道南圏のH18達成度報告書/H19業績計画書(用語集)
道南圏のH18達成度報告書/H19業績計画書(用語集)
高規格幹線道路
高規格幹線道路とは、自動車が高速で走れるような自動車専用道路のことをいいます。道南地域の高規格幹線道路は、現在東日本高速道路(株)が整備を進めている道央自動車道や、函館開発建設部が整備をしている函館新道、函館江差自動車道があります。
渋滞損失時間(じゅうたいそんしつじかん)
渋滞していない時と渋滞している時では、ある一定区間を通過するのに要する時間が異なります。渋滞損失時間は、その所要時間の差に交通量(平均乗車人員に換算にしたもの)を掛け合わせた総和をいい、道路利用者が渋滞によって無駄にしている時間を表したものです。渋滞損失時間は以下の式で計算されます。
渋滞損失時間=Σ{{(区間の距離/通常の旅行速度)-(区間の距離/基準の旅行速度)}
×区間交通量×平均乗車人数} (単位:人時間/年)
函館管内では、H17実績に比べH18実績は107万人時間/年(約9%)減少しているので、1年間に107万人が1時間を渋滞に巻き込まれることなく、その分有効に使える時間を持ったことになります。
モニタリング区間
モニタリングを日本語に直訳すると、「監視,不都合なことの起こらぬように見張ること」ですが、ここでのモニタリング区間とは走行速度を継続的に調査している区間のことをいい、全国では累積渋滞損失時間の上位6割をカバーする区間、函館管内では15区間43.4キロメートルが対象となっています。
交通事故死者率
ある1キロメートル区間を自動車1億台が走行した時に発生する交通事故死者数の割合のことをいい、以下の式で計算されます。
交通事故死者率=年間交通事故死者数÷年間自動車走行台キロ※1(単位:人/億台キロ)
単に、交通事故死者数の大小だけである区間の危険度を評価するわけではなく、その区間の交通量の大小を勘案した数値となっています。交通事故死者率の減少は、道路を走行する際に死亡に繋がる重大な事故に遭う確率が減少し、安全性が向上することを意味しています。
平成18年度の函館管内の交通事故死者率は0.81人/億台キロと、昨年の0.66人/億台キロに比べ増加してしまいました。これは昨年に比べ、交通量はほぼ横ばいの状態でしたが、交通事故死者数が5名増加(23人→28人)したことによるものです。今後も交通事故死者数の削減に向けた対策を行っていく必要があります。
ちなみに、平成18年度の全国の交通事故死者率は0.83人/億台キロ、全道は0.72人/億台キロとなっており、函館管内は全国より低く、全道より高い状況となっています。
※1 走行台キロ:各車両の走行距離の総和で、例えば、1億台キロとは1万台の自動車がそれぞれ1万キロメートル走行した場合に相当します。
環境影響評価
環境影響評価とは、環境に大きな影響を及ぼすおそれのある事業を実施する事業者が、あらかじめ、その事業に伴って生ずる環境への影響について調査、予測、評価することをいいます。
この結果を公表し、住民や行政機関などの意見を踏まえながら、環境の保全の観点からより適正な配慮を行います。
規格の高い道路を使う割合
規格の高い道路とは、一般道路と比較して、高速性、安全性、確実性が高い「高速ネットワークを形成する道路」を意味し、具体的には高規格幹線道路及びアクセスコントロール※1されている地域高規格道路を言います。
規格の高い道路を使う割合とは、全道路(市町村道以上)の走行台キロ※2に占める規格の高い道路の走行台キロの割合のことをいい、以下の式で計算されます。
規格の高い道路を使う割合=規格の高い道路の走行台キロ÷全道路※3の走行台キロ
道南地域の規格の高い道路を使う割合は、平成17年度3.2%から平成18年度3.7%に増加しています。つまり、函館管内の市町村道以上の道路を走行する車に対し、規格の高い道路を走行する車が0.5%増加したこととなります。
※1 アクセスコントロール: 走行の連続性を重視する道路の通行機能を高めるため、他の道路と立体交差、沿道からの出入制限を行うこと。
※2 走行台キロ: 区間毎の交通量と道路延長とを掛け合わせた値であり、道路交通の量を指します。
※3 全道路: 「規格の高い道路+一般国道+道道+市町村道」
路上工事抑制カレンダー

道路利用者の快適な走行を支援するために、交通量の多くなりそうな日に路上工事を実施しないように、その期間を明記したカレンダーのことをいいます。
ランブルストリップス
車道中央線の舗装路面を削り、カマボコ状の凹型を連続して配置することにより、その上を通過する車両に対し不快な振動や音を発生させ、ドライバーに車線を逸脱したことを警告する交通事故対策です。
中央分離帯

縦断勾配
道路の進行方向の勾配のことをいいます。道路構造の基準を定めた道路構造令では、速度低下による渋滞や追突事故などが生じることを防ぐため、設計速度ごとに最大値を定めています。
視距改良(しきょかいりょう)

法面(のりめん)
山の斜面を切り取ったり、土を盛ったりしてできた斜面のことをいいます。
緊急輸送道路
緊急輸送道路とは、大規模な災害が起きた場合、避難・救助をはじめ、物資の供給、諸施設の復旧等広範な応急対策活動を行う重要な路線として位置づけられた道路のことをいいます。
旅行速度
旅行速度とは、ある区間について、区間の距離を走行に要した時間で割った速度のことで、その時間には、信号や渋滞などによる停止も含みます。
断面交通量
断面交通量とは、2地点の間に1つの断面を想定し、その断面を通過する交通量のことをいいます。
バリアフリー
障害のある人が社会生活をしていく上で障壁(バリア)となるものを除去するということをいいます。
占用事業者
道路は本来、一般交通のために使用されるものですが、実際には交通の用以外に水道管、ガス管、電柱等や商店の袖看板、日よけ等の施設が、道路上だけでなく地下や上空に設けられており、それらの工事や管理を行う際の事業者を占用事業者といいます。
TDM施策
TDM施策とは、‘交通需要マネジメント施策’の英訳(Transportation Demand Management)の頭文字をとった名称です。
交通需要マネジメントとは、自動車利用者の交通行動の変更を促すことにより、都市または地域レベルの道路交通混雑を緩和する施策です。具体的な手法としては、自動車の相乗りや時差出勤などがあります。
モビリティマネジメント施策
モビリティという言葉は、‘移動’という一人一人の移動を意味する言葉です。
モビリティマネジメント施策とは、一人一人のモビリティが個人的にも社会的にも望ましい方向、つまり、過度な自動車利用から公共交通や自転車等を適切に利用する方向への自発的な変化を促し、その行動変化をサポートするための施策の総称です。