留萌ダムのすがた
留萌ダム
留萌ダムのすがた
留萌ダムの主な特徴
ダムサイトの地質は、200~500万年前の新第三紀鮮新世の細粒砂岩を主とし、せん断強度が小さく、透水係数が低い堆積軟岩特有の性状を示します。ダム形式は、安全性・経済性の面からこのような地質に最適なロックフィルダムに決定しました。
ダムサイトに最大10mの厚さで堆積している粘性土・砂質土は、地震時に液状化を起こす恐れがあるため、全量除去し、ロック堤敷きは岩盤を基礎とします。これによって生ずる粘性土・砂質土の一部は、堤体盛立て材料として有効活用しました。
ロック材として適さない廃棄岩は、(1)堤体内部へのトランジッション材、(2)貯水池内地すべり対策工への押さえ盛土材、(3)付け替え道路の路体盛土材などに有効活用し、環境保全・経済性の向上を図ります。
留萌ダムでは環境保全対策として、近傍の森から採取した種を苗木に育てて移植し、森を再生します。また、工事で発生する伐根物は、チップ化して苗木育成のマルチング材として有効活用しています。
ダム諸元
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型式 | 中央コア型ロックフィルダム |
堤高 | 41.2m |
堤頂長 | 440.0m |
堤体積 | 1,225千m3 |
堤頂標高 | EL 52.15m |
貯水池諸元
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集水面積 | 42.0km2 |
湛水面積 | 2.2km2 |
総貯水容量 | 23,300千m3 |
有効貯水容量 | 21,800千m3 |
洪水調節容量 | 11,000千m3 |
利水容量 | 10,800千m3 |
放流設備諸元
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利水放流設備 (水位低下機能兼) |
φ1,200×2門 |
管理用水力発電設備 | φ900×1門 |
常用洪水吐き (自由越流堤) |
高5.9m×幅3.0m×1門 |
非常用洪水吐き (自由越流堤) |
高3.0m×幅12.0m×4門 高3.0m×幅3.0m×1門 |