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平成27年10月16日局長記者会見

記者会見内容

北海道開発局長の会見時の画像
平成27年10月16日局長記者会見の内容
  1. 激甚化する災害の備え
  2. 「わが村は美しく-北海道」運動 第7回コンクール大賞表彰団体決定
  3. 道東自動車道のシルバーウィーク期間中の状況について

会見日時・場所

日時:平成27年10月16日(金曜日) 11時00分~11時33分
場所:札幌市北区北8条西2丁目札幌第1合同庁舎17F 北海道開発記者クラブ
会見実施者: 北海道開発局長 本田 幸一

配布資料

話題1

(1)豪雨災害対策「平成27年の豪雨災害と対応について」

 最初の話題は、平成27年の豪雨災害と対応についてです。資料をご覧いただきたいと思います。
 1ページ目は、平成26年の状況ですが、昨年9月北海道内で初めての大雨特別警報が石狩・空知・胆振地方に発令されまして、札幌市など12市町約46万世帯、約90万人に避難勧告が出されたことは記憶に新しいところです。バックビルディングや資料右下の記録的短時間大雨情報が多数発表されています。
 次のページをご覧いただくと、平成27年度の現在までの状況ですが、今年も台風や低気圧による豪雨で全道的に被害が発生しております。資料にまとめているように、8月10~13日の大雨と、10月8~9日の台風23号に伴う大雨で道東中心に土砂災害や道路の冠水、浸水被害が発生しております。台風23号ですと、根室で、また高潮の被害を受けたり、常呂川がはん濫危険水位、美幌川で避難判断水位に達し、美幌町では避難世帯もでました。
 そこで、私たちが何をやっているかと言うと、資料3ページ目に石狩川を例にとっていますが、河川の対策・治水対策を過去100年くらいやっております。左側に被害・洪水の歴史。右側に治水事業の歴史をまとめてありますが、100年間を振り返ると大きな被害をもたらした洪水が数多く発生しています。 
  特に資料左下の方に、昭和56年台風12号、15号による記録的な豪雨が30年以上前に発生しておりますが、今の石狩川流域の対策は昭和56年の洪水を基本としています。
 現在は資料右側にあるように、堤防や河道掘削を行い、千歳川流域、石狩川で7ヶ所の遊水地を整備しており、1ヶ所は供用しております。あわせてダムの建設も進めております。
 次に4ページ目になりますが、ハードの対策によるこれまでのストック効果によって、現在の空知や石狩の豊かな農地、札幌市の市街地が形成されております。
 次のページでは、最近の降雨に対応するためにも、ハードの整備に加えてソフト対策があります。河川情報の提供、NHKさんとの連携やXRAINというレーダーを設置し、精度の高いデータを提供するといったこと。他にも、洪水の被害状況を元に実際のハザードマップを作る支援も行っています。資料右にあります、水防法の改正による浸水想定区域を想定し得る最大規模の洪水に拡充し、ハザードマップを更新していくこととしています。
 また、最近の話題としては、タイムラインということで、被害が想定されます数日前からその後の対応まで各関係機関がとるべき行動をあらかじめタイムライン事前防災行動計画を作成して準備をするということです。
 北海道で初めてとなる石狩川滝川地区水害タイムライン検討会の発足式を10月30日に滝川市にて開催を予定して備えているところです。
 次のページから話が変わります。本州の話題になりますが、平成27年の9月関東・東北豪雨で大きな被害が発生しました。
 6ページ目は、鬼怒川と渋井川の関東と東北の被災の状況。7ページ目は、東北地方の排水作業のために開発局からもTEC-FORCEで排水ポンプ車が出動した事例です。
 8ページ目は、国土交通省全体として平成27年9月関東・東北豪雨をうけて、避難を促す緊急行動という取組をできるだけ早期に実施するように取り組んでおります。これについては、以前も説明しましたが、大きく分けて二つあります。一つ目は、市町村が避難の時期・区域を適切に判断するための支援。二つ目は、地域住民が自らリスクを察知し主体的に避難するための支援です。
 市町村長の支援については、できるだけ早期に実施するものとして、トップセミナー等の開催、水害対応チェックリストの作成と周知、洪水に対しリスクが高い区間の共同点検と住民への周知。また、直ちに着手して来年の出水期までに実施するものとして、はん濫シミュレーションの公表、避難のためのタイムラインの整備、降水予報文と伝達手法の改善、市町村へのリアルタイム情報の充実。資料右側の住民の方にも同じようなことを支援しますということです。これらについては、今までも国土交通省でやってきたものですが、今般の災害にあわせて再度整理して、全体で来年の出水期までに備えておくような活動を始めたということです。
 その例を9ページ目に書いていますが、避難を促す緊急行動で先月、札幌河川事務所の豊平川・釧路河川事務所の釧路川の水防箇所を共同点検しました。どのような所で行うかというと、過去に漏水した箇所や流下能力が低い区間で、共同点検を行い住民への周知を行っております。
 今後は、10ページにあるように洪水予報、ホットラインなど出水時に河川管理者から提供される情報とその対応等を首長と確認するセミナー等の開催する予定です。あわせて市町村職員への説明会も引き続き進めて行きたいと思っております。
 ここまでが平成27年の豪雨災害と対応についてです。
  • (1)豪雨災害対策「平成27年の豪雨災害と対応について」

(2)暴風雪災害対策「今冬の除雪体制等について」

 災害関係で2つ目になります。今年も10月になりそろそろ雪の季節となって参りました。今冬の除雪体制という資料1ページをご覧ください。今年の除雪の規模ですが、1ページ目の左上にあります除雪延長6,737キロメートル、除雪率99.6%。これは知床峠は冬期間止めますので、知床峠以外を全て除雪するということです。あとは、全部で1,000台を超える除雪機械で除雪するというのが1ページ目の説明となります。
 今年の冬の除排雪も昨シーズン同様に安全で円滑な冬期道路交通の確保を図るために、気象状況とか交通状況を踏まえて、適切なタイミングでさせて貰いたいと思っております。2ページ目に、新雪除雪、歩道除雪、運搬排雪、凍結防止剤散布とありますが、皆さんにお願いしたいのは資料下にもあります除雪作業におけるご理解とご協力のお願いということです。機会があれば、こういったことを市民の方々にお知らせをしていただきたいと考えております。
 3ページ目には、改めて最近の吹雪の状況を書いています。平成24年、25年、26年とありますが、一番分かり易いのは冬期における国道の通行止め回数で、平成24年、25年、26年と非常に増えてきています。北海道内で大雪とか暴風雪の異常気象が、多くなってきている感があり、非常に増えてきているという現状となっています。そういった面でも早期の体制の確保ですとか、効果的な除排雪によって、交通障害の抑制を図るとともに、道庁、市町村を含めた関係機関相互の連携をより一層強化しながら備えて参りたいと考えております。
 4ページには、開発局、関係機関で行っている取組ということで、先ほどの河川の取組とも似ていますが、ソフト的な対策をやって情報提供をしていますので、是非ともお使い頂きたいということの紹介となります。
 5ページ目、最近の話題として、これも去年皆さんに説明しているかと思いますが、立ち往生車両等への対応・連携強化ということで災害対策基本法が改正されましたので、そういった法律の改正を踏まえた災害時の対応が円滑にできるような訓練を全道で実施するということ。それから道庁、市町村、自衛隊を含めた道路防災連絡協議会の中に豪雪WGを作って、お互い情報共有しながら冬に備える取り組みを行うこと。また、資料下には民間企業等との協力体制ということで、コカコーラボトリングとの例ですが、道路異常に関する通報協定を締結いたしまして、道路に関する異常があった場合、こちらにも知らせていただく、そんなこともさせていただいております。何れにいたしましても、こういった取組によって、今シーズン、暴風雪に備えて万全の体制で作業をしてきたいと考えております。被害を最小限に抑える万全の体制で除排雪を行いますが、必要な気象状況ですとか道路状況の情報は早めに入手して、自分の身は自分で守るという、そういった取組についても、ご協力ご理解をお願いしたいと思っております。
 ここまでが、災害の備えについてであります。
  • (2)暴風雪災害対策「今冬の除雪体制等について」

話題2

「わが村は美しく-北海道」運動 第7回コンクール大賞表彰団体決定

 わが村、三つ目の資料になります。1ページ目を捲っていただきますと「わが村は美しく-北海道」運動第7回コンクール大賞決定とあります。
 昨年から作業を進めてきましたが、今年度は、「第7回コンクール大賞結果」になります。全体で99団体の応募があって昨年度の各ブロックで選定された優秀賞14団体の中から、特に先導性、モデル性の高い3団体を、大賞ということで表彰させていただきたいと思います。表彰式は11月30日に、かでる2・7で予定しております。
 表彰団体を紹介いたしますと、最初は「新篠津村・農業観光生産者協議会」です。これは道の駅に「畑の案内所」を作って、ここで管外から来た人が、一般農家での農業体験を申し込めるということで、道の駅で農業と観光をセットにした新篠津村全体に影響を波及させるような取組です。
それから次のページ、2つ目の団体ですけれども、「絵本の里けんぶちVIVAマルシェ」です。これは軽トラックのマルシェで対面販売をするスタイルです。400種類ぐらいの野菜を持って、東京などに出て行って、活動しているということが高く評価されています。
 それから最後は落石地区のマリンビジョン、これは漁業、フットパス、マリンクルーズ。そういった漁業と観光を併せて地域住民が一体になって取り組んでいるということです。
 資料下にありますが、今回特別賞ということで「倶知安農業高校」の若い学生さんのじゃがいもを使った取組と豊富町の「農村生活文化伝承活動をすすめる会」、これは高齢者の方々の地域の取組を特別賞として表彰させて貰います。
 11月30日に全体の表彰式を行いますが、これに先立って10月28日から10月30日まで、北洋大通りセンター(大通りビッセ)でパネル展を開催しますので、ご覧いただきたいと思っております。
  • 「わが村は美しく-北海道」運動 第7回コンクール大賞表彰団体決定

話題3

道東自動車道のシルバーウィーク期間中の状況について

 最後に、道東道のシルバーウィーク期間中の状況についてです。
 白糠のICまで今年3月26日に開通しました。シルバーウィーク期間中、その区間での日平均交通量ですが、約5300台に利用されました。これまでに開通した区間の交通量も、道東道の延伸に伴い増加傾向にあります。資料に道東道直結や釧路圏到達と書いてありますが、着実に利用される台数は増えています。そこで、使われ方の例を二つ紹介します。2ページ目を御覧ください。シルバーウィーク中、道東道付近の関連する施設の利用状況です。例えば、道の駅「厚岸グルメパーク」は116%増、「しらぬか恋問」も75%増、「摩周温泉」は44%増となっております。天候が良かったことも影響したと思われますが、道東の方まで色々な人が行って、それなりの効果があったと思います。
 それから、もう一つ注目する点が、途中の「池田ワイン城」も伸びているので帯広圏にもプラスの効果が継続されているのではないかと思います。二つ目の紹介なのですが、資料3ページ目に道東圏~道央圏を結ぶ物流ということで、帯広地域での中継拠点化が進んでいますと書いてあります。これも皆さんご存じかと思いますが、トラックドライバーの労務管理が厳しくなったことと、道東道延伸による時間短縮効果もあいまって、道東から道央への物流について帯広地域の中継拠点化が進み、帯広と道央との一括輸送が可能となった事例がでてきています。
 資料の下の方に、帯広地域での物流の中継拠点化によるトラックドライバーの効率化とありますが、従来は同一ルートを3人が個別輸送していたが、帯広にセンターを作ることによって、道東釧路方面や北見方面から帯広に物を集めて、一括で道央へ輸送することによって非常に効率が良くなった。
 このような使われ方が今後広がっていくことを期待しております。
  • 道東自動車道のシルバーウィーク期間中の状況について

質疑応答

(記者)シルバーウィーク期間中の観光入込客数は、今年の開通前の平日と比較したものですか。

(局長)資料の右下に記載があるとおり、昨年の同じ時期の休日と比べています。ですので、延伸によってかなり効果が出ていると思っています。

(記者)今冬の除雪体制で、暴風雪を踏まえた今冬の取組に関する資料にある通行止めや気象などの情報提供ツールの利用状況はどのようになっていますか。

(局長)具体の数字は担当から説明しますが、北海道地区道路情報はかなり使われています。ただ、SNSなどは、もう少し一般の方に利用いただきたいと感じていますので、できればもっと皆様にもPRしてもらえればと思っています。

(開発局)北海道地区道路情報については、1年間のアクセス数がトップページで約50万アクセス、全ページで約100万アクセスです。
国道通行止め情報メール配信サービスについては、10月現在で登録者数が2万人を超えているところです。
 安全な道路利用のため、このような情報提供ツールを活用してもらいたいと考えています。

(記者)災害対策法の改正で去年から車両の移動が可能となったと思うが、実績はどうでしょうか。

(局長)狩勝峠で2台動かしました。元々は関東で豪雪があって、これを契機として法改正されたものです。その後の状況で言えば、四国で雪が降った時や、今回の鬼怒川の時には多く使われています。北海道の除雪で言えば、本州に比べて雪に慣れていることもあるのか、また、前もって皆様に色々と情報を出していただいていますし、運転手も危険な時には運転しませんので、除雪のためにこの法律を使うというのは思ったより多くありません。

(記者)除雪に関する取組で新たにはじめるものはありますか。

(局長)コカ・コーラとの協定は、今年になって全ての開発建設部で締結が終わったので、これによって民間の方からの情報が集まってくると、また役に立つのかなと思っています。これが少し新しい取組です。

(記者)除雪にかかる予算額はいくらになるのでしょうか。

(局長)道路の予算は、夏の維持も冬の維持も補修費も全て一緒になっていて、除雪だけでいくらという整理は行っていません。

(記者)老朽化する社会資本の関係で質問します。先日、平成26年度分の点検結果が発表されて、橋が6%、トンネルが9%、道路附属物が12%とされています。計画では、平成30年度までに全ての点検を終わらせることとなっていますが、やや遅れていると思いますが、どうでしょうか。キチンと終わる目途が立っているのかということと、まだ点検が終わっていない場所で、緊急の補修が必要な施設があると思うのですが、その対策について教えて下さい。

(局長)国で管理しているものや、道が管理しているものは、予定どおり進んでいると思います。ご指摘の数字は、恐らく市町村も入ってのものだと思いますが、関係の皆様が入った協議会も作っていますので、指導もしていきますし、相談にも応じていきたいと考えています。方向性としては国全体として取り組むということですから、これに向けて一生懸命プッシュするなど、取り組んでいきます。

(記者)建設業の担い手不足が言われていますが、民間だけではなく、市町村でも技術者不足と聞いています。その原因と開発局として取り組むべき対策について伺います。

(局長)建設業の担い手不足に対しては、若い人が建設業に振り向いてもらえるように、自治体、関係協会、学会などが協力していく必要があります。現場見学会も、最近は子供さんよりお母さんにPRしないとダメだということがわかってきたので、お母さん達の見学会などを、地味ながらもはじめたりしていますので、効果がどれくらい先に出てくるか、興味を持ちながら見ているところです。こういったことで、若い人達が建設業を魅力ある分野に見てもらえるよう頑張っていきたいと思っています。一方で現場の積算や発注は、ここ2、3年、前太田国土交通大臣の時に、政策的に労務者の単価を上げたり、社会保険の対応を厳しくチェックしたり、あるいは品確法の改正などを行っています。その辺をキチッとやることにより、働く人達の環境を良くするような活動をしていきたいと思っています。

(記者)市町村の役場で技術者が減っていることに対してはどうでしょうか。

(局長)細かなことは、ここではわかりませんが、市町村が厳しいということは承知しています。先ほど申し上げたとおり、皆が頑張ることによって、若い人達が建設業に振り向いてもらえるよう、地道にやっていきたいと思っています。

(記者)昨年の除雪延長と比べてどれだけ増えているのでしょうか。

(局長)高規格道路が伸びたので、除雪延長も伸びています。

(開発局)昨年度の除雪延長は6.693.5キロメートルです。

(記者)どの部分が伸びたのでしょうか。

(局長)道東道の浦幌IC~白糠ICの延伸が約26キロメートル、帯広広尾自動車道の更別IC~忠類大樹ICの延伸が約17キロメートルです。

(記者)除雪率とはどういうものですか。

(局長)知床横断道路の約24キロメートルは冬期間通行止めにするので、国道の除雪率は99.6%になります。

(記者)知床横断道路の冬期通行止め区間は昨年と同じですか。

(局長)同じです。

(記者)ということは、除雪率は上がるということですか。

(局長)そういうことになります。

(話題及び質疑応答は要旨です。)

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