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十勝川千代田分流堰魚道検討委員会 news[第5号]

十勝川千代田分流堰魚道検討委員会 news[第5号]

第5回魚道検討委員会(帯広市: 寿御苑)
第5回魚道検討委員会(帯広市: 寿御苑)
第5回十勝川千代田分流堰魚道検討委員会が開催されました。

 帯広開発建設部では、千代田分流堰建設に伴い新設する魚道の設計にあたり『十勝川千代田分流堰魚道検討委員会』を設置し、技術的検討を行ってきました。
 その最終回となる第5回目の検討委員会が、平成14年12月9日に開催されました。委員会では、魚類調査結果、堰横魚道水理模型実験結果、高水敷魚道の基本諸元について事務局から説明を行い、その後活発な議論が交わされました。 

 最後に、委員会がこれまで2年にわたって技術的検討を行ってきた結果を『十勝川千代田分流堰魚道に関する報告書』としてとりまとめ、委員会での審議を経、提言書とともに帯広開発建設部に手渡されました。

 今後は、この報告書の内容を踏まえて、千代田新水路事業の魚道整備に反映させていきたいと考えております。


十勝川千代田分流堰魚道検討委員会委員名簿
平成14年12月9日現在
区 分 氏 名 所 属
委員長 藤田 睦博 北海道大学大学院工学研究科 教授
委 員 板垣  博 十勝管内漁業協同組合長会 会長
井上  聰 社団法人北海道栽培漁業振興公社
常勤技術顧問
太田  昇 帯広NPO28サロン 専務理事
小嶋  孝 社団法人十勝釧路管内さけます増殖
事業協会 会長
鈴木 淳志 東京農業大学生物産業学部
生物生産学科 助教授
中津川 誠 独立行政法人北海道開発土木研究所
環境水工部 環境研究室長
中村 禧夫 十勝川改修工事対策協議会 会長
藤巻 裕蔵 帯広畜産大学 名誉教授
藤本 長章 十勝エコロジーパーク推進協議会
副会長
眞山  紘 独立行政法人さけ・ます資源管理
センター調査研究科生物生態研究
室長
(敬称略、五十音順)
議事内容・資料
十勝川千代田分流堰魚道に関する報告書
十勝川千代田分流堰魚道に関する報告書(資料編)

第5回十勝川千代田分流堰魚道検討委員会では次のような意見が出されました。

(1)魚類調査結果について
  • H14年度の魚類調査でウキゴリが新たに発見された。委員会では、回遊魚は全て魚道の対象魚とするということで検討しているので、その原則からいっても、ウキゴリは当然対象魚に入れるべきである。
(2)堰横魚道水理模型実験結果について
  • 魚道模型を使った魚類遡上実験で、隔壁を越えていく魚と、潜孔を行く魚と、それぞれどのくらいの割合であったのか。
    →(事務局)実験1日目は潜孔を上るものが多数を占めていた。2日目については、約3割が隔壁の天端若しくは切欠きを上ったと観測された。
(3)高水敷魚道の基本諸元について
  • 高水敷魚道の流出部は、経年的に見て十勝川の澪筋が安定している箇所ということだが、新水路通水後も澪筋が安定していると考えてよいのか。
    →(事務局)新水路完成後の土砂移動のシミュレーション結果では、深堀を起こす箇所は現在考えている流出部よりさらに下流部である。そこを高水敷魚道の流出部とするのが最善策であるが、これ以上高水敷魚道延長を延ばすことは、予算的な問題や維持管理等の問題から好ましくないと考えた。そこで、現状で安定している箇所に流出部を設置することで考えている。十勝川が堆積した際には、流出部を確保するために適切な維持管理を行っていく。
  • 高水敷を環境教育等に利用する場合に、冬季も利用したいという要望もあり、夏季と冬季の利用も含めて、地域住民などと十分協議するように要望する。
    →(事務局)他の機関とも調整しながら、必要であれば議論の場をつくりたい。
  • 堰横及び高水敷魚道の施工に当たっては、再度、専門家の意見を聞きながら工夫して行うこと。
  • これだけ延長が長い魚道の場合、水温が上がるなどの問題が生じるので、魚を上がらせるための十分な環境を整えること。ただし、一般に魚類の遡上する時期は春とか秋であり、真夏に動く魚はあまりいないのでそれほど問題にならないと思うが、自然河川に似たような植生にするなど、水温が異常に上がらないように配慮する必要がある。
(4)千代田分流堰魚道に関する報告書(案)について
  • 魚道内流量をコントロールできるような堰構造としておく必要がある。
    →(事務局)堰横魚道の上流部の構造は、角落としで考えており、それにより流量コントロールは可能である。
  • 具体化に向けての課題には鳥対策が記載されているので、モニタリング計画にも目視による鳥類調査を追記すること。
  • 堰横魚道からの水が、新水路の中で伏没したりすることがないよう適切に維持管理すること。
    →(事務局)新水路完成後には、新水路内におよそ0.5 m3/sぐらいの湧水が湧出してくると考えており、完全的な伏没は起こらないと想定しているが、水深の浅い状況が出ると考えている。その際には、新水路内に澪筋をつけるような維持管理などを考えていく必要がある。
  • 魚に目印を付けて調査することで、遡上の状況や停滞して一定の場所にいることなどを確認できる。魚道内調査に加えて、新水路より上流及び下流地点の調査も必要である。
    →(事務局)魚に目印を付けての調査は今後検討が必要であるが、新水路より上下流地点での調査はモニタリング調査の中で計画している。
(5)その他
  • 千代田分流堰の魚道からサケ、カラフトマスの産業魚種に該当する魚は、上がらせないのか。
    →(事務局)9~12月の間は堰横魚道に通水せず、高水敷魚道にはスクリーンを設置して当面上らせないとしている。今後、地域合意がなされた段階で堰の運用は改めて検討する。
  • 今年の台風21号で、現河道から新水路に洪水が横越流して、現河道に水が流れなくなるという事態が発生した。今後このようなことが起こらないように、洪水対策を検討して欲しい。
    →(事務局)新水路が完成すると、新水路だけで約4,000~5,000m3/sの洪水を流すことができる。今年の洪水規模であれば新水路内だけで流せるようになる。また、大きな洪水時における現河道から新水路への横越流については、二次元の流況計算等を行いながら、現象を把握した上で、適切な対応を考えていきたい。
  • 魚道観察施設については、具体化に向けて取り組んでほしい。
  • 漁業関係者が新水路建設について提言できる機会を設けて、漁業関係者の意見も反映できるような場をつくっていただきたい。
    →(事務局)検討していきたい。

お問合せ先

治水課

  • 住所:北海道帯広市西5条南8丁目
  • 電話番号:0155-24-4105

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