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平成30年4月18日局長記者会見

記者会見内容

局長
平成30年4月18日局長記者会見の内容 
  1. 北海道総合開発計画の推進について
  2. 昨冬の大雪・暴風雪対応等のまとめ
  3. 北海道命名150年目を記念した北海道開発局の取組について

会見日時・場所

日時: 平成30年4月18日(水曜日) 11時00分~11時28分
場所: 札幌市北区北8条西2丁目札幌第1合同庁舎17階 北海道開発記者クラブ
会見実施者: 北海道開発局長 和泉 晶裕

配布資料

話題1

北海道総合開発計画の推進について

 今日は3点の話題について、お話ししたいと思います。
 1点目は、年度初めですので予算が成立して執行が始まっております。その概要について、資料に沿って説明したいと思います。
 1ページ目、北海道開発局関係予算ですけれども、今年度は、3,622億円ということで対前年比1.00倍という予算総額になっております。第8期北海道総合開発計画の柱に沿って事業をまとめてお知らせしたいと思います。
 2ページ目は北海道総合開発計画の柱立てになっています。地域構造の話、それから観光地形成、食産業関係、国土強靱化という4本柱となっております。
 3ページ目ですが、地域構造の話題といたしまして、右下にありますとおり、全国の市区町村別の所得額順位というものが年収ガイドを基に出されておりまして、それを当局で地図に落としたものです。ご覧になって分かるように、これは2017年のデータですが、全国の1,741市区町村の中で、北海道の5町村が100位内に入っているところです。こういう稼ぎ頭のような地域こそ、今、人口減少・高齢化が進んでいるので、食や観光を担う生産空間をどう維持・発展させるかというところに取り組んでいるところです。昨年度は、右上の囲みにありますとおり名寄周辺、十勝南、釧路沿岸というところをモデル地域として設定し、それぞれ検討会を立ち上げたところです。
 続きまして、4ページ目ですけれども、この検討会の結果、先行的に進めているのが名寄周辺で、2回検討会を行いまして、その中から、いわゆる「施策パッケージ」というものを取りまとめたところです。本日投げ込み予定の資料を添付させていただいておりまして、その施策パッケージにしたがって、今年度の取組を地域で進めていきたいと考えております。また、十勝南及び釧路沿岸地域についても施策パッケージを取りまとめて、生産空間の維持・発展のトライアルをしていく予定です。
 5ページ目につきましては、農林水産業・食関連産業の振興ということで、各事業をパッケージにまとめています。農地の大区画化と担い手への農地集積・集約化の推進ということで、平成30年度は、「大雪東川第二地区」と「阿寒地区」において新規着工を行うところです。また、飼料工場、乳製品工場の立地のための整備として、釧路港の国際バルク港湾の整備がH29年度に岸壁本体が完成しておりまして、H30年度の釧路港国際物流ターミナルの利用開始と、周辺道路の「釧路外環状道路」と「上別保道路」の今年度開通を目指して整備を進めていくところです。また、水産物の輸出促進について、屋根付き岸壁等の整備を行っていくところです。
 続きまして6ページ目です。世界水準の観光地の形成ということで、まずは出入りの一番の要所にある港と空港ですが、クルーズ船の対応、それから、新千歳空港国際線エプロン等といったところを整備していきます。そして、ソフト的には、インフラツーリズムですとか、サイクルツーリズムといったところを取り組んでいきたいと考えております。
 7ページ目ですが、2年前の台風は記憶に新しいところですけれども、強靱化ということで事業を進めて参ります。特に、ダム関係につきましては、現在、新桂沢ダムでダム再生、これはダムのかさ上げをして容量を増やすという整備を行っています。今年度は、新規事業として雨竜川ダムの再生事業の実施計画調査に着手するところです。また、2年前の台風災害を受けて、北海道緊急治水対策プロジェクトを引き続き進めていくところです。また、道路ネットワークにつきましては、2年前の台風の時には道東道が唯一残って機能したということがありまして、代替性確保のための強い高規格幹線道路等の整備を進めて参ります。
 8ページ目ですが、ご存知のとおり、2020年一般公開予定の「民族共生象徴空間」につきましては、現在、整備を進めているところです。大きくは、中核区域における公園の整備、国立博物館の整備、それとちょっと離れたところに慰霊施設の整備を行っています。この資料にありますとおり、慰霊施設につきましては、この3月までに、台座を含めて高さ約30mのモニュメントが塔としてできているところです。また、国立アイヌ民族博物館の工事も発注になっておりますし、公園関係の施設についても現在入札手続きを行っているところです。2020年の一般公開に向けて整備を進めていく予定です。
 イメージとしては、9ページ目になります。国立博物館の手前にエントランスがあって、体験交流ホールと、奥の方にチセ群があり、アイヌ民族博物館はこの前閉館しましたが、改築を行って一般公開となる予定です。
 10ページ目につきましては、人材の確保・対流の促進ということで、北海道価値創造パートナーシップ活動を展開するということで、地域の皆様方と色んなネットワークを使いながら活動を展開していくこととしております。
 先ほどの生産空間の維持・発展のための活動を含めて、このパートナーシップ活動で行っていく予定です。また、「ほっかいどう学」ということで、これは、学校の先生の発案でもあったのですけれども、地域の歴史、文化、産業等を幅広く学び、地域に関する理解と愛着を深める取組を推進します。ちょうど今年は北海道命名から150年目の年ということもありまして、「ほっかいどう学」の展開に力を入れていこうと考えております。
 最後に、生産性革命プロジェクトということで、昨年10月に当局で、建設業の働き方改革推進本部を立ち上げまして、建設業の方々の労働環境を改善する取組を発注者サイドとして始めたところです。特に、日勝峠災害の復旧にも効果を発揮しましたICT(i-Construction)関係の取組をさらに強力に進めていきたいと考えております。
 1つ目の話題につきましては、以上のとおりです。

話題2

昨冬の大雪・暴風雪対応等のまとめ

 2点目につきましては、昨年度の暴風雪・大雪等の対応について御報告したいと思います。
 ご存じのとおり、昨年度は地域差が大きい気象条件でした。「まとめ」と書かれた資料の1ページですけども、幌加内町では最深積雪3m24cmという北海道記録を更新したり、函館地方では累積降雪量が観測史上最大の5m10cmにも及びました。また、暴風雪や高温による大雨・融雪が発生したという状況でした。
 2ページ目ですが、そのような中で、北海道開発局としては、滝川市、江差町、島牧村に除雪機械を出動し、支援しております。また、災害が発生すると、当局職員が市町村に詰めて情報収集を行い、必要な対策をお手伝いするリエゾンを派遣しております。災害対策現地情報連絡員という正式名称ですけども、3月2日には延べ34名のリエゾンを各市町村に派遣しまして、今年の冬全体では90名の派遣を行っています。また国土交通省としては、除雪費の補助及び臨時特例措置で北海道と札幌市、54の市町村に除雪費の追加配分を行ったところです。
 3ページ目です。3月1日から4日にかけての国道の通行止め等が発生しております。延べ26路線45区間、約944㎞の国道が通行止めになったところです。
 4ページ目は、その時の対応として、立ち往生車両周辺の除雪ですとか、スタックしている車のドライバーへの安否確認を当局職員が行ったり、食料、毛布などの救援物資の配布なども行っております。また、緊急車両につきましては、除雪車が先導して血液の搬送等を行っております。
 5ページ目ですけども、暴風雪は最近、激甚化の傾向にありますので、情報提供をきめ細かくやろうということで、札幌管区気象台とも連携しながら、SNS関係も使って発表しているところです。5・6ページに緊急発表ということで、命に関わるような災害になる、ということを発表させていただきました。
 7ページ目につきましては、ツイッター、フェイスブックで、外出を控える呼びかけですとか、立ち往生発生状況、緊急車両等を先導する情報などを追加で配信しました。その結果、グラフを見て分かるとおり、2年前の台風災害の時は15万件ぐらい1日にアクセスがあったのに対して、今年は17万件、2日間で30万件ぐらいのアクセス数があったという結果になっております。引き続きSNSを活用することによって、できるだけ広く一般の方に色々な情報をお知らせしたいと思います。
 8ページ目ですが、今回、随所でスタック車両が出てきて、長時間にわたるものは北海道にはなかったのですが、その中で立ち往生の防止をどうするのかが最大のテーマになっております。特に大型車両が故障してスタックしていたり、下の真ん中の写真にあるように、立ち往生に巻き込まれた車両が反対車線を走行して、対向車が来て動けなくなり、これで上下線とも通行止めをせざるを得なくなってしまいました。これは、除雪作業にも非常に大きな支障を来しまして、長時間にわたる対応になってしまった、という事例がありました。ドライバーの注意喚起やコミュニケーション手法についても、今後考えていかなければならないし、トラック協会やバス協会等にも周知を図っていきたいと考えています。

話題3

北海道命名150年目を記念した北海道開発局の取組について

 3点目につきまして説明いたします。
 本年は北海道命名150年目にあたることから、当局としての取組として、先週13日にインフラ歴史ツアー第一弾として「五感で感じよう!小樽の歴史」についてお知らせしたところです。インフラ歴史ツアーでは、北海道の開拓150年目という歴史の中で、今のインフラ整備と北海道の経済、社会がどのように繋がっているかストーリー性を持ったツアーを提供いたします。小樽の開拓のなかで一番古いのは、例えば1880年に1年ほどで開通した札幌手宮線の鉄道です。この鉄道や、小樽港の整備を含め、これらが北海道の歴史を支えたということを、様々な方々に協力をいただきながら、4月13日にツアーを企画してもらう旅行会社の募集を始めたところです。これが第一弾ですが、札幌発以外のものを含めて、今後、全道にこの歴史ツアーを展開していきたいと考えているところです。
 2ページ目にあるとおり、今回のツアーは、食とか歴史とかのコンテンツをどのように結びつけるかを、ツアー会社と我々が企画、相談をしながら実施する仕組みとしています。
 このツアー企画に関しては、実行委員会を立ち上げており、北海道開発局のほか、経済団体、土木及び農業土木関係団体、関係学会、道庁に参加をいただいているところです。
 また、ツアーのコンテンツを検討するに当たって、ワーキングチームを設置しており、食や歴史についてアドバイザーの方々の意見を頂きながら、少し楽しいツアーにしていきたいと考えています。
 3ページは参加団体のリストになります。
 4ページについてご説明します。北海道のインフラの役割を人々が身近に感じることができる取組に御賛同いただいた道新文化センターで、講座を開催していただけることになり、当局からは、そういう知識を持つ講師の紹介や、資料の提供を行うことを予定しております。6月9日から8月25日までに4回行うことを予定しており、また、講座に参加した方々に、現地を見ていただくツアーの企画も予定しているところです。

質疑応答

(記者)札幌都心アクセス道路の整備に係る今後の見通しについてが1点と、日本ハムのボールパーク構想の関係で、北広島市が交通アクセスの改善を検討課題にあげていますが、それに対して開発局としてどのような対応をしていくのかが2点目、あと、道路の穴ぼこ対策については、国会でも審議されているような話題になっていて、トラック協会やタクシー協会も道路の状況がひどいということで、修繕を求める異例の要望をされていたかと思いますが、それに対する認識と対応について、この3点についてお伺いします。

(局長)札幌都心アクセスですけれども、今年度から計画段階評価の手続きに入ります。昨年度までは、北海道庁及び札幌市を含め検討会を4回開いて、市民からの意見収集ですとか、構想の必要性について検討してきたところです。今回、計画段階評価で開発局が主体となって、概略ルートや構造を検討することになっており、検討会の場を活用しながら進めていきたいと思っております。今後は構造等を検討しなければならない段階に入ってきまして、いつまでに完成させるかという問題もありますけれども、あまり時間はないと思っておりますので、早急に検討を進めていきたいと思っております。

 2点目の日ハムのボールパークの件につきましては、4月3日に、上野北広島市長がお見えになられて、交通アクセス改善等についての協力要請をいただきました。構想予定地の近くには国道274号もありますし、アクセス道路の整備については北海道庁にも要望していると聞いておりますので、当局でできることがありましたら全面的に協力したいと考えております。日ハムとは、日勝峠の災害復旧に関して連携しておりますし、協力できることは全面的に協力していきたいと考えております。

 3点目の穴ぼこ関係については、いくつか報道がなされておりますが、主に道南の函館方面で今冬は雪が多かったということと、空知管内から札幌にかけてのところで非常に穴ぼこが多かったと認識しているところです。原因としては雪が多かったのと、凍結融解のシーズンの3月に温度がちょうど零度を行ったりきたりすることでひび割れが進んだなど色々な要因があろうかと思いますが、例年の5倍くらいの件数の国家賠償請求が来たりしておりますので、今年は例年よりもひどかったのだろうと認識しているところです。対応としては、できるだけパトロールを頻繁に行って大きな事故に繋がらないようにしているほか、早急に穴を埋めるという作業を行っていて、ゴールデンウィーク前までにはそういう状況がなくなるように努力していきたいと思っております。また、全体的には、舗装の打ち替え等の作業が必要な区間も出てきておりますので、予算の確保等も努力していきたいですし、舗装の長寿命化をやはり考えていかなければならないと思っておりまして、その点についての検討も進めていきたいと考えております。

(記者)計画段階評価の関係で、今、北海道横断自動車道の2路線も計画段階評価にあると思いますが、そちらの方の見通しはどうなっているのでしょうか。

(局長)現在、計画段階評価にあるのは、札幌都心アクセス道路のほか2区間ですけれども、1つは美幌バイパスと北見道路を繋ぐ、北海道横断自動車道の端野~髙野間が3月に第2回の小委員会を終えて、これから、具体的なルートのアンケートと市民意見を聴くことになっております。それも早急に対応していきたいと思っております。もう1区間が道東の厚岸の国道44号の区間で、ここは過去に釧路湿原の水位が上がって通行止めになるなど、貨物列車が走っていない釧路~根室間にとっての重要な物流のルートですけれども、そういうことがないように、どういうルートで高規格道路を整備するかということを検討するため第1回の小委員会を開催し、地域や道路の課題について、地域の人に意見聴取を行うところです。これも引き続き早急に進めていきたいと思っております。

(記者)先ほど御説明いただいた暴風雪の件なのですが、反対車線を逆走した車両がスタックして、被害が更に拡大してしまったということですが、様々な理由で逆走したと思いますが、道警との連携は検討しているのでしょうか。

(局長)最終的には交通規制などに関わるので、必ず道警との連携を取っているところです。ただ、逆走は、ドライバーのマナーの問題に関わってくるところですので、そこは各関係団体の御協力を得ないとなかなか解決は難しいのかなと思っております。特に2車線の区間で逆走されると、対応ができなくなってしまうということがありますので、色々な形で周知をお願いしたいと思っております。

(記者)先日、日銀のさくらレポートで、北海道の景気判断が、公共事業の減少を理由に引き下げられたと思うのですが、道内の公共投資の状況をどのように見られているのでしょうか。

(局長)平成29年度の補正予算が2月に成立しておりますが、その金額も含めて当初予算と合わせると、ほぼ昨年同様ぐらいの投資規模にはなっていると考えているところです。そういう意味では、昨年と同様のレベルにはなるのかなと思っております。「まだまだ足りない」という業界の声も多数聞いております。

(記者)先ほど、北広島市の交通改善要請に対して協力をしていくと述べられましたが、協力する上で何か解決しなければいけない課題は、どのようなものが考えられるのでしょうか。

(局長)まだボールパークにどれくらいのボリュームのアクセスがあるか明確に出ておりませんが、JR、道路管理者、バス、タクシー、自家用車とそれぞれの分担を考えていかなければならないと思っております。一説によると5千台規模の駐車場ということもあって、短時間に5千台が集中する可能性もあります。そういうところの分析等は、我々が得意とする分野でありますし、できるだけピークに対して対応できるよう考えていきたいと思います。

以上

※この文章については、読みやすいよう、重複した質疑内容や言葉づかい、明かな言い直しなどを整理した上、作成しています。(文責 開発監理部広報室)

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