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農村活性化シンポジウム

農村活性化シンポジウム

  • 北海道総合開発計画
 新計画では、「食」「観光」を戦略的産業として育成し、人口減少時代にあっても、これまで蓄積されてきた豊富な資源など、北海道がもつポテンシャルを最大限に活用することにより、長期を見据えて『世界の北海道』を目指すこととしています。
 『世界の北海道』をキャッチフレーズにして、「人が輝く地域社会」、「世界に目を向けた産業」、「強靱で持続可能な国土」という3つの目標を掲げており、今回は新計画の目標のうち「人が輝く地域社会の形成」についてより理解していただくため、当局の取組等を2件ご紹介します。
  • 農村活性化シンポジウム

人口減少下における活力ある農村地域づくりを目指して

 北海道は、広大な農地や豊富な水産・森林資源を強みとして、我が国の食料供給基地として貢献するとともに、豊かな自然環境、特徴ある景観等も提供しています。
 平成28年3月に閣議決定された新たな北海道総合開発計画においても、人口減少・高齢化が進展する中、こうした北海道のいわば「強み」を提供する農村地域をはじめとした「生産空間」を維持・発展させていくことは、これからの北海道開発における中心的課題と位置付けられています。

農村活性化シンポジウム~人口減少下における活力ある農村地域づくり~の紹介(平成29年2月6日開催)

 平成29年2月6日、北海道開発局では、人口減少下における農村の維持・活性化について認識を高め、そのための取組の必要性について多くの方々が共有することで、今後の活力ある農村づくりを進めていく端緒となることを期待して「農村活性化シンポジウム~人口減少下における活力ある農村地域づくり~」を開催しました。
 ここでは、このシンポジウムについて紹介します。
 冒頭に当局次長の西山から開会挨拶があり、「北海道の強みを提供する農村地域をはじめとした生産空間の維持・発展を図るためには、地域の基幹産業の振興を通じた所得や雇用の確保、生活機能や集落機能の維持、さらには地域の魅力を向上させていくことが必要。」と述べるとともに、本シンポジウムが今後の農村地域づくりに役立つものとなることを祈念しました。
基調講演写真
 続いて、名古屋大学大学院生命農学研究科の生源寺眞一教授による特別講演が行われました。生源寺教授は、「日本の農業については一律に論じられない。」とした上で、日本の農業と北海道のポジションについて説明されたほか、農業経営においては、「農業経営だからといって産業分類上の農業に自分のビジネスウイングを限定する必要はないはず。製造や外食など食品産業の要素を取り入れ、面積による規模拡大とは別に、『農業経営の厚みを増す』ことが必要。」、「現代の農業は『職業として選ばれる産業』という言い方ができ、その運営方法も様々。一つのモ
デルを提示して行うやり方は先駆的な農業経営では通用しない。」との指摘がありました。また、担い手の確保に関しては、「高齢者にどのくらい活躍してもらうのかというのも一つのチェックポイント。」、「女性が経営に関わっている農業経営ほど売り上げは順調。商品開発や営業・販売など、顧客あるいは消費者に接近する農業経営で、女性のパワーが発揮される場面が広がっている。」と述べられました。
 また、農村における共同行動は文化遺産であるとし、「北海道の農村空間にはもともと風通しの良い開放的なコミュニティが形成されている。各種の共同行動が、地域の当事者のコンセンサスによって支えられていることは北海道の強みであり、これを再認識することも大事だ。」と締めくくりました。
 特別講演終了後は、活力ある農村地域づくりに向けた取組として、真狩村から、食品加工業の振興に着目した地域づくりに関する取組について、また、天塩町から、農家人口維持等の課題に取り組む体制の整備などについて、事例報告が行われました。
パネルディスカッションの様子
 後半では、慶應義塾大学大学院SDM研究科の林美香子特任教授をコーディネーターとして、特別講演をいただいた生源寺教授をコメンテーターに、北海道大学大学院農学研究院の小林国之准教授、有限会社ぶどう畑の新開玉子代表取締役、株式会社谷口農場の谷口威裕代表取締役、 吉田弘志鹿追町長の4名をパネリストにお迎えし、パネルディスカッションが行われました。パネルディスカッションでは、実際に農業経営をされている谷口氏から「まずは価値を獲得する必要がある。北海道の町村はそれぞれに特徴があり、得意分野を深掘りすることが大事。」とのご発言を、福岡県からお越しいただいた新開氏からは「『日本の農産物は素晴らしい』と伝えていける人間を増やさなくてはならない。ないものはない、あるものはあるで、地域を活かして知恵を出し合うことが必要。」、「女性の知能や高齢者の力など、未開発の部分を活かせば素晴らしい北海道になる。私からすれば、北海道は羨ましい。」とのメッセージをいただきました。
 また、吉田町長からは、農家雇用をする場合における雇用条件の整備の重要性や、鹿追町における都市と農村との交流など幅広い取組について、小林准教授からは、「ここをこれだけ変えると、将来こういう数字になるという具体的な目標設定が非常に大事。関係者が同じ目標を共有し、動いていく必要がある。」といったご発言をいただき、活力ある農村地域の実現に向けて、活発なディスカッションが行われました。
会場の様子
 本シンポジウムの開催により、人口減少下における農村の維持・活性化についての認識が深まり、今後の活力ある農村地域づくりが各地域で進展されることを期待します。

お問合せ先

開発監理部 広報室

  • 電話番号:011-709-2311
  • ファクシミリ:011-709-8995

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