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「公共建築の日」フォーラム2014「街並み・公共建築の再生」 ~にぎわい創出と公共建築物の老朽化対策~

イベント記録

平成26年度 「公共建築の日」フォーラム

「街並み・公共建築の再生」
~にぎわい創出と公共建築物の老朽化対策~

  • 開催日 2014年11月7日(金曜日)
  • 開催地 札幌第1合同庁舎 2階講堂
  • 来場者数 約90名

主 催
「公共建築の日 」及び「公共建築月間」北海道地方実行委員会、北海道開発局

後 援
北海道、札幌市、江別市、石狩市、北海道大学、(一財)北海道開発協会、(一社)日本建築家協会北海道支部、(一社)北海道建築士会、(一社)北海道建築士事務所協会


 11月11日の公共建築の日に向けて、「公共建築の日」フォーラムを開催しました。
今年度は、昨年政府方針として決定されたインフラ長寿命化計画や札幌市内で実施している公共建築事業を題材に、身近な公共建築からの老朽化対策と再生を考える講演を実施しましたので、その様子をご紹介します。

主催者挨拶

主催者代表挨拶をする 吉野営繕部長
主催者代表挨拶をする 吉野営繕部長
 はじめに、主催者を代表して、北海道開発局営繕部長の吉野裕宏より挨拶を致しました。
 挨拶では、「皆様方の生活に密接に関わりあるものの、普段はあまり意識されることのない公共建築について、改めて関心を持って頂き、よりよい公共建築を目指していくという趣旨で、毎年11月11日を「公共建築の日」、11月は「公共建築月間」として定められたものです」という経緯の説明がされました。また、今年度に取組んできた各地のイベント開催に際し御協力頂いた各団体への御礼、本日の札幌市・北海道からの講演者及びコンテストの各審査員への御礼がされました。
 最後に「フォーラムがよりよい公共建築を目指していくきっかけになれば」と期待をこめて挨拶を終了しました。

講演その1

民間活力を活用した札幌市北3条広場の整備

高田 洋 氏
札幌市市民まちづくり局都心まちづくり推進室事業調整担当課長
講演その1
 札幌市高田課長からは、本年7月にオープンした札幌市北3条広場の整備を通じて札幌市が推し進める、街並みの再生に向けた取組みについて講演を頂きました。
 冒頭、「札幌市では3.11を契機にエネルギー政策の見直し、社会情勢の変化等に対応するため、昨年「まちづくり戦略ビジョン」を定め、福祉・経済・まちづくり・教育などの分野で具体的な取組みを進める中、札幌市の魅力と活力を向上させていく」との概要説明がありました。
ご講演いただいた 札幌市 高田課長
ご講演いただいた 札幌市 高田課長
 北3条通については、まず、都市計画として「ブナの木をブロック状にした木塊れんが」を使用した現存する「日本最古」の近代舗装がされ、街路樹のイチョウも樹齢100年を超えており、これらの札幌を代表する道路景観に、平成23年土木学会より土木遺産に認定されたこと。
 これらの歴史性を生かした景観軸と都心の魅力を発展させ、拠点的な交流区間と位置づけ、平成14年「都心まちづくり計画」による「4骨格軸」のなかの「うけつぎの軸」として位置づけたことが、説明されました。

 計画段階では、モール化検討の社会実験、民間都市計画提案の活用、容積率の緩和などの検討を行い、事業段階の特徴としては、公共貢献の一環として官民共同の施設整備、道路と広場の兼用工作物(広場が主体だが、近代道路発祥の地という位置づけは消さないため)としていることが説明されました。
  • 都心の骨格構造 都心の骨格構造
  • 大正14年の北3条通線 大正14年の北3条通線
イメージパース
イメージパース
 広場のデザイン検討では、
  1. 歴史的資産を受継ぎ、未来へつなぐ素材・形態
  2. 場所の特性を踏まえ、まちの活力を上品に演出
  3. 連続的な景観づくりのための、シームレスなデザイン
 という3点のデザインコンセプトを設定し、道路中央には広場を配置することで道庁赤レンガの眺望の確保、中央部に札幌硬石にて横断歩道状にラインを入れることで道庁前庭との一体感をデザインし「うけつぎの軸」のイメージを作り出すなど、街並みの再生に取り組んだ経過の説明がありました。
  • 整備前の様子 整備前の様子
  • 整備完了の様子 整備完了の様子
SAPP‿RO Flower Carpet 2014
SAPP‿RO Flower Carpet 2014
 広場の運営管理については、民間ノウハウを活用することで、サービスの向上・経費節減が期待できる指定管理者制度を導入していることや、活用ガイドラインを定め、その検討・調査のために広場活用推進会議を設置していること。また、広場の愛称も「アカプラ」と決定したことが説明されました。

 最後に市民・来訪者に魅力的で災害にも強い街づくりを推進して行く、などの説明がされ、建築物単体の事業が多い公共建築の担当者の方々には、普段と見ているものとは違い、新たな考えや発見ができたのではと思われます。

講演その2

講演その2
北海道庁本庁舎耐震改修事業について

武田 充光 氏
北海道建設部建築局建築整備課大規模施設整備担当課長
 北海道の武田課長からは、現在施工中の北海道庁本庁の耐震改修事業について講演を頂きました。

 はじめに、北海道庁は建築後46年が経過し劣化調査では躯体(コンクリートなど)は健全だが、耐震診断では震度6強の地震で倒壊の恐れがあり、札幌市周辺の断層帯により震度6強程度の地震が発生することが想定されている実態が話されました。
ご講演いただいた 北海道 武田課長
ご講演いただいた 北海道 武田課長
 耐震改修設計として、執務空間は狭隘のため構造補強等により更なる狭隘を避け、執務しながらの工事やライフサイクルコストの試算も踏まえ「免震構造の採用」としたことや、発注方式は効率的で合理的な設計・施工や、民間ノウハウ(特許)を設計段階から採用できコスト縮減や品質向上が期待できる、「設計・施工一体発注」を採用したことが話されました。
 また、耐震改修に伴う設備機器の更新については、ゾーン毎に順次移転しながら行っていくことで執務への影響を最小限とし、さらに、省エネルギー化・機器の小型化による余剰空間を創出し多目的スペースを新たに生み出すという設備設計の工夫も話されました。

 施工段階では、免震装置の設置を順次行っていくことから、施工時の構造体への悪影響を回避することが出来る、免震装置プレロード工法を受注の技術提案により採用したという説明がされ、耐震改修について実例を学ぶよい機会になったのではと思います。

 最後に、「現場見学を来年10月位まで受け入れ(12月~3月は休止)ていますので、御連絡ください」とのお知らせで講演を終了いたしました。

フォト・ポスターコンテスト結果発表・受賞者表彰式

 10月に各コンテストの審査をして頂いた入選作品に対し、各コンテストの審査委員長より応募作品の全体の印象及び入選作品に対する講評を頂きました。
フォトコンテスト講評
講評をして頂いた佐藤先生
講評をして頂いた佐藤先生
審査委員長:(有)フォト・アーク 代表取締役 佐藤雅英 氏

 今年度の応募作品について、「このコンテストも全道的にだんだん広がりを見せ、広く北海道全域から作品が寄せられるようになりました。全体的には今年も非常にバラエティーに富んでいて、本当に写真を楽しんでいるという、そういう作品がたくさん寄せられました。それから、その時しか撮れない写真といいますか、そういうタイムリーなもの、それから今話題のスポットを撮ったものということで、いい作品が集まりました。」との講評を頂きました。
 また、グランプリ作品に対しては、「札幌市民のかたはよくご存じの場所だと思います。これはとても光がいい。逆光はレンズに太陽の光が入るためとても難く、それをうまく木の枝でカットしながら、柔らかい光の中を演出しています。丘の上で、天文台と子供たちの配置が絶妙です。部屋に飾っておきたくなるような作品になっており、とても素晴らしいです。」という絶賛の言葉を頂きました。
作品の前で記念撮影と受賞コメント
  • グランプリ受賞の近藤さん グランプリ受賞の近藤さん

    グランプリは今回で3回目になります。ほんとうにありがとうございます。これ からもがんばりますので、よろしくお願いします。

  • 準グランプリ受賞の山内さん 準グランプリ受賞の山内さん

    とても嬉しいです。ありがとうございました。今後もがんばりたいと思います。

ポスターコンテスト講評
講評をして頂いた石崎先生
講評をして頂いた石崎先生
 札幌市立大学デザイン学部 教授 石崎友紀 氏

 応募作品に関する審査として「若い人が思い描いたイメージをどういうふうに実現したか、若い人ゆえの、失敗を恐れずデザインでどういうふうに冒険をしたかをしっかりシビアに、それぞれの作品のどこが優れているのか、あるいはどこに問題があるかを、見させて頂きました」という観点で行なわれたことが話されました。
 グランプリ作品に関する講評では、「札幌は北海道の中でも若い男女が集中してくる大都会ですので、おしゃれでスマートでとても魅力的なまちですから、札幌の公共建築をもっと見直してくださいという訴求力はよく感じます。でも、ファッションポスターみたいと言われればそれまでなので、もう一ひねり公共建築を見てほしい。」という若干厳しい講評でした。
 最後に全体総評として、「人は目新しいものばかりに目が行くが、ずっとそこにあるものを維持・補修して大切にしてきた、人の気持ちがきれいな街は、新しいものもきれいなのです。だからこういう札幌を代表するランドマークを支えている札幌の街のきれいさ、あるいは北海道の魅力みたいなものがポスターになるといいと思います。デザインというのは、難しいことを易しく、深いことを楽しくということです。今日受賞した皆様も、どうぞ若い元気をこれから、私ごときの暴言にめげないで、ますます素晴らしいご活躍を祈念します。」という激励の言葉を頂きました。
作品の前で記念撮影と受賞コメント
  • グランプリの樋郡さん グランプリの樋郡さん

    今回、受賞できるとは思っていませんでした。この受賞に自信を持って、今後は取り組んで行きたいです。また、本日、講評にて頂いたアドバイスを、今後の作品に生かして行きたいと思います。

  • 準グランプリの小田島さん 準グランプリの小田島さん

    まったく受賞できるとは思っていなかったので、本当に嬉しく思います。

  • 準グランプリの吉口さん 準グランプリの吉口さん

    僕自身、これをきっかけにして、「公共建築の日」というものを意識するようになったので、今回はこの賞を頂けてよかったと思います。ありがとうございまいした。

受賞者表彰式
 表彰式では、北海道開発局営繕部村上営繕計画課長より、出席された入賞者へ賞状等が手渡せられました。
  • 表彰を授与する村上課長  表彰を授与する村上課長
  • 表彰式の模様
  • 表彰式の模様 表彰式の模様
  • 表彰式の模様
最後に
 「公共建築の日」フォーラムに御出席頂きまして、誠にありがとうございました。公共建築という身近にあるものを改めて意識する、そして考える機会になって頂ければ幸いです。
 来年度も11月の「公共建築月間」に開催いたしますので、御参加をお持ちしております。
今年度・過年度の「公共建築の日」フェスティバル及び「公共建築の日」フォーラムの内容がご覧いただけます。

以下のホームページより、ご確認ください。

お問合せ先

営繕部 営繕計画課 総括係

  • 電話番号:011-709-2311(内線5720)
  • ファクシミリ:011-709-2148

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