基本的な考え方2
基本的な考え方
肯定的な主な意見
- 農地を遊水地とすることは営農に打撃があるので早期ダムによる整備を進めてほしい。
- 洪水時に浸水する遊水地での営農は難しい。
懸念を示す主な意見
- 旧川を利用した遊水地を検討すべきではありませんか。
- サンルダム湛水区域における遊水地を検討すべきではありませんか。
基本的な考え方
天塩川流域は、士別市、名寄市のように上流域に人口、資産が集中しているという特徴があります。
洪水調節施設は、基本的に施設を設置する地点から下流にしか効果がありません。下図に示すように、天塩川の旧川は主に中・下流部にあるため、それらを遊水地として利用したとしても、その下流にしか効果がないため、人口、資産が集中している中・上流域を洪水被害から守ることはできません。
したがって、天塩川河川整備計画では既設の岩尾内ダムと上流部に設置するサンルダムの2つのダムにより洪水調節を行い、名寄川及び天塩川の洪水時の流量を大幅に減らすことにより洪水対策を行う計画としています。
洪水調節施設は、基本的に施設を設置する地点から下流にしか効果がありません。下図に示すように、天塩川の旧川は主に中・下流部にあるため、それらを遊水地として利用したとしても、その下流にしか効果がないため、人口、資産が集中している中・上流域を洪水被害から守ることはできません。
したがって、天塩川河川整備計画では既設の岩尾内ダムと上流部に設置するサンルダムの2つのダムにより洪水調節を行い、名寄川及び天塩川の洪水時の流量を大幅に減らすことにより洪水対策を行う計画としています。
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洪水調節施設の位置と効果の関係
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遊水地案位置図 1/2
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遊水地案位置図 2/2
また、サンルダム湛水区域に遊水地を設置した場合その容量は、山間地域であり、確保できる面積が限られること、遊水地は河川水位以上に湛水することができないことから、サンルダムの洪水調節容量35百万m3に対してその約1/20の約2百万m3にしかなりません。従って、サンルダム湛水区域に仮に遊水地を設置したとしても、遊水地の候補箇所は大きく変わらず、農業が主要産業となっている天塩川流域の地域に大きな経済的、社会的影響を与えることになります。
このように遊水地案とサンルダム案を比較すると、サンルダム案は、全体事業費が小さく経済的に有利であること、効果の発現が早いこと、河川整備計画で目標としている洪水を超える洪水に対しても被害を軽減できること、河川整備基方針に対応する場合に遊水地案は規模を拡大しなければならないのに対しサンルダム案は新たな事業が必要ないこと、遊水地案は正常流量の補給など利水面及び低水管理面では他に有効な代替案がないこと等、サンルダム案が総合的な対策として有利と考えています。
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サンルダム湛水区域に遊水地を設置した場合
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名寄川に遊水地を設置することによる地域に与える影響
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各治水対策案の概要②