「北空知」川づくり懇談会ニュース 第5号
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「北空知」川づくり懇談会ニュース 第5号
平成15年12月10日、第5回「北空知」川づくり懇談会を開催しました。
第5回 「北空知」川づくり懇談会を、以下のとおり開催しました。
今回は、今年度最後の懇談会ということで、これまでの懇談会での委員の方々の意見を整理し、平成15年度の「北空知」川づくり懇談会のとりまとめについて、委員の了承をいただきました。
次に、第4回懇談会で委員の方から質問のあった、「事業所の考える川づくりビジョン」について、座長より現段階での案が説明されました。
その後、本懇談会の下部組織として発足させる、「石狩川堤外旧川を考える会(案)についての説明があった後、委員の方々による自由討議を行い、本年度の懇談会を閉会といたしました。
- 日時:平成15年12月10日(水曜日) 14:00~16:00
- 場所:妹背牛町 コミュニティプラザ
今回は、今年度最後の懇談会ということで、これまでの懇談会での委員の方々の意見を整理し、平成15年度の「北空知」川づくり懇談会のとりまとめについて、委員の了承をいただきました。
次に、第4回懇談会で委員の方から質問のあった、「事業所の考える川づくりビジョン」について、座長より現段階での案が説明されました。
その後、本懇談会の下部組織として発足させる、「石狩川堤外旧川を考える会(案)についての説明があった後、委員の方々による自由討議を行い、本年度の懇談会を閉会といたしました。
平成15年12月10日、第5回「北空知」川づくり懇談会意見とりまとめ
平成15年度、懇談会での主なご意見を「治水」、「利水」、「環境」、「連携」の4項目にとりまとめました。
治水について
- 平成13年洪水は、排水機場を動かす必要のある規模のものであったが、大鳳川新水路と雨竜川捷水路が完成した効果で、動かす必要がなかった。
- 大鳳川左岸の内水対策を進めてほしい。
- 雨竜川に捷水路が完成したので、今後は内水対策を検討する必要がある。
- 河川整備が進んだことによって、上流に降った雨が下流に到達するまでのスピードが速くなった。
- 治水において森林の保水効果は重要であり、森林行政と河川行政と連携していくことが大切である。
- 河積の確保のためには、河道拡幅よりも河床掘削の方がよい。
- 樹木はすべて伐採すべきというのではなく、川の流れを阻害したり、洪水時に流出する樹木については、危険なので伐採すべきである。
- 台風10号のような計画以上の洪水が来たときのことを考えると、現状の堤防の高さでは不安に感じる。
- 我々は河川施設に守られ安心しているため、水害に対する危機意識が薄れてきている。このため、地域毎に水防訓練などを実施し治水に対する意識を高める必要がある。
利水について
- 近年水量が少なくなったように感じる。
- 石狩川より取水する農業用水路で、藻が大量発生しており、富栄養化が課題であると感じる。
- 石狩川、雨竜川の水質では大腸菌群数が多い様であるが、親水利用を考えるにあたって水質が悪いのは問題である。
環境について
- 上流域に住んでいる幌加内町民は、下流へきれいな水を送る役割を持っていると考えている。
- 上流からいただいている水を、きれいなまま下流に流すという考えを、水を利用する農家や一般の人々にもっとPRする必要がある。
- 河川改修をあまりしないで、極力自然のままの川を残すことが、子供達にとって大切だと思う。
- 環境に配慮するためには、地域住民の意見に配慮する必要がある。河川管理者が地域に出向き、住民と対話することも必要である。
- 沼田町の水辺の楽校予定地において、現状では水辺との関わりが明確でない。
- 淵やトロ場などの魚が生息できる場所がもっとあれば、魚が増えると思う。
- これまでの施設では、いいものが出来ても使う人がいない例が多い。沼田町の水辺の楽校は、地元との連携をとりながら整備を進めるべきである。
- 雨竜川捷水路区間の蛇行部(旧川)を、釣り場や環境教育などの水に親しめる場所にしてほしい。
- 竜水橋付近では、適度な川幅や流速があり、川下り、カヌー等の川とのふれあいの場に適している。
- 石狩緑地、鷹泊ダム地点等で、河辺まで降りられる施設や親水空間があればよい。
- 捷水路を整備した後に残る旧川については、水質管理が難しく、虫の発生などの問題があるが、本川に繋がっている旧川であれば、魚釣り等の利用があるようなので残すべきである。
- 桜づつみのように、見て楽しむ整備の方が利用されると思う。
- 数多く整備しても利用されないのでは意味がないので、利用される施設を厳選して整備を行う必要がある。
地域との連携について
- 秩父別町の裸地に、ボーイスカウトや各団体の協力により、アキグミを植樹した。これによって、下流の農家からは、水涸れが少なくなったと喜ぶ声も聞こえている。
- 森林管理者と河川管理者が連携を取りながら、豊かな水が供給されるように豊かな森を作る必要がある。
- 妹背牛町および秩父別町では、ハーブによる町づくりに取り組んでいる。
- 総合学習の一環として、河川のゴミ投棄の現状を見ることで、環境問題について子ども達が自覚するような取り組みが必要である。
- 河川敷に投棄されるビニールやタイヤなどのゴミにはひどいものがある。
- ▲のぼり「川をきれいにしましょう」(7月の河川愛護月間中)
- 水を利用する農業団体や、一般市民に対して川をきれいにする意識の啓発にもっと力を入れる必要がある。
- 7月の河川愛護月間は住民に浸透しているとはいえないので、地域の会合等の機会を利用して、PRや情報提供をしていくべきである。
- 深川スポーツ少年団では、自然と触れあうような活動は、子供の育成のために重要であると考えており、森づくり活動などができるような自然に触れあえる場所が、石狩川流域を含めて近場で探している。
- 「頭首工の役割」や「橋の構造」、「内水、外水等の言葉」など、河川には学習材料が多く、教育の場として良い素材である。
- 石狩川、雨竜川には20~30人の子供を安心して連れていける場所は無いと思う。安全管理まで考えた情報提供を行う必要がある。
- 河川景観の良好な場所にビューポイントを設定し、近接箇所に駐車場などを整備すれば、人が集まり地域の活性化につながるのではないか。
- 都会の人に来てもらえる川づくりを行うのであれば、川の環境整備を行うための財源として、税金だけでなく、別の何らかの仕組みがあってもいいと思う。例えば、川の水で作られる地域の農産物を直接都会の人に買っていただき、浮かせた流通経費の一部を川づくりに回すなども考えられる。
石狩川提外旧川を考える会(仮名)について
石狩川の堤防~堤防間において妹背牛橋下流、深川芽生地先の堤防沿いには旧川が残されています。
一方で、この地区では石狩川丘陵堤工事を下流より順次進めてきており、この丘陵堤工事により、旧川は堤防断面内に入り消失することとなります。
今後、この旧川をどのようにしていったらよいか、皆様と一緒に考えていくため、「石狩川堤外旧川を考える会(仮名)」を立ち上げていきたいと考えています。
旧川の現状についての委員の意見
- 旧川はヨシ原があるため水質浄化が期待できる。
- 旧川を残せば鳥が飛来し、よい環境が保全されるが、石狩川は堤防際に水田があり、農作物への害虫による被害が懸念されることも考慮していきたい。
- 良好な自然環境をとるか鳥害防止をとるかという選択をする必要があるが、昨今の情勢からしても自然を残す方向で考えるべきである。
今後の川づくりについて
委員の方々に、今後の川づくりの課題を述べていただきました。これらの意見を参考にしながら、来年度以降の懇談会で話し合っていきたいと思います。
- 子供の学習として自然にふれあうことの必要性は分かっているが、PR、安全面も含めた情報提供、関係機関の連携などまだまだ不足しているため、基本から考えるべきである。
- 深川青年会議所では、青少年育成育成事業として約30名の親子と水質調査や魚の放流を行った。初めて川に入った子供もおり、子供が自然にふれあう活動の大切さを感じた。
- 自然を愛する子供達に育てるため、来年度以降の懇談会で子供に現地を見せるというのもよいのではないか。