常呂川流域懇談会NEWS【第3号】(平成14年1月25日)
ページ内目次
常呂川流域懇談会NEWS 第3号
【第3号】 発行者:懇談会座長 佐渡 公明
流域住民の意見を河川整備計画に
常呂川流域懇談会は平成14年1月25日に第3回を開催いたしました。
事務局から
第3回 常呂川流域懇談会が、以下のとおり開催されました。
当日は、22人中19人の委員(代理出席含む)が出席したほか、28名の傍聴者、報道
関係5社の取材もありました。
事務局から、アンケート調査結果、鹿ノ子ダムの操作と9月の洪水の状況、常呂川・
無加川の水質の現状、家畜ふん尿対策等についての説明及び、常呂漁業協同組合
から洪水による漁業被害の実態と漁業資源のための取り組みの紹介があり、各委員
からいろいろな意見・質問等をいただきました。
関係5社の取材もありました。
事務局から、アンケート調査結果、鹿ノ子ダムの操作と9月の洪水の状況、常呂川・
無加川の水質の現状、家畜ふん尿対策等についての説明及び、常呂漁業協同組合
から洪水による漁業被害の実態と漁業資源のための取り組みの紹介があり、各委員
からいろいろな意見・質問等をいただきました。
第3回懇談会の主な意見・質問から
アンケート調査結果について
- 川への意識が非常に低いのではないか。残念な結果だ。<川口委員>
- 水と関わる人の意見が少ない。<田中委員>
- この結果は、流域全体の意見とはとらえない方がいい。一般市民のある側面が見えたと理解すればよい。<佐渡座長>
鹿ノ子ダムについて
- ダムの放流は下流の状況をよく把握して行うべきだ。<長澤委員>
- 20m3/sぐらいの放流量では、下流の水位上昇はほとんど起こらない。ダムの放流のせいではなく、雨の領域が移って、その支川の増水によって川の水位が上がったと考えられる。<早川委員>
- ダム操作の基準は、流入量だけで決めてよいのだろうか。いろいろな要素を考える必要があるのではないか。<伊藤(純)委員>
- ダムの操作は、ある流量を流しながら、少しずつダムに貯めていき、大きい洪水にも小さな洪水にも効くような操作をしている。<事務局>
水質について
- 常呂川の水質は、近年、低レベルで推移しているということだが、常呂川の特徴として、他の道内河川と比べると悪い。家畜糞尿については特に重要と考える。<伊藤(純)委員>
家畜糞尿対策について
- 一番怖いのは、不完全なたい肥が畑にまかれて川に流れていくこと。<伊藤(純)委員>
- どうしてもお金をかけられない農家もあり、どのような施設を作るべきか考えている。<北見市>
- 貯めたたい肥の受入れ農家等の計画については、地域内で循環させる必要があると考えている。すでに個人的にやっている所はあるようだ。<伊藤(純)委員>
- まずは発生源での対策が必要と考えており、それについては進めている。<事務局>
その他
- 中の島が現実にせまくなっている。実際に土砂が流出し、河畔林もずいぶん流されている。ある程度の因果関係があると思う。土砂流出対策が必要な時期が来ているのではないか。保全すべきであると思う。<表委員>
- 中の島公園の位置づけをどうするか。もう一つは、洪水疎通能力がないので、治水の面を考えなければならない。<佐渡座長>
常呂漁協で行っている取り組みについて
- S62年、約50haに赤エゾマツ等を植林した。(水源の確保を目的に)実際、かなり成長して水量も増えてきた。これは実証例だと思う。日吉に90ha。サロマ湖畔の魚つき保安林として、10haにカシワ、トドマツを植林した。その他、190haに52万本を植林。とりあえず、100万本を目指している。朝日森林文化賞・内閣総理大臣賞を受賞した。より一層植林して自然を守る活動をしていきたい。
洪水における漁業被害について
- 今回の洪水では水深40mの所にまで泥がきた(ダンプ35,000台分)。こんなことははじめてだ。我々が危惧していた土砂流出によるものだ。これは自然災害ではなく環境破壊である。早急に土砂流出対策をしてほしい。<川口委員>
- 常呂川は中州ができやすく、ある程度川を整正しなければ中州の影響で両岸がえぐられるようなことがある。農業政策、林業政策あるいは漁業政策これらを総合的に勘案してやっていきたい。<事務局>
- 遊砂等についての調査はないのか、土砂の収支をデータとして出さなければならない。<佐渡座長>
- 土砂は流域全体から出ている。畑や河岸の崩れだけではない。堆積した土砂の窒素・リンを見れば原因はどこかがある程度分かる。この土砂では、すぐにホタテが窒息してしまうのでこの対策はかなり緊急に必要であると思う。<伊藤(純)委員>
- 高水敷の畑空の流出は、場所によって異なる。たまっているところもあれば流されているところもある。土砂がどこからきているのかを調べる必要がある。<佐渡座長>
- キーワードは総合治水対策である。ただ、その治水対策なりが、我々の生活とどうつながっていくのかが提示される必要がある。<表委員>
自由討議
- これからの進め方に関わるが、まだまだ議論する余地がある。理想論だけでは解決できない。いろんな課題を出して整理しなければならない。<田中委員>
- もっと広く住民の方々の意見を聞く意味でインターネット等で公開するなどして意見を吸い上げる必要がある。<神田委員>
- 懇談会のゴールとして柱があれば、それをまとめた形でそれを訂正・修正という作業をした方がよいのではないか。<夏井委員>
- 今後の進め方として、事務局に各委員からの意見・課題をだしてもらい、それを事務局で整理し、次回懇談会で示してもらったものについて議論するという方法で行きたい。<佐渡座長>
このNEWSは、『常呂川流域懇談会』の様子を流域のみなさんに広くお知らせするため、懇談会座長名で発行するものです。