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川と水辺の生物達

川と水辺の生物達

留萌川の環境について

 留萌川は、天塩山地の東南部にその源を発し、山地に囲まれた低平地を蛇行しながら流れ、留萌市街地部を貫流して日本海に注ぐ幹線流路延長44キロメートル、流域面積270平方キロメートルの1級河川です。
 流域内構成市区町村は留萌市であり、平成17年度の人口は約26,800人です。
 留萌川の河床は、比較的勾配が緩く、下流部1/2,000~1/3,000、中流部1/1,000~1/800、上流部1/600~1/500程度です。中~下流部は蛇行が著しく、河口は留萌港となっています。
 河川形態をみると、河道幅は狭く(堤間は下流部80m、中流部70m、上流部55m程度)、数多く蛇行しています。河床はシルト~砂質系で、目立った淵の存在はありません。
 流域の植生についてみると、上流域の山地は、下部針広混交林及びエゾイタヤ-シナノキ群落が分布しています。留萌川の中・下流域は、河川沿いの低地は水田、畑といった耕作地として利用されており河畔林のみられる地域は少ないが、周辺には自然林の残る山地及び丘陵地が迫っています。
 河川敷の植生は主にエゾノキヌヤナギ-オノエヤナギ群集、ヨシ群落、カモガヤ-オニウシノケグサ群落で、周辺にはミズナラ群落、ハルニレ-オニグルミ群落が分布しています。
  • 留萌川下流域(KP 0.8キロメートル付近) 留萌川下流域(KP 0.8キロメートル付近)
  • 留萌川中流域(KP 7.0キロメートル付近) 留萌川中流域(KP 7.0キロメートル付近)
  • 留萌川上流域(KP 24.8キロメートル付近) 留萌川上流域(KP 24.8キロメートル付近)

天塩川下流の環境について

 天塩川は我が国最北を流れる大河川で、その源を北見山地の天塩岳(標高1,558m)に発し、上川・宗谷・留萌の3支庁を流下し日本海に注ぐ、幹線流路延長256キロメートル、流域面積5,590平方キロメートルの1級河川です。
 留萌開発建設部の管理区間である天塩川下流は、全流域面積の25%を占めており、留萌・宗谷支庁の天塩町・幌延町・豊富町の3町が含まれます。下流域の人口は約13,000人です。
 天塩川下流の河床勾配は、問寒別川合流点からサロベツ川合流点までの間が1/3,000~1/5,000程度、それより下流はほぼ水平となっています。天塩川下流は、高水敷幅150~200mと広く、水深は深く、瀬がほとんど分布していません。河口より約20キロメートル上流の幌延町新興付近まで感潮区間で、潮汐の影響を受けています。24.5キロメートルより上流では河岸に砂州が分布しています。各所に旧川(河跡湖)が残存しています。
 堤内地の土地利用は主に牧草地です。日本海側は海岸砂丘が分布し、また、サロベツ川を中心としてサロベツ湿原が広がり、湿地特有の植生がみられます。
 天塩川下流の高水敷の代表的な植生分布は、牧草地、クサヨシ群落、ヤナギ高木群落で、河口付近の海岸砂丘ではハマナス群落、ハマニンニク・コウボウムギ群落など海浜植生が分布し、左岸側はトドマツ・ミズナラ群落が砂丘林を形成しています。また、サロベツ川沿いにはヨシ群落が、問寒別川沿いには牧草地、カモガヤ・コヌカグサ群落、ヤナギ低木群落が主に分布しています。
  • 天塩川河口域(KP 4.8キロメートル付近) 天塩川河口域(KP 4.8キロメートル付近)
  • サロベツ川(KP 6.0キロメートル付近) サロベツ川(KP 6.0キロメートル付近)
  • 幌延旧川(KP 24.8キロメートル付近) 幌延旧川(KP 24.8キロメートル付近)

魚介類

留萌川(平成2年、4年、9年、14年調査)
 平成2年、4年、平成9年および平成14年の現地調査により確認された魚類は13科30種、エビ・カニ・貝類は7科8種です。
 平成14年度の調査では、スナヤツメL. reissneri、エゾウグイT. ezoe、フクドジョウN. b. toniなどの純淡水魚6種、カワヤツメL. japonicum、ウグイT. hakonensis、ワカサギH. nipponensis、サケO. keta、サクラマスO. m. masou、トウヨシノボリR. sp.OR、シマウキゴリG. opperiensなどの回遊魚12種、チカH. japonicus、シラウオS. microdon、メナダC. haematocheilus、ヌマガレイP. stellatusなどの汽水・海水魚7種が確認されています。採捕された魚類全体の個体数のうち、純淡水魚の占める割合は16.4%、回遊魚は57.5%、汽水・海水魚は3.8%でした。留萌川の魚類は種数・個体数ともに回遊魚の割合が高いのが特徴といえます。留萌川は河床勾配が比較的緩く、魚類の遡上障害となるような河川構造物も無いために海域との往来が容易であるため、回遊魚が多く生息しているものと考えられます。また、河口域では7種の汽水・海水魚が確認されていますが、河口の調査地点は、ほとんど海と接する場所であり、海水魚が極めて容易に侵入しやすい地点であったことから、汽水・海水魚の種数が多かったものと考えられます。
 エビ・カニ・貝類については、カワニナS. libertina、スジエビP. paucidensなどの淡水性の種、エビジャコC. affinis、アリアケモドキD. cristatusなどの汽水性の種、また、海水から淡水までの広い範囲に生息するモクズガニE. japonicusが確認されています。
 特定種としては、魚類では環境省レッドデータブックにおいて絶滅危惧2類に選定されているスナヤツメ、北海道レッドデータブックにおいて希少種に選定されているシラウオ、留意種に選定されているマルタT. brandti、エゾウグイ、サクラマス、イトヨ日本海型G. aculeatus sp.2、ハナカジカC. nozawaeがこれまでの調査で確認されています。また、エビ・カニ・貝類では、環境省レッドデータブックにおいて準絶滅危惧に選定されているモノアラガイR. a. japonicaが確認されています。
  • エゾウグイ エゾウグイ
  • ハナカジカ ハナカジカ
天塩川下流(平成4年、8年、13年調査)
 平成4年、平成8年および平成13年の現地調査により確認された魚類は13科37種、エビ・カニ・貝類は8科9種です。
 平成13年度の調査では、スナヤツメ、コイC. carpio、ゲンゴロウブナC. cuvieri、ギンブナC. a. langsdorfii、ヤチウグイP. p. sachalinensis、エゾウグイ、モツゴP. parva、フクドジョウ、エゾホトケドジョウL. nikkonis、イトウH. perryi、トミヨP. sinensis、イバラトミヨP. pungitius、ハナカジカなどの純淡水魚16種、カワヤツメ、ウグイ、ワカサギ、サケ、サクラマス、イトヨ日本海型、シマウキゴリ、ビリンゴG. breunigii、アシシロハゼA. lactipes、ヌマチチブT. brevispinisなどの回遊魚13種、シラウオ、ヌマガレイといった汽水・海水魚2種が確認されています。採捕された魚類全体の個体数のうち、純淡水魚の占める割合は23.5%、回遊魚は41.75%、汽水・海水魚は1.6%でした。天塩川下流の魚類は、種数では純淡水魚、個体数では回遊魚の割合が高くなっています。天塩川下流は河床勾配がきわめて緩やかであり、調査地点6地点中2地点(河口大橋、音類橋)は完全に海水が混ざり合う地点のため、回遊魚および汽水・海水魚の採捕数が多くなったものと考えられます。また、支流の問寒別川に設置された最上流地点(東延橋上流)でも採捕個体数の約30%が回遊魚であることから、天塩川下流には魚類の遡上障害となるような河川構造物等が無く、海域との往来は容易であることが覗われます。さらに天塩川下流は、河川内に湿地環境や旧川が存在するために、ヤチウグイ、エゾホトケドジョウ、イバラトミヨなどの湿地環境を好む種が多く確認されているのが特徴です。
 エビ・カニ・貝類についてはモノアラガイ、カワシンジュガイM. laevis、イシガイU. d. douglasiaeなどの淡水性の種、ヤマトシジミC. japonica、エビジャコ、アリアケモドキといった汽水性の種、また、海水から淡水までの広い範囲に生息するモクズガニが確認されています。
 特定種としては、魚類では環境省レッドデータブックにおいて絶滅危惧1B類に選定されているイトウ、絶滅危惧2類に選定されているスナヤツメ、エゾホトケドジョウ、準絶滅危惧2類選定されているヤチウグイ、エゾトミヨP. tymensis、北海道レッドデータブックにおいて希少種に選定されているシラウオ、ミミズハゼL. guttatus、留意種に選定されているマルタ、エゾウグイ、サクラマス、イトヨ日本海型、ハナカジカ、「緑の国勢調査」において貴重な魚類に指定されているトミヨ、イバラトミヨがこれまでの調査で確認されています。また、エビ・カニ・貝類では、環境省レッドデータブックにおいて絶滅危惧2類に選定されているカワシンジュガイ、準絶滅危惧に選定されているモノアラガイが確認されています。
  • エゾホトケドジョウ エゾホトケドジョウ
  • イバラトミヨ イバラトミヨ

底生動物

留萌川(平成4年、9年、14年調査)
 現地調査で確認された底生動物は、平成4年、平成9年、平成14年の3回の調査を合わせて78科121種です。以下に平成14年度調査結果より、調査地点ごとの底生動物の確認状況について記述します。
・河口地区
 本調査地区は留萌川の河口に位置しており、河川形態はBc型の汽水域で、底質が砂の流れの緩やかな地点です。本調査地区は海水の影響を受けるため、昆虫以外の底生動物のゴカイN. japonica、イソコツブムシG. rayi、エビジャコC. affinis等の汽水種が多く確認されています。これらの大部分は底質(砂、泥)に潜る種でした。
・大和田地区
 本調査地区は留萌川河口から8.2キロメートル上流の淡水域で、河川形態はBb-Bc移行型の流れの緩やかな地点です。定量採集の優占種として、シルトが溜まる環境を好むアカマダラカゲロウU. punctisetaeが突出して多く確認されました。
・明治橋地区
 本調査地区は留萌川河口から約19.5キロメートル上流の淡水域で、数年前に河川の屈曲部をショートカットした地点です。新水路は多自然型河川工法を用いて、木工沈床、捨石護岸、捨石根固工、木杭水制工等様々な工法を組み合わせた流路となっています。大和田地区に比べてカゲロウ目、トビケラ目、カワゲラ目の種が多く出現しました。定量採集における優占種は、Chematopsyche属の一種、シロハラコカゲロウB. thermicus等が挙げられます。
・峠下地区
 本調査地区は留萌川河口から約26キロメートル上流の淡水域で、Aa-Bb移行型の河川形態を示し、河床は小礫、砂でした。底生動物は明治橋地区と同様に、大和田地区よりカゲロウ目、カワゲラ目、トビケラ目の種数が多く確認されました。定量採集における優占種は明治橋と同様Chematopsyche属の一種やParaleptophlebia属が挙げられます。
 特定種としては、環境省レッドデータブックで準絶滅危惧に選定されているモノアラガイR. a. japonicaが、北海道レッドデータブックにおいて希少種に選定されているコシボソヤンマB. maclachlaniがこれまでの調査で確認されています。
  • モノアラガイ モノアラガイ
  • チラカゲロウ チラカゲロウ
天塩川下流(平成4年、8年、13年調査)
 現地調査で確認された底生動物は、平成4年、平成8年、平成13年の3回の調査を合わせて79科134種です。以下に平成13年度調査結果より、調査地点ごとの底生動物の確認状況について記述します。
・河口大橋
 本調査地区は天塩川河口域に位置しており、河川形態Bc型の汽水域で、流れの緩やかな地点です。確認された底生動物は夏季が10種、秋季が16種、合わせて20種で、夏季はヤマトシジミC. japonica、イトメT. heterochaetus、秋季はミズゴマツボ科、ゴカイ等が優占していました。
・幌延旧川
 本調査地区は天塩川河口から約24キロメートル上流に位置しており、完全な淡水域となりますが、河川形態はBc型の流れの緩やかな地点です。確認された底生動物は夏季が20種、秋季が24種、合わせて36種で、夏季はミミズ綱、カワシンジュガイM. laevis、秋季はユスリカ亜科、エリユスリカ亜科等が優占していました。
・問寒別川合流点
 本調査地区は天塩川河口から約43キロメートル上流の淡水域で、前地点よりやや流れが速く、Bb-Bc移行型の河川形態を示す地点です。底生動物は夏季が10種、秋季が16種、合わせて22種で、夏季はEogammarus属の一種、スジエビP. paucidens、秋季はエリユスリカ亜科、Baetis属の一種等が優占していました。
・音類橋
 本調査地区は、天塩川との合流点から約6キロメートル、天塩川河口域から約18 キロメートル上流に位置する場所ですが、河道は海岸線に平行するため河床勾配は極めて緩く、海水の影響を受けるBc型の汽水環境となっています。確認された底生動物は夏季が17種、秋季が15種、合わせて23種で、夏季はヤマトシジミ、スジエビ、秋季はオヨギミミズ科、コツブムシ科等が優占していました。
・右岸1号樋門
 本調査地区は天塩川との合流点から約2キロメートル、天塩川河口から約45キロメートル上流に位置する場所で、調査範囲の上流側は広範囲にコンクリート護岸されていますが、下流側では自然状態が保たれており、全体的にはBb型の河川形態と考えられます。確認された底生動物は夏季が31種、秋季が44種、合わせて61種で、夏季はサホコカゲロウB. sahoensis、シマチビゲンゴロウP. simplicipes、秋季はエリユスリカ亜科、Baetis属の一種等が優占していました。
・東延橋上流
 本調査地区は天塩川との合流点から約7キロメートル、天塩川河口から約50キロメートル上流に位置する場所で、調査範囲の左岸側は広範囲にコンクリートブロック護岸されていますが、右岸および上流では自然状態が保たれており、全体的にはBb型の河川形態と考えられます。確認された底生動物は夏季が38種、秋季が52種、合わせて70種で、両季ともにエリユスリカ亜科が最優占種となり、次いで夏季はサホコカゲロウ、秋季はオヨギミミズ科が多く確認されました。
 特定種としては、環境省レッドデータブックで絶滅危惧2類に選定されているカワシンジュガイ、準絶滅危惧に選定されているモノアラガイ、キボシツブゲンゴロウJ. nipponensisが、北海道のレッドデータブックにおいて留意種に選定されているムカシトンボE. superstesがこれまでの調査で確認されています。

  • スジエビ スジエビ
  • エルモンヒラタカゲロウ エルモンヒラタカゲロウ

植物

留萌川(平成6年、12年、17年調査)
 留萌川で、平成6年、12年、17年の現地調査により確認された植物は合計91科441種です。
 平成17年度の調査では、留萌川の植生は下流部の市街地を流れる区間では上流と比べて単純になっていることが確認されました。河口から約4キロメートル付近までは低水護岸が連続しているために、河岸の水際には植生はほとんどみられません。河岸斜面はコンクリート構造物や、緑化された人工草地(カモガヤ-オニウシノケグサ群落)が広い範囲を占め、わずかにヨシ群落、オオイタドリ群落、クマイザサ群落などがみられました。
 これより上流では、河川の水際から河岸斜面にかけてエゾノキヌヤナギ-オノエヤナギ群集が広く分布しており、山付き区間では山地斜面にミズナラ群落、ハルニレ-オニグルミ群落などがまとまってみられました。このほか、河川の水際にはイヌビエ群落、ツルヨシ群集、セリ-クサヨシ群集が小規模にみられ、河岸の中部から上部の安定した立地では、オオイタドリ群落、オオヨモギ群落、ススキ群落などの多年草群落もみられました。また、定期的な除草管理がおこなわれている堤体や河岸の上部では、カモガヤ-オニウシノケグサ群落が連続して分布していました。
 特定種としては、環境省レッドデータブックにおいて絶滅危惧1A類に選定されているエゾキンポウゲR. franchetiiや絶滅危惧2類に選定されているノダイオウR. longifolius、北海道レッドデータブックにおいて希少種に選定されているエゾオオサクラソウP. jesoana var.pubescens、留意種に選定されているカタクリE. japonicumがこれまでの調査で確認されています。また、「緑の国勢調査」において貴重な植物とされているオオミミナグサC. holosteoides、エゾオオヤマハコベS. radians、エゾレイジンソウA. gigasなどや、このほか北海道では比較的個体数の少ないオオバキスミレV. brevistipulataやオニノヤガラG. elataも確認されています。
  • エゾキンポウゲ エゾキンポウゲ
  • ノダイオウ ノダイオウ
天塩川下流(平成5年、11年、16年調査)
 天塩川下流で、平成5年、11年、16年の現地調査により確認された植物は92科515種です。
 平成16年度の調査では、天塩川の植生を河口から順にみていくと、河口~5.0kp付近の右岸にはハマナス群落やハマニンニク-コウボウムギ群落などの砂丘植物がみられました。2~3kpおよび5~9kp付近には、海岸風衝ミズナラ群落や、トドマツ-ミズナラ群落といった海岸砂丘林がみられました。9~30kp付近では、両岸ともにヨシ群落あるいはクサヨシ群落といった湿地植生が広く分布していました。また、この区間には旧川(河跡湖)が点在し、ヒシT. japonicaなどの浮葉植物群落、ミズドクサE. fluviatile、マコモZ. latifolia、ミクリS. erectum ssp.stoloniferumなどの抽水植物群落が小面積みられました。30kpより上流部では海岸段丘や山付き部となり、斜面がオニグルミ群落やヤナギ高木群落、シラカンバ-ミズナラ群落となっている場所が多くありました。段丘面については広く採草地として利用されていました。
 サロベツ川では、両岸ともヨシP. australis、イワノガリヤスC. langsdorffiiが主体の低層湿原が広がっており、その中にハンノキ群落がモザイク状に分布していました。湿原の乾燥化が進んでいると思われ、クマイザサS. senanensisの侵入がみられた場所もありました。河岸にはオオイタドリR. sachalinensisなどの高茎草本群落やヤナギ高木群落が帯状に分布していました。
 問寒別川では、高水敷は両岸ともに草本群落が多く、ヨシ、クサヨシP. arundinacea、オオイタドリなどがモザイク状に分布しており、採草地として利用されている場所も多く見られました。また、河岸部にはヤナギ類が帯状に分布していることが多くみられました。
 特定種としては、環境省レッドデータブックにおいて絶滅危惧1A類に選定されているホソバエゾノコギリA. ptarmica var.yezoensis、絶滅危惧1B類のホソバイヌタデP. erecto-minor var.trigonocarpa、ホソバツルリンドウP. volubilis、エゾナミキソウS. yezoensis、絶滅危惧2類のノダイオウ、オオバタチツボスミレV. kamtschadalorum、ヤマタニタデC. alpina、タヌキモU. australis、ホロマンノコギリソウA. alpina ssp.japonica、イトモP. pusilla、準絶滅危惧のミクリ、北海道レッドデータブックにおいて絶滅危急種に選定されているエゾノミズタデP. amphibia、希少種のマツモC. demersum、オクエゾサイシンA. heterotropoides、ヒメガマT. angustifoliaがこれまでの調査で確認されています。また、「緑の国勢調査」において貴重な植物とされているエゾオオヤマハコベ、ホロムイイチゴR. chamaemorus、イソツツジL. palustre ssp.diversipilosum var.nipponicumなども確認されています。
  • オオバタチツボスミレ オオバタチツボスミレ
  • ホロマンノコギリソウ ホロマンノコギリソウ

鳥類

留萌川(平成3年、7年、10年、15年調査)
 現地調査により確認された鳥類は、平成3年、7年、10年、15年の調査を合わせて37科126種です。
 平成15年度の調査では、マガモA. platyrhynchos、カワアイサM. merganser、オオセグロカモメL. schistisagus、アカゲラD. major、ヒヨドリH. amaurotis、エナガA. caudatus、ハシブトガラP. palustris、シジュウカラP. major、スズメP. montanus、ハシブトガラスC. macrorhynchosなどの留鳥を31種1319個体、アオサギA. cinerea、オシドリA. galericulata、ウミネコL. crassirostris、ヒバリA. arvensis、ハクセキレイM. alba、クロツグミT. cardis、センダイムシクイP. coronatus、オオルリC. cyanomelana、アオジE. spodocephala、ムクドリS. cineraceusなどの夏鳥を43種1575個体、シノリガモH. histrionicus、ホオジロガモB. clangula、カモメL. canus、ツグミT. naumanniなどの冬鳥を12種1453個体、マガンA. albifrons、スズガモA. marila、ウミアイサM. serrator、キレンジャクB. garrulusなどの旅鳥を7種41個体確認しました。留萌川の鳥類相は、種数割合から見ると夏鳥が46.2%で最も多いですが、個体数割合からみると留鳥、夏鳥、冬鳥が同じぐらいの比率で確認されています。このことは、留萌川はそこに生息する留鳥はもちろんのこと、北方圏より越冬のために移動してくるシノリガモ、ホオジロガモなどの冬鳥や、南方より繁殖のために移動してくるアオサギ、ウミネコ、アオジなどの夏鳥にとって重要な地域であることを示しています。また、オジロワシH. albicilla、オオタカA. gentilis、ハイタカA. nisus、ノスリB. buteo、クマタカS. nipalensis、チョウゲンボウF. tinnunculusなど多数の猛禽類が確認されていることからも留萌川流域に豊かな自然環境が存在することを示しています。
 留萌川は上流から下流までは、山地の迫った田園地帯を蛇行して流れる河川です。川幅は狭いため州や中州はほとんど無く、水際は急で河原がほとんどありません。そのためかシギ・チドリ類などの水辺に生息する鳥類の種数は非常に少ないのが特徴です。その他の水域に生息する鳥類は、ほとんどが河口部で確認されたシノリガモ、ホオジロガモなどのカモ類やウミネコなどのカモメ類です。また、留萌川には草原が少なく、草原性の鳥類も少ないですが、山地が近いことからヤマゲラP. canus、クロツグミ、ヤブサメU. squameiceps、エナガ、シジュウカラなど林地から森林にかけて生息する鳥類の種数は比較的多く確認されています。留萌川はヤナギ林を主体とする河畔林が発達しており、河川周辺の林地から河畔林まで森林性の鳥類が訪れているものと考えられます。こうした森林性の鳥類は留鳥または夏鳥が多く、留萌川の河畔林で繁殖しているものも少なからず存在していると思われますので、留萌川周辺の林地や森林環境の保全が留萌川の鳥類相の保全につながると考えられます。
 特定種としては、国指定天然記念物であるマガン、ヒシクイ、オジロワシ、オオワシH. pelagicus、クマゲラD. martius、種の保存法で国内希少野生動植物種に指定されているクマタカ、環境省レッドデータブックにおいて絶滅危惧1B類に選定されているヒメウP. pelagicus、絶滅危惧2類に選定されているヨタカC. indicus、準絶滅危惧に選定されているミサゴP. haliaetus、オオタカ、ハイタカ、オオジシギ、絶滅のおそれのある地域個体群に選定されているシノリガモ、北海道レッドデータブックにおいて絶滅危惧種に選定されているカンムリカイツブリP. cristatus、希少種に選定されているオシドリ、クイナR. aquaticus、ヨタカ、アカショウビンH. coromanda、留意種に選定されているオオアカゲラD. leucotosなどがこれまでの調査で確認されています。
  • マガン マガン
  • オジロワシ オジロワシ
天塩川下流(平成6年、12年、17年調査)
現地調査により確認された鳥類は平成6年、12年、17年の調査を合わせて36科137種です。
 平成17年度の調査では、マガモ、カワアイサ、オジロワシ、オオセグロカモメ、ハシブトガラ、スズメ、ハシブトガラスなどの留鳥を21種650個体、カワウP. carbo、アオサギ、ウミネコ、ショウドウツバメR. riparia、ノビタキS. torquata、ウグイスC. diphone、シマセンニュウL. ochotensis、コヨシキリA. bistrigiceps、アオジ、カワラヒワC. sinica、ムクドリS. cineraceusなどの夏鳥を48種1575個体、ホオジロガモ、オオワシ、セグロカモメ、カモメ、ツグミなどの冬鳥を14種1155個体、スズガモA. marila、ウミアイサM. albellusなどの旅鳥を3種89個体確認しました。天塩川下流の鳥類相は、種数割合から見ると夏鳥が55.8%で最も多く、個体数割合でみても夏鳥が50.0%の比率で最も多く確認されています。このことは、天塩川下流は留鳥や冬鳥もそうですが、南方より繁殖のために移動してくるカワウ、アオサギ、ウミネコ、ショウドウツバメ、ノゴマL. calliope、ノビタキ、ウグイス、アオジなどの夏鳥にとって特に重要な地域であることを示しています。また、ミサゴ、オジロワシ、オオワシ、ノスリ、チュウヒC. spilonotus、チゴハヤブサF. subbuteoなど多数の猛禽類が確認されていることからも天塩川下流域に豊かな自然環境が存在することを示しています。
 広い開放水面を持つ天塩川下流の本川と旧川(河跡湖)では、カワウやカモ類などの水鳥が多数確認されました。河口に存在する砂丘地帯には砂丘植物群落が形成されており、ノゴマ、ノビタキ、シマセンニュウ、コヨシキリ等の草原性の鳥類が比較的多く生息しています。サロベツ川との合流部周辺は、湿地も散在することから、カモ類やカモメ類の休息地になっています。また、オジロワシやチュウヒといった猛禽類も出現するほか、ヒバリ、ショウドウツバメ、コヨシキリなどの草原性の鳥類もみられます。また、問寒別川では山地に近いことから、ハシブトガラ、ウグイス、ニュウナイスズメP. rutilans、アオジ、ベニマシコU. sibiricusなどの森林性あるいは林縁性の鳥類が多く生息しており、猛禽類ではチゴハヤブサが確認されています。
 天塩川下流は、広大な開放水面、旧川、湿地やその周辺の草原、そして河畔林や山付き林など多様な環境が備わっていることを反映して、極めて多様な鳥類相を形成しているといえます。
 特定種としては、国指定天然記念物であるオジロワシ、オオワシ、クマゲラ、種の保存法で国内希少野生動植物種に指定されているオオタカ、クマタカ、ハヤブサF. peregrinus、環境省レッドデータブックにおいて絶滅危惧1A類に選定されているシマアオジE. aureola、絶滅危惧1B類に選定されているヒメウ、チュウヒ、アカモズL. cristatus、絶滅危惧2類に選定されているヨタカ、準絶滅危惧に選定されているミサゴ、オオタカ、ハイタカ、オオジシギG. hardwickii、絶滅のおそれのある地域個体群に選定されているシノリガモ、北海道レッドデータブックにおいて絶滅危惧種に選定されているミコアイサ、希少種に選定されているコハクチョウC. columbianus、オシドリ、ヨタカ、ツメナガセキレイM. flavaなどがこれまでの調査で確認されています。
  • オオワシ オオワシ
  • ミコアイサ ミコアイサ

両生類・爬虫類・哺乳類

留萌川(平成4年、8年、13年調査)
 平成4年、8年、13年の現地調査により確認された両生類は、エゾサンショウウオH. retardatus、アマガエルH. japonica、エゾアカガエルR. chensinensisの3科3種、爬虫類は、カナヘビT. tachydromoides、シマヘビE. quadrivirgata、アオダイショウE. climacophoraの2科3種、哺乳類は、オオアシトガリネズミS. unguiculatus、エゾアカネズミA. speciosus、エゾタヌキN. procyonoides、キタキツネV. vulpes、エゾクロテンM. zibellina、エゾシカC. nipponなど7科17種です。
 平成13年度の調査において両生類は、春(5月)の調査ではエゾアカガエルとエゾサンショウウオの卵塊とアマガエルの成体が、夏(6月)にはアマガエル、エゾアカガエル、エゾサンショウウオの幼生が確認されています。また、夏(8月)にはアマガエルの幼体、エゾアカガエルの成体、エゾサンショウウオの幼生が、秋(10月)にはエゾサンショウウオの成体の死体が確認されています。これら3種は留萌川の下流から上流までの各地点の排水路や側溝などで確認されています。
 爬虫類は、夏(6月~7月)にカナヘビ、アオダイショウが、秋(9月~10月)にはこの2種に加えてシマヘビが確認されています。カナヘビは河口~上流まで、4つの調査地点のすべてにおいて確認され、アオダイショウとシマヘビは中~上流域で確認されています。この他に、周辺地域では、マムシA. blomhoffii、コモチカナヘビL. viviparaが生息するといわれています。
 哺乳類は、夏(6月~8月)はエゾヤチネズミC. rufocanus、エゾアカネズミなどネズミ類が多く出現し、このほかエゾユキウサギL. timidus、エゾタヌキ、キタキツネ、イタチM. itatsi、エゾシカなどが確認されています。秋(9月~10月)はモグラ目のオオアシトガリネズミやネズミ目のエゾアカネズミなどが多く出現しています。冬(2月)はエゾタヌキ、キタキツネ、エゾクロテン、イイズナM. nivalis、ミンクM. visonの足跡が確認されています。
 特定種としては、環境省レッドデータブックで情報不足に選定されているエゾクロテン、エゾサンショウウオ(北海道レッドデータブックにおいて留意種に選定されている)がこれまでの調査で確認されています。
  • エゾサンショウウオ エゾサンショウウオ
  • イイズナ イイズナ
天塩川下流(平成4年、10年、15年調査)
 平成4年、10年、15年の現地調査により確認された両生類は、エゾサンショウウオ、アマガエル、エゾアカガエルの3科3種、爬虫類は、アオダイショウの1科1種、哺乳類はオオアシトガリネズミ、エゾユキウサギ、エゾヤチネズミ、エゾタヌキ、キタキツネ、イイズナ、エゾシカなどの9科22種です。
 両生類は、北海道においては普通にみられる種です。エゾサンショウウオは幼生・卵塊が幌延旧川周辺の融雪水による水溜りで確認されており、他の地点では確認されていません。
 爬虫類はこれまでにアオダイショウ1種のみしか確認されていませんが、本種以外にカナヘビ、コモチカナヘビ、シマヘビなどが生息すると言われています。
 哺乳類は平成15年度の調査では、春(5月)にはエゾヤチネズミやエゾユキウサギの食痕や、キタキツネ、エゾタヌキ、エゾシカなどの糞や足跡が確認されています。夏(7月)~秋(9月)にはトラップ法で、ヒメトガリネズミS. gracillimus、オオアシトガリネズミ、ミカドネズミC. rutilus、エゾヤチネズミ、ミヤマムクゲネズミC. montanus、エゾアカネズミなどが捕獲されており、なかでもエゾヤチネズミが多く捕獲されています。冬(2月)にはエゾユキウサギやキタキツネ、エゾリスS. vulgaris、イイズナの糞や足跡、天塩川河口の氷上ではゴマフアザラシP. larghaも確認されています。また、平成15年の調査では、これまで確認されていなかった外来種のアライグマP. lotorが確認されており、今後天塩川周辺に分布を拡大する可能性が危惧されています。
 特定種としては、環境省レッドデータブックにおいて絶滅危惧2類に選定されているトウキョウトガリネズミ、準絶滅危惧に選定されているミヤマムクゲネズミ、情報不足に選定されているエゾクロテン、エゾサンショウウオ(北海道レッドデータブックにおいて留意種に選定されている)が確認されています。
  • エゾアカガエル エゾアカガエル
  • ゴマフアザラシ ゴマフアザラシ

陸上昆虫類等

留萌川(平成5年、11年、15年調査)
 現地調査で確認された陸上昆虫類は、平成5年、11年、および平成16年の3回の調査を合わせて、16目235科1660種確認されています。クモ類は1目14科76種が確認されています。
 以下に平成16年度調査結果より、調査地点ごとの陸上昆虫類等の確認状況について記述します。
・河口地区
 4地区のうちで確認種数は最も少ない407種を記録しました。人的干渉の強い環境であり、草地が優占する環境であるためツバメシジミ、E. argiadesモンキチョウC. erate、ジョウカイボンA. suturellusなどの草地性種の確認が主で、比較的単純な昆虫類相を有する地区です。
・大和田地区
 4地区のうちで確認種数は最も多い680種を記録しました。本地区は堤内地にまとまった樹林環境を有し、比較的自然度の高い環境であるため多様な昆虫類相を形成していると思われます。ヤナギ類を主体とする河畔林が水際まで存在するため、ミヤマカラスアゲハP. maackii、ミヤマクワガタL. maculifemoratus、カラカネハナカミキリG. dorisなどの樹林性種が多く含まれるのが特徴的でした。
・明治橋地区
 本地区では519種類が確認されています。本地区は堤内にヤナギ類を点在する環境で、まとまった樹林環境ではないものの、樹林性種を含む比較的多様な昆虫類相を有する地点です。開放的環境が優占する地区であるため草地性種が多く、オオモンシロチョウP. brassicaeやツバメシジミE. argiadesなどが多く確認されています。
・峠下地区
 確認種数は大和田地区に次いで多く、602種が記録されています。河川周辺の山地樹林環境と連続性のある環境であり、多様な昆虫類相がみられます。堤内地ではヒメギフチョウL. p. yessoensisの生息も確認されました。樹林部が水際まで存在するためキタセスジヒメハナカミキリPidonia amentata kurosawaiなどの樹林性種が多く含まれるのが特徴的であったほか、水際の砂地ではミズギワゴミムシ類やマルドロムシG. canaliferなどの河川敷に特有の昆虫類が確認されています。
 特定種としては、環境省レッドデータブックにおいて準絶滅危惧に選定されているヒメギフチョウ、キボシツブゲンゴロウJ. nipponensis、ケマダラカミキリA. dauricaや情報不足に選定されているネグロクサアブC. basalis、北海道レッドデータブックにおいて希少種に選定されているオオイトトンボC. siedoldii、コシボソヤンマB. maclachlani、ゴマフトビケラS. melaleuca、フタオビアリスアブM. bifasciatus、キバネクロバエM. resplendens、エゾコオナガミズスマシO. villosus、マルドロムシ、ジャコウカミキリA. m. ambrosiaca、エゾカミキリL. textor、アミメアリP. pungens、チャイロスズメバチV. dybowskiiがこれまでの調査で確認されています。また、「緑の国勢調査」において貴重な主要野生動物や特定種等に指定されているカバイロシジミG. lycormas、ヒメウスバシロチョウP. stubbendorfii、キタオオルリオサムシD. g. aereicollisなども確認されています。このほか、北海道では生息地の分布が限られるホンサナエG. postocularisが確認されています。
  • オオルリボシヤンマ オオルリボシヤンマ
  • ヒメウスバシロチョウ ヒメウスバシロチョウ

天塩川下流(平成3年、9年、14年調査)

 現地調査で確認された陸上昆虫類は、平成3年、9年、および平成14年の3回の調査を合わせて14目193科1356種確認されています。クモ類は1目13科79種確認されています。
 以下に平成14年度調査結果より、調査地区ごとの陸上昆虫類の確認状況について記述します。
・河口地区
 5地区のうちで確認種数は最も少ない259種を記録しました。海浜植物であるウンランの花に集まるウンランチビハナケシキスイB. shimoyamaiが確認されているなど、本調査地区の環境特性を反映した昆虫類が含まれていました。また、砂丘谷部の小湿地ではゲンゴロウ類などの水生昆虫類が確認されているほか、砂丘の海浜植生において一般的には樹林性のオサムシとしてしられるキタオオルリオサムシやセダカオサムシC. morawitzi等が確認されています。
・幌延旧川地区
 5地区のうちで確認種数は最も多い432種を記録しました。これは、本調査地区が旧川の止水環境及び水生植物群落、河畔林と連続した山地広葉樹林、本川合流部付近の小河川等、多様な自然環境を有しているためと考えられます。
 水生植物の豊富な止水環境を反映してイトトンボ類、オオルリボシヤンマA. nigroflava、アカネ類などの止水性トンボ類やミズムシH. d. distanti、ハネナシアメンボG. nepalensis、マダラミズメイガE. i. interuptalis、ヒメゲンゴロウR. suturalis、オオミズスマシD. orientalis、ヒメミズカマキリR. unicolor等、多くの水生昆虫類が確認されています。8月のライトトラップで特定昆虫類に選定されているヌカビラネジロキリガB. viminalisが1個体採集されており、本種のほぼ北限の記録と思われます。
・問寒別合流点地区
 確認種数は幌延旧川地区に次いで多く、417種が記録されています。本調査地区の環境は、河岸部には砂泥や礫の堆積した河原、堤防法面の人工草地、ヤナギ類、ケヤマハンノキA. hirsuta、ハルニレU. japonica等の河畔林、隣接する山地斜面は針広混交林等がみられるなど多様です。河原では多種のミズギワゴミムシ類をはじめとするゴミムシ類が確認され、河畔林内ではヤナギハムシC. vigintipunctata、ヤナギルリハムシP. versicolora、アカイネゾウモドキD. roelofsi、フタキボシゾウムシL. japonicus、コムラサキA. metis等ヤナギ類を食餌植物とするものが多く見られました。
・音類橋地区
 本地区では351種が確認されています。本調査地区はサロベツ湿原の縁部にあたる地域でヨシ湿原とハンノキ林が主体の湿原環境です。このような環境を反映してハイイロボクトウP. castaneae、ヨシノキヨトウM. impura、ミヤマショウブヨトウA. burrowsiなどの湿原性の蛾類やハンノキA. japonicaを食餌植物とするミドリシジミN. japonicusなどが確認されています。また、北海道北地域に生息が限定されるソウヤチビゴミムシT. nishikawaiや一般的には高山性の種であるチビヒサゴコメツキH. rivalisが確認されています。
・上問寒別川地区
 本地区では331種が確認されています。本調査地区は砂礫が堆積した河原、ヨシ原、ススキ草原、河畔林と河川から比較的短い区間で変化する環境です。周辺地域は牧草地等人為的改変を受けた環境が多く、支流問寒別川の流域であることから止水環境や緩流域が無く、トンボ類や止水性の昆虫類は見られませんでした。
 地表性の昆虫類は河原でカギモンミズギワゴミムシB. p. pohlaiやヒメハンミョウモドキE. comatus、ニワハンミョウC. japanaなどの砂泥地や水辺に見られる種、ヨシ原ではチャバネヒメヒラタゴミムシA. jurecekianum、ツノヒゲゴミムシL. pilicornis、ヒメミズギワアトキリゴミムシD. amurensis等の湿地性の種、ススキ草原では、セアカオサムシH. tuberculosusやキンナガゴミムシP. planicollis等草地性の種、河畔林内ではヒメクロオサムシL. opaculus、セダカオサムシなど樹林性の種が見られました。全体としては草地性の種とヤナギ林に生息する種などが主体でした。
 特定種としては、環境省レッドデータブックにおいて絶滅危惧2類に選定されているイソコモリグモL. ishikariana、ゴマシジミM. t. ogumaeや準絶滅危惧に選定されているケマダラカミキリ、北海道レッドデータブックにおいて希少種に選定されているナツアカネS. darwinianum、ヒメアカネS. parvulum、ヒメリスアカネS. r. yosico、リンゴシジミF. pruni、エゾヒラタヒメゲンゴロウC. tolli、カラフトヨツスジハナカミキリL. quadrifasciata、キボシマダラカミキリS. balsamiferaが確認されています。また、「緑の国勢調査」において貴重な主要野生動物や特定種などに指定されているキタイトトンボC. ecornutum、エゾルリイトトンボE. b. yezoensis、カバイロシジミ、ヌカビラネジロキリガ、キタオオルリオサムシ、シロスジコガネP. albolineataなども確認されています。
  • モイワサナエ モイワサナエ
  • リンゴシジミ リンゴシジミ

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