプラリーにつきましては、配布したチラシも参考としてください。
 次に「シーニックドライブマップ2016」についてご説明します。資料4ページをご覧下さい。シーニックドライブマップは毎年作成しておりますが、今年は前倒しして新幹線の開業に合わせて3月26日に発売を開始します。資料5ページ目にマップの2カ国語対応について記載しております。5ページ下の左側の表は外国の方のレンタカーの年間利用台数であり、ご覧のとおり急激に伸びてきております。右側の表、月別の推移を見ても7月、8月含めて平成27年は大きく伸びております。そうしたことを背景にレンタカーを利用する方を取り込んで北海道新幹線の開業に伴う新たなイベントへの対応ですとか、道内各地を巡っていただく取組の一助として香港、台湾、シンガポールの言語に対応したマップを作ろうということです。資料の10ページ目をご覧下さい。シンガポールは英語、繁体字は台湾や香港などで使われていると聞いておりますので、そうした国の方がこのマップを見ながら北海道を歩いていただいて、先ほどご説明したスタンプラリーなども使って道内を周遊しながら楽しんでいただく、という企画で、一緒のタイミングで出すことにさせていただきました。
 以上がシーニックバイウェイと道の駅の関係ですが、これに関連した情報を資料に載せております。11ページをご覧下さい。海外のお客さんが来たときに従前から課題になっておりましたWi-Fiの関係です。12ページに地図とデータを載せております。平成27年度内に89箇所、平成28年度以降に28箇所、概ね2年で道内の道の駅でフリーのWi-Fiが使える、そういう環境を整備しようとしています。以上が観光の関係ですが、関連でもう一つ紹介させていただきます。資料6ページに「ウェルカム!北海道新幹線開業~メモリアル3.26~シーニックdeナイト」とあります。新幹線が来たときに木古内駅、新函館北斗駅及び函館駅にキャンドルを並べてお迎えするという取組を道南のシーニックバイウェイの方々が行いますので興味のある方は見に行っていただきたいと思います。
  • 参考資料「道の駅」スタンプラリー2016関係
参考資料「道の駅」スタンプラリー2016関係
  • 参考資料「道の駅」スタンプラリー2016関係

話題2

平成27年度完了及び供用予定箇所について

 2つ目ですが、平成27年度の完了箇所です。
 お手元の資料をご覧いただきたいのですが、資料1ページ目に地図が付いています。27年度の主な完了及び供用予定箇所が載せてありますが、道路で3箇所、空港で新千歳のILSが1箇所、農業基盤整備が5箇所、水産基盤が1箇所が記載されています。
 まず道路ですが、3箇所あります。昨年の11月8日に訓子府-北見西が開通しました。また、昨年白糠まで供用しましたが、今月12日に北海道横断自動車の白糠から阿寒までの14キロメートルと釧路外環状道路の釧路西から釧路東までの9.9キロメートルが同日に開通します。次のページからは各事業の効果的なものを挙げさせてもらっています。2ページ目に、道東、釧路方向に高速道路が延伸している事で、釧路方面の効果的なものを紹介している資料です。地図にはこれまでの道東自動車道の延伸とその効果が、左下のグラフには、道東のサンマが大阪中央卸売市場で非常にシェアが伸びていることが書かれています。道路が延伸することによって、道東の産業であります水産業にも活力がでてきているということです。昨年白糠まで延伸したプラスの効果について、右側の棒グラフで、GW、SW期間中の道の駅等の主な施設の利用状況を開通前後で示しています。道の駅のしらぬかは、GWで32%、SWで75%と大幅な利用者の伸びが見られています。特徴的なのは池田のワイン城といった既に高速道路が繋がっている区間にある施設も、先線が延伸されることによって人の入り込みが増えており、道東道の延伸が、春とか夏とか秋とか観光の時に大きな効果が出ていると思います。それから、スタンプラリーの話もしましたが、海外から来たお客さんにも道東道の延伸を捉えて、道東の方に入ってきていただいて周遊していただければと考えています。
 3ページ目は、新千歳空港のB滑走路のILS双方向化事業が完成したということです。左上の方に計器着陸装置の整備状況について、A滑走路、B滑走路の図面が付いていますが、新千歳空港のB滑走路は北側からの進入方向、ILS方向が未整備のため荒天時の視界不良条件ではA滑走路を使っていましたので、維持工事や冬期の除雪作業等のため使用できない場合は、欠航や遅延が発生していましたが、計器着陸装置が導入されたことによって、遅延ですとか欠航、ダイバード、不測の事態が起きた時の対応がし易くなり、運航の安定化に寄与するのではないかと考えております。
 次の4ページ目です。農業の完了地区は5地区ありますが、かんがい排水が3地区、環境保全型かんがい排水が1地区、それから今紹介します農地再編整備事業1地区で、国営農地再編整備事業真狩地区と書いてあります。これは北海道開発局の畑地の農地再編整備事業として、国営で最初の完了地区ということでご紹介させてもらいました。この地区は、農地の区画の整形とか排水状況を改善することによって生産性の高い効率的な農作業が実現して、「担い手の確保」「高付加価値化」「6次産業化」「高収益作物の導入」といった取組ができるということであります。不規則農地とか排水不良農地といったものを整備することによって、高生産性の農業が可能になります。取組の成果ということでは、何点か挙げていますが、担い手の確保として、地元の高校から4人が就農したとか、6次産業化の例として地元ご当産地のポテトチップスを作って随分売れているとか、ゆり根の生産額は全国の5割弱を占めるといったものが、これからも増えていくのではないかと思います。それから、農地が整形され、排水なども整備されることになって、にんじんなど今まで手間がかかったものにシフトして農家の収入も上がっていくというデータがでていますので、紹介をさせていただきました。
 それから最後に漁港です。5ページ目をご覧ください。ウトロ漁港です。水産基盤整備によって、ウトロ漁港の旧港地区の狭隘解消、衛生管理の高度化を図るための屋根付き・人工地盤付きの岸壁を整備したということです。新港地区の写真にありますように人工地盤とか屋根付き岸壁を整備することによって、サケ水揚げ日本一の地区の衛生管理対策の強化ができ、水揚げも増えますし、高く売れることも期待されています。また、この地域は非常に土地が狭いので、その上の人工地盤の土地を上手く使いながら、色々な利活用ができるのではないかと思います。
 以上が今年の完成箇所についてのご紹介です。
  • 平成27年度完了及び供用予定箇所について

話題3

平成26年度道内総資本形成の調査結果(速報)

 3点目の資料をご覧ください。平成26年度道内総資本形成の調査結果について、ご紹介させて頂きます。総資本とは、土地及び中古品を除く新規に購入した有形又は無形の固定資産で主に建物、機械設備、コンピューターソフト、公共事業等を集計したものですが、26年度の道内総固定資本形成、名目では0.2%増。民間部門は4年連続の増加で、住宅は減ってはいますが、設備投資では2.5%の増加となっています。
 資料4ページ目の図1をご覧下さい。平成26年度の道内総固定資本形成は、名目値合計で3兆5,132億円、対前年度比0.2%増で、平成25年度並ということです。
 資料4ページ目の図3のグラフを合わせてご覧下さい。総固定資本形成のうち、民間設備投資は、26年度名目で第1次産業から第3次までの合計で1兆4,559億円となります。伸び率は2.5%。24年度が4.3%、25年度が2.0%と3年連続の増加となりました。主な投資項目としては、北海道新幹線の開業や外国人観光客の増加を見込んだ宿泊施設の新設・改修のほか、小売店の新規出店や店舗改装などの投資、機械装置などの生産ラインにおける能力増強投資が反映されたものと覗えます。
 資料3ページ下の民間設備投資の内訳を見ていただくと分かりますが、製造業、サービス業が11.4%、卸・小売業14.9%と前年度から伸びているところです。また、ここでは建設業が大きな伸びを示しているように見えますが、これは、おそらく補正予算も2年ほどあって、建設機械等の更新投資も見られて、対前年度比としては大幅な増加となっているものとみていますが、伸び率は大きいですが、4ページの図5に、平成13年度投資額を100としたグラフで、建設業を見ると54.4と対前年度比では増加したものの、水準としては平成13年度の半分程度までしか回復していないところですので、今後も、建設業をはじめ、増加傾向にある民間企業設備の動きを注視していきたいと考えています。
 調査結果の詳細の数値については、6ページ目の表1に記載してありますのでご覧いただきたいと思います。
  • 平成26年度道内総資本形成の調査結果(速報)

話題4

HOPの新たな取組(北海道産品の輸出促進)

 開発局では小口の海外の宅配便を使い、小口の海外輸送ができる取組をHOP1としてやってきましたが、そのHOP1を使って北海道から台湾に輸送した商品をアンテナショップ「Michi Cafe 」で販売を開始しました。 台湾の「ラーチーゴー!」というフェイスブックで紹介されるなど、非常に人気が出ているというご紹介です。
 これは、HOPの協議会に入っておりますジーリー社が運営するアンテナショップで行っているものですが、1月27日から始めて2月23日時点で、オープンしてからの売り上げ個数が283個となっています。日本の11地域の商品を販売していますが、その中でも道産品の人気が特に高いということで、HOPを通じたこういった取組、継続販売の検討をしていきたいと考えております。
  • HOPの新たな取組(北海道産品の輸出促進)

話題5

北海道開発局におけるi-Constructionの推進体制~建設現場の生産性向上について~

 最後にi-Constructionについてのご紹介です。
i-Constructionというのは、あまり聞き慣れない言葉だと思います。資料1ページ目に、建設業を取り巻く環境を整理しています。これまで、建設投資の減少が労働者の減少を上回る労働力過剰のため、省力化につながる建設現場の生産性向上が見送られてきた、また、土工とコンクリート工という土木工事の主たる作業については、生産性改善が遅れてきた、と言われています。
 資料3ページ目に現状と書かれてあります。たとえばトンネル工事は東海道新幹線から現代まで比べると生産性が10倍になっています。一方で土工、たとえば、道路や河川堤防の盛り土などの工事は、昭和59年と平成24年を比べても1000平方メートルに対するのり面の整形についての作業員数はあまり変わっておらず、コンクリート工については生産性が横ばいという状況です。
 土工とコンクリートが土木の作業に占める割合は、約4割なのでこの部分の生産性を上げると建設業全体の生産性も上がるのではないかと言うことで、土工とコンクリートに重点的に力を入れて生産性の向上を図ろうと様々な取組を今年から行います。何をするかというと、1ページに戻りますが、ICT技術を全面的に活用することや、そのための規格の標準化を行います。また、施工時期を平準化することによって、安定した担い手の確保を図るといったことをセットで行っていきます。目指すものは、一人一人の生産性を向上することによって経営環境を改善する、また、生産性が上がった果実を建設現場に携わる人の賃金水準向上や建設現場の魅力をあげる、死亡事故ゼロを目指して安全性を高めていく、といったものです。
 全国で取組をしますが、開発局においてもi-Construction推進本部を作り、本格的に取り組んでいきたいと思います。取組の具体的なイメージについては、4、5ページ目ですが、土工ですと測量、設計・施工、検査で3次元データを使いながら一気通貫でやっていこうと書かれています。例えばドローンを使っての現場検査などを行う基準等を現在本省で作っているところです。
 コンクリートについては、規格の標準化と書いてありますが、現場で作業を行う型枠や鉄筋の作業者が減ってきていますので、プレキャストした製品を工場で製作し、現場で組み立てることによって省力化する取組を考えています。
 この辺は始まったばかりなので、また様々な取組があれば機会をみて皆さまに紹介したいと思っております。
  • 北海道開発局におけるi-Constructionの推進体制~建設現場の生産性向上について~

質疑応答

(記者)昨日と一昨日の暴風雪についての質問をさせていただきます。まず、気象台でも数日前の時点での予想を上回るような感じで低気圧が発達したという話も出ていますが、開発局としては、今回の暴風雪についてどのように受け止めていますか。

(局長)みなさんに報道でご協力いただきましたが、2日間で26路線52区間の通行規制を行っています。おそらく、例年の規模からすると、非常に止める箇所が多かったという感じは持っています。この間、気象台と一緒になって注意喚起の記者発表などを行い、不要不急の外出は控えるよう情報提供を行いながら、対応してきたところです。

(記者)深川市の国道12号やオホーツク海側の国道などで車の立往生や多重事故が相次いだ感じがありますが、被害や影響についてどう受け止めますか。

(局長)気象台も言っていましたが、特に道南で数年に一度の猛吹雪という発表もあったように、全体的に風が強かったので、影響が広く、大きかったと思います。早め早めの対応をした方が良いと考えていますので、通行規制のやり方も含めて、今回の暴風雪を分析しながら対応を検討していきたいと考えています。今回は、数年に一度の猛吹雪ということで、状況が従来と変わっていたという認識はあります。

(記者)数年に一度の猛吹雪という情報が最初に出てきたのが、前日のお昼前くらいだったと思います。自治体などに聞くと、「ちょっと急だった。」、「不意を突かれた。」という話も中継の映像の中で出てきましたが、そういう感覚はありましたか。併せて、早め早めの対応を心がけているというお話がありましたが、対応が少し遅れたということはありますか。

(局長)今回は風が強くて、状況が変わるスピードが速かったという感覚は個人的にはあります。止め方のタイミングについては、現地の状況を見ながら行っています。緊急車両の問題とかいろいろありますので、そこについて、今、どうこうとは答えられません。今回の事象を少し分析してから、対応を変える必要があれば、変えていくこともあるかと思います。

(記者)細かく分析していかないとわからないとのことですが、今、分かっている範囲で、全体的に除雪や通行止めの措置は適切だったと考えていますか。

(局長)従来のやり方からすると、適切だったと考えています。また、現場に対しては、ここ2、3年、本州などで吹雪が多かったため、早め早めの対応をとるように言っていますので、現場はそのような気持ちで備えていたと思います。気象台から数年に一度という話が出てから対応する時間が短かったとか、現地の天候が変わるスピードも速かったということはありますが、全体としては早め早めの対応をとるように現場を指導しています。

(記者)通行止めについて、例えば国道12号などは大動脈のため、なかなか止めづらいところだと思いますが、通行止めのタイミングが遅れたという感じは今のところはありますか。

(局長)今のところ、現場で適切な対応をしたと思っています。立往生については、吹雪の影響なのか、交通事故も重なったからなのか、原因については分析してみないとわかりません。

(記者)今回、結果的に立往生することによって、吹きだまりで車が埋まるという状況があちこちで起きていましたが、車が埋まると命に関わることですので、今回どのような原因で、このようなことが起きたと思いますか。

(局長)風が強かったので、ドライバーとしても、走っていたところに吹きだまりがあったということだと思います。吹雪については、どういう事象が起きるかということについて、一つ一つの説明は、なかなか難しいと思います。話は最初に戻りますが、やはり悪天候が予想されるのであれば、運転する際には注意しながら対応していただくということも、併せてしていただきたいと思います。吹きだまりで立往生した車の対応については、なるべく早く動かせるようにとか、また、危険がありそうな場所については、災害対策基本法を使って車を動かせるようになど、通行止めと併せて、準備をしながら対応をしました。

(記者)どうしても防ぐのは難しいということですかね。ドライバーも一人一人、自分で判断してもらうことが大事ということですね。

(局長)私たちも早め早めにいろいろな情報を出していきますし、例えば関連する寒地土木研究所なども情報を出していますので、そういった情報を見ながら、不要不急の外出を控えるとか、安全な道路利用をしていただきたいと思います。このあたりの情報発信については、皆様にも、引き続きご協力をいただきたいと思います。

(話題及び質疑応答は要旨です。)

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