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観光 体験 街道をゆく ~沙流ユーカラ街道編~

街道をゆく ~沙流ユーカラ街道編~

いきなり司馬遼太郎先生の名作「街道を行く」をパロってしまいましたが、今回は「街道紀行」の世界に皆さんをご紹介します。
沙流ユーカラ街道とは、日高管内を南北に縦断する国道237号につけられた愛称で、日高町富川の国道235号との交差点から日高町宮下町の国道274号との交差点までです。今回は、「沙流ユーカラ街道」の観光スポットをご紹介します。

まず用意したいのがパンフレット。いろいろな観光スポットを網羅しているこちらのパンフレットが最適です。
他にも色々なパンフレットがあります。当ホームページの「観光あれこれ」ページをご覧ください。

さて、日高自動車道の「日高富川」ICを降りると、そこは「沙流ユーカラ街道」です。

沙流川一帯、特に平取町二風谷はアイヌ文化の今日的継承が活発な地域として知られています。日高自動車道の「日高富川」ICがある日高町平賀地区は、平地で水田や放牧地が多いですが、北へ進み平取町、日高町日高地区に近づくにつれ、山々が両側から迫ってきます。平取町では、水田の他にビニールハウスが多く見られるようになります。平取町は道内有数のトマトの生産地としても知られています。街道を通ると沙流川が織りなす景観を見ることができます。
そして、日高町日高地区は、山々に囲まれた「林業と観光」の街。「ひだから」と言われる、さまざまなスポットがあります。


今回はそうした「沙流ユーカラ街道」沿いに見られる、観光スポットのごくごく一端をご紹介いたします。

日高の母なる川・沙流川

国道237号は、沙流川とともに日高を南北に縦断しています。沙流川を渡ったり左に見たり右にみたり、各々の場所で沙流川の姿は変わっていきます。穏やかな流れは、やがては急峻になり、あるところでは岩肌を見せ、まるで生きているかのように姿を変えていくのです。

沙流川は日高最長の川。源流は日高町と十勝管内清水町との町境をなす熊見山(標高1,175m)です。千呂露川などを合わせ、日高町日高地区に出てさらに渓谷を下って平取町に入り、額平川などを合わせ、日高町富川で太平洋に注ぎます。幹川流路延長104km、流域面積1,350k㎡の一級河川です。その流域は、日高町と平取町の二つの町からなり、土地利用は山林などが約88%、水田や畑などの農地が約6%、宅地などの市街地が約6%となっています。流域内は森林資源などに恵まれ、下流では農耕地として明治初期から開け、水田や牧畜などが営まれ、近年はトマトや軽種馬の全国有数の産地となっています。
また、JR日高本線、国道235号、237号、274号が走っているほか、日高自動車道が整備中など、交通の要衝となっています。
さらに、沙流川はシシャモやサクラマスなどが遡上するなど、魚類の重要な生息地で、豊かな自然に恵まれています。

そして、沙流川と言えばアイヌ文化です。流域には先史時代から人々が生活しており、近世には道内で有数のコタン(集落)でアイヌの人々は生活を送っていました。流域に住むアイヌの人々を「サルンクル」と呼び、その伝統や文化は今日の流域社会に深く結びついています。

沙流川に並んで流れる鵡川は流れが穏やかであることから「女の川」、一方沙流川はたくましく流れる様子から「男の川」と言われ、二つ揃って「夫婦川」と言われています。

さるがわせせらぎ公園

日高自動車道の「日高富川」ICを降りると、国道237号に突き当たり、そこを右に曲がります。向かうのは「さるがわせせらぎ公園」。
同公園は、北海道の形をした公園で、噴水やパークゴルフ場があり、町内で行われる様々なイベント会場としても利用されています。

場所ですが、「日高富川」ICから富川市街方面に向かうと、左手に「寿し処 政村」さんの看板があります。公共施設の案内看板もあるのですが、なぜか「さるがわせせらぎ公園」の看板はありません。そこを左に曲がり、ちょっと進むと公園があります。
  • 「寿し処 政村」さんの看板

堤防の上から公園を見下ろします。わかりにくいのですが、噴水を中心に小川が流れており、この小川で北海道が形づけられています。
  • 小川

【写真左】は、中央にある噴水。向こうに国道235号「沙流川橋」が見えます。
【写真右】は、北海道の形をした公園の「門別地区」付近に立ち、そこから平取方面を見た様子。ちゃんと沙流川が流れ、「二風谷ダム」まであります。
  • 【写真左】
  • 【写真右】

大きい駐車場の向こうに(公園の上流側)には、パークゴルフ場もあります。
  • パークゴルフ場

義経街道

平取市街を入る頃、国道両脇に美しい花々が咲いています。ここは「義経街道」と呼ばれ、地域住民の皆さんが花壇を整備し、美しい花々で平取町を訪れる人々を迎えようという活動が行われているのです。
  • 義経街道
  • 義経街道
なぜ「義経街道」なのでしょうか。義経伝説は、全国各地にありますが、ここ平取町にも存在するからなのです。言い伝えでは、兄・源頼朝から逃れた義経は、北海道に渡り、新冠町にやって来ました。その後、平取町を訪れたとのこと。義経が通った「義経峠」もあるのです。

義経神社・義経資料館

さて、先へと進みたいところですが、平取市街を素通りしてはいけません。車を左に進め、平取市街へと進みましょう。

平取市街で訪れたのは「義経神社」。
道道沿い、市街地に入ってから600m進むと左手に神社があります。

看板と鳥居、駐車場もあるのですぐ分かります。ただ、ここからお社に行くとなると、石段を登るのですが、結構きつい。足に自信の無い方は、別ルートで高台まで車で行くルートもあります。看板に従っていけばたどりつけますよ。

 車以外の行き方としては、JR日高本線を富川駅で下車し、タクシーで行く場合は18分。バスの場合は、道南バス「日高・振内方面行き」に乗車、「ふれあいセンターびらとり前」バス停で下車して徒歩15分です(ただし、バスは一日に数本しかないとのこと)。
  • 義経神社・義経資料館
  • 義経神社・義経資料館
同神社の由来は諸説ありますが、幕府の役人で、択捉島に「大日本恵土呂府」の標柱を立てたことで知られる近藤重蔵が1798年の蝦夷地調査の際に、アイヌ神・オキクルミと結びついた義経信仰があるのを知り、江戸に戻ってから自分に似た義経像を彫らせて、翌年、再び蝦夷地調査に向かう途中、オキクルミの言い伝えがある平取のハヨピラに義経像を安置し、祠を建てたのが始まりとされています。

その後、義経像は日高町門別地区に移動し、明治初期の廃仏毀釈で焼却されそうになったところを、平取村の長老・平村ペンリウクが平取に持ち帰って、再びハヨピラに祀ったとされています。1901年に水害があり現在地に移動、現在の社殿は1961年に建立されたとのこと。

お社に着いたら、しっかりお参り。あれもこれもお願いごとを。義経さん、欲深くてごめんなさい。境内にはご神木のクリの木や、義経像を焼却寸前のところから救った平村ペンリウクの頌徳碑があります。
  • 義経神社・義経資料館

続いて義経資料館を見学します。開館時間は9時から17時まで。休館は月曜日ですが、冬期間(12月から3月まで)は事前に平取町役場に連絡が必要となります。

こちらが外観
  • 義経神社・義経資料館
「資料があるってことは、本当に義経が来たってこと?」
と思いつつ、資料館に入ると「入館料 大人200円、小中学生100円」の案内板が目に入ります。

「誰に払うのかな?」と思っていると、そこには白い箱がただ一つ。そうです、その箱に入館料を入れるのです。無人です。性善説に立った資料館運営。こうでなくちゃいけません。
  • 義経神社・義経資料館

ちゃんと入館料を支払い、いざ中へ。展示資料は、義経の悲劇の生い立ち、昭和前期に氏子から神社に寄進された御神輿、源氏系図、甲冑のほか、全国に残る義経伝説100選などが紹介されています。
  • 義経神社・義経資料館
  • 義経神社・義経資料館
  • 義経神社・義経資料館
  • 義経神社・義経資料館
●パンフレットもあります。

ハヨピラ自然公園跡

続いて訪れたのはハヨピラ自然公園跡。国道からも写真のようにはっきりみえるのですが、平取の異色の名所!?と言えるでしょう。

その昔、宇宙人との友好を唱える団体が、「アイヌの人々に文化を伝えた"オキクルミカムイ"という神様が黄金の乗り物に乗って降臨した」という伝説がある神聖な地・ハヨピラ(「アイヌ語で武装した崖という意味」という説があり)一帯の土地を買い、そこに高さ70m、幅100mのピラミッド型の宇宙船基地を作ったのです。
オキクルミは、人間に生活文化を教えた半獣半カムイ神ですが、それが江戸時代に、和人たちによって源義経に置き換えられたようです。


話を戻すと、そのオキクルミが乗っていた黄金の乗り物は宇宙船と解釈し、その後続部隊のための着陸基地を作ったのだそうです。
  • ハヨピラ自然公園跡

団体が解散した以降は、平取町の自然公園として管理してきましたが、年月もたち施設も古くなり、安全が確保できないと判断され、現在は立入禁止となっています。上には行けないため、入口でUFOに祈りを捧げつつ、次に向かいます。
  • ハヨピラ自然公園跡

「平取(びらとり)」名称の由来の場所

さて、国道237号の「新平取大橋」付近に、左側にハヨピラと呼ばれる崖があります。そこにUFO基地跡があるのは前述のとおりです。一方、川を挟んで反対川にも崖が見えます。この崖をクオピラと言い、「仕掛け弓を置く崖」という意味です。平取(びらとり)という地名は、「ピラ・ウトル(崖の間)」という意味になります。
  • 「平取(びらとり)」名称の由来の場所

二風谷アイヌ文化博物館

車を進めると、あちらこちらに看板が。二風谷に来たのです。民芸店など色々なお店がありますが、左に曲がります。そこにあるのが「二風谷アイヌ文化博物館」「沙流川歴史館」「二風谷工芸館」「歴史の散歩道」などです。

広い駐車場があり、アイヌの伝統的な住居であるチセなどが立ち並んでおり、雰囲気があります。
沙流川流域は、北海道の中では温暖な地域で、古くから多数のアイヌコタン(村落)がありました。その中でも二風谷は季候が良いなど恵まれた立地条件で、山菜や鹿、鮭など自然の恩恵を受け栄えてきました。
  • 二風谷アイヌ文化博物館

まずは「二風谷アイヌ文化博物館」を見学。屋根が天に伸びている特徴的な構造をしています。当博物館は、アイヌの住民の方をはじめ、地域住民の生涯学習の拠点、アイヌ文化を軸とした総合的な博物館となることを目指して資料収集や調査研究などを行っています。展示物を見るだけではなく、視聴覚室や実習室もあり、アイヌ文化を専門的に学ぶことができます。毎年秋には特別展、冬にはセミナーなどを開催。講座、木彫・刺繍・アイヌ料理の体験学習講座なども行っています。
  • 二風谷アイヌ文化博物館

館内に入るとそこは伝承サロン。広くて開放的な空間では、特別展や来館者への説明などを行います。
  • 二風谷アイヌ文化博物館

伝承サロンの左手に展示室入口があります。展示室は、「アイヌ」「カムイ」「モシリ」「モレウ」の4つのゾーンに分かれており、生活用具など三百数十種類、約1,000点を展示しています。館内は、天井から太陽光が差し込みながらも、適度な暗さもあり、展示品の一つひとつに興味が沸いてくる雰囲気。見せ方がうまいです(当たり前だけど)。

展示室に入るとあるのが「アイヌ」ゾーン。育児・遊戯娯楽・木彫り・衣類・住居などの分野を中心に、アイヌの人々が日常生活で用いた民具類を展示しています。特に、「彫り物や縫い物の文様などに見られるアイヌ民族の伝統的な技巧や美的センスにご注目ください」とのこと。また、木彫りや刺繍の作品を参考にしながら文様を書いてみるコーナーもあります。
  • 二風谷アイヌ文化博物館
  • 二風谷アイヌ文化博物館

こちらは「カムイ」ゾーン。アイヌの人々の信仰、伝承など精神文化を知るためのゾーンです。写真は、チセを模した、囲炉裏を中心とした生活空間が再現されているスペース。アイヌの人々の生活は伝統的儀式・精神に基づいており、実際にこうしたスペースで色々な儀式が行われたそうです。このスペースはビデオステージにもなっていて、ユカラ(英雄叙事詩)、カムイユカラ(神謡)、ウウェペケレ(昔話)を鑑賞できます。
  • 二風谷アイヌ文化博物館
  • 二風谷アイヌ文化博物館

こちらは「モシリ」ゾーン。農耕や狩猟、運搬、葬送などに関する資料を展示しています。写真は、丸木船(チプ)。桂の大木を使ったものとしては日本一の大きさとのこと。実際の乗ることができます。魚が捕れそうな気がしてきます。(恥ずかしがらずに乗ってみよう!!)
  • 二風谷アイヌ文化博物館
  • 二風谷アイヌ文化博物館

他にも、アイヌ語の特徴、現在におけるアイヌ文化伝承の多様な試み・課題などが紹介されており、ただアイヌ文化を紹介するのではなく、今日的な課題も含めて展示していて、立体的・総合的な理解が深まります。

 当博物館に展示されている資料919点のほか、後ほどご紹介する「萱野茂二風谷アイヌ博物館」に所蔵される資料202点は、一括で「北海道二風谷及び周辺地域のアイヌ生活用具コレクション」として国の重要有形民族文化財に指定されています。

博物館を見尽くしたら終わりと思ったアナタ。先ほど紹介した「チセがあちらこちらに」というように、復元されたチセを見ることもできます。チセは、建築技術を伝承していくために、当博物館や後ほどご紹介する萱野茂二風谷アイヌ資料館で毎年のように新築や改修を行っているとのこと。内部を見ることができるチセもありますよ。
  • 二風谷アイヌ文化博物館
  • 二風谷アイヌ文化博物館

こちらは「イユタプ」。水力を利用して精白(米などの穀物の表皮を取り、白くすること)する道具。手前に水受けがあって水の重みで杵を上下させ、向こう側の臼で穀物を精白します。
  • 二風谷アイヌ文化博物館

また、チセだけではなく、アイヌの生活に欠くことのできない北海道自生の木々100種類以上が標本として植えられています。
  • 二風谷アイヌ文化博物館
当館の休館日は、11月16日~4月15日の間の毎週月曜日と12月16日~1月15日。開館時間は、9:00~17:00(入館は16:30まで)。入館料は高校生以上400円、小中学生150円。20人以上の団体は各50円引きです。

当館に行くには車が一番便利ですが、その他の手段としては、JR日高本線を富川駅で下車し、タクシーで行く場合は25分。バスの場合は、道南バスの「日高・振内方面行き」に乗り「資料館前」で下車、徒歩3分です。
●Webサイトはこちら。(平取町立二風谷アイヌ文化博物館公式サイト)
●パンフレットも2種類あります。

沙流川歴史館

博物館よりも湖側に「沙流川歴史館」があります。こちらでは、二風谷ダム建設時に発掘調査した遺跡出土物が展示されるほか、沙流川の自然や人々との関わりなどを学ぶことができます。入館料はなんと無料。
こちらが入口です。
  • 沙流川歴史館

【写真左】は、二風谷ダム建設の際に調査したユオイチャシ、ポロモイチャシ跡、二風谷遺跡を再現したジオラマです。
【写真右】は、収蔵展示室。
  • 沙流川歴史館
  • 沙流川歴史館

【写真左】は、沙流川周辺に棲む動物たちの紹介コーナー。今にも動き出しそう。
【写真右】は、沙流川流域の立体模型です。
  • 沙流川歴史館
  • 沙流川歴史館

この他に、遺跡を解説したパネル展示や映像による沙流川の自然を見ることもできます。

上階へと進むと、そこから二風谷ダム(にぶたに湖と言います)を一望できる展望台があります。カウンターと椅子があり、ここでまどろむことができます。さらに屋上にも出ることができます。
  • 沙流川歴史館
  • 沙流川歴史館
当館の開館時間は、9:00~16:30。休館日は毎週月曜日で、月曜日が祝祭日の場合は、その翌日となります。また、年末年始の休館が12月30日~1月5日までとなっています。
●当館のWebサイトはこちら
●パンフレットもあります。

歴史の散歩道

沙流川歴史館を出てさらに奥へ進むと、にぶたに湖(二風谷ダム)が姿を現します。その付近は「歴史の散歩道」と名付けられた遊歩道になっており、付近を散策することができます。秋には対岸の山々は色づき、美しい眺めになります。

【写真左】は、駐車上から見る「歴史の散歩道」。まっすぐ進むと左手に「沙流川歴史館」があり、さらにまっすぐ進むと「にぶたに湖」が現れます。
【写真右】は、「歴史の散歩道」から見える「にぶたに湖」と二風谷ダム管理所。「歴史の散歩道」は、二風谷ダム管理所まで続きます。
  • 歴史の散歩道
  • 歴史の散歩道
「歴史の散歩道」には、平取町で活躍した9人をたたえる記念碑が建てられています。例えば、アイヌ三大歌人のひとりで社会運動家の違星北斗(いぼしほくと)、英国人で医師・アイヌ研究家のゴードン=マンロー、言語学・国語学者の金田一京助、宣教師で社会事業家のジョン=バチェラーなど。彼らの業績を偲びながら、散歩するのはいかがでしょうか。

【写真左】は、「歴史の散歩道」。道沿いに「記念碑」が建てられています。
【写真右】のように、途中に休憩所もあります。
  • 歴史の散歩道
  • 歴史の散歩道

平取町アイヌ文化情報センター

こちらには、「二風谷工芸館」「イオル推進事務所」「アイヌ文化環境保全調査室」が併設されています。「二風谷工芸館」には、特色あるアイヌ工芸品が展示・販売されるほか、体験コーナーもあり、木彫りや刺繍などの実習体験ができます。
  • 平取町アイヌ文化情報センター
 何回か来ましたが、とあるときは、係の女性の方が、山で熊に出会ったときのお話を身振り手振りでしてくれました。臨場感がありました。

工芸品の販売コーナー。どの工芸品も緻密な紋様が描かれており、唸ってしまうものばかり。
  • 平取町アイヌ文化情報センター
●当館のWebサイトはこちら

萱野茂二風谷アイヌ資料館

「二風谷アイヌ文化博物館」などから国道まで戻り、国道を渡って300mほど進むとあります。
アイヌ民族初の国会議員をつとめた萱野茂さんが、約50年にもわたって収集・製作したアイヌ民具をはじめとする資料が展示され、博物館周辺には復元されたチセが立ち並んでいます。先ほどご紹介したとおり、当博物館資料202点は国の重要有形民俗文化財に指定されています。他にも、アイヌ民具や世界の先住民・少数民族の資料500種・2000点が展示されています。「二風谷アイヌ文化博物館」とは姉妹館的な関係にあります。

【写真左】は、資料館の外観。
【写真右】面白いものを見つけました。資料館の駐車場に看板が。「資料館を見なければ損!」ということらしいです。
  • 萱野茂二風谷アイヌ資料館
  • 萱野茂二風谷アイヌ資料館

館内には、アイヌの人々が、農耕、狩猟、日常生活、冠婚葬祭などで使った道具類が所狭しと展示されています。アイヌ文化継承のために、こんなに膨大な資料を個人で収集し、後世の人々にアイヌ文化を伝えるために保存・継承に尽力した萱野茂さんに、改めて敬服しました。
  • 萱野茂二風谷アイヌ資料館
  • 萱野茂二風谷アイヌ資料館

萱野茂さんが受賞した数々の賞や作品なども展示しているほか【写真左】、アイヌ文化に関するビデオを見ることもできます【写真右】。
  • 萱野茂二風谷アイヌ資料館
  • 萱野茂二風谷アイヌ資料館

2階は、世界各国の少数先住民族について、写真で紹介されているほか、衣装や装飾具なども展示されています。
  • 萱野茂二風谷アイヌ資料館
  • 萱野茂二風谷アイヌ資料館

エンペラーフィッシュと呼ばれる「鰉魚(ホアンイユ)」の剥製もありました。寿命は50~100年で、世界最大の淡水魚だそうです。剥製嫌いだった萱野茂前館長も、「この剥製だけはみんなに見て欲しい」ということで展示しているそうです。
  • 萱野茂二風谷アイヌ資料館

別館もあります。ここには、明治・大正・昭和の農機具・馬具が展示されています。
  • 萱野茂二風谷アイヌ資料館
  • 萱野茂二風谷アイヌ資料館

屋外には、復元した伝統的な家屋であるチセが5軒、足高倉のプ、子熊の檻であるヘペレッセが建てられています。
  • 萱野茂二風谷アイヌ資料館

面白いものを二つ見つけました。
一つは、【写真左】。こちらは「縁結び二子石」。1975年に片方の石が発見され、もう片方の石は、その翌年、10km上流で発見されたとのこと。石の割れ目から縞模様までぴったりで、この神秘性から「縁結び石」として魂が込められたとのこと。願い事を念じながら石に水を掛けるか、手で触れると願い事が成就されると言われています。

【写真右】は、「長寿の長いす」です。「1回座ると3年長生き。2回座るとまた来られる」とあります。何回か座っておきました。
  • 萱野茂二風谷アイヌ資料館
  • 萱野茂二風谷アイヌ資料館
当館の休館日は不定休。ただ、12月1日~3月31日の間は、事前に連絡が必要です(Tel.01457-2-3215)。開館時間は9:00~16:30。入館料は高校生以上400円、小中学生150円。団体(20名以上)は、各50円割引となります。
●当館の関連Webサイトはこちら。
●パンフレットはこちら

二風谷ファミリーランド・びらとり温泉

日高方面に車を進めると、右手に「二風谷ファミリーランド」の大きな看板が現れます。
  • 二風谷ファミリーランド・びらとり温泉
この「二風谷ファミリーランド」は、25haの中にキャンプ場、パークゴルフ場、テニスコート、ゲートボール場、ゴーカート乗り場等が広がる総合公園です。
  • 二風谷ファミリーランド・びらとり温泉
  • 二風谷ファミリーランド・びらとり温泉

ファミリーランドの一角に、「びらとり温泉」があります。
沢に沿って奥に進んだ先に泉源があり、タンクローリーで運んで暖めているとのこと。お風呂は沙流川の銘石「幸太郎石」を豪快に配した岩風呂があります。お風呂は写真が撮れなかったので、ご紹介できません。写真撮ったら怪しまれるので。
  • 二風谷ファミリーランド・びらとり温泉

館内には、レストランがあり、「サーロインステーキセット」や「すき焼きロースセット」など、「びらとり和牛」を堪能できるメニューがたくさんあります。直売店もあります。下の画像は、館内の様子です。
  • 二風谷ファミリーランド・びらとり温泉
休館日は、第4月曜日(第4月曜日が祝日の場合は翌日)、料金は、大人(中学生以上)500円、小学生200円、幼児無料です。

ファミリーランドで一遊びし、温泉でゆったりと湯浴みし、「びらとり和牛」を堪能するという夢のフルコースはいかがでしょうか。
●二風谷ファミリーランドのWebサイトはこちら
●びらとり温泉のサイトはこちら
●パンフレットはこちら

夏至の太陽を見る

国道をさらに日高地区に向けて進めると「看看(かんかん)橋」という橋があり、それを越えたすぐ左側に駐車帯があります。そこには看板があり、「オプシヌプリ」と言われている場所です。

その昔、前述のオキクルミ神が矢を放ち、そのため山肌に丸く穴が空いたとのこと。そして、夏至の前後10日間はその穴に太陽がすっぽり納まってしまうのだそうです!!現在は穴の上部が崩れ、山の稜線に凹みができているだけのように見えます。

下の写真は、「オプシヌプリ」ですが、訪れたのは夏至の日ではなかったため、太陽がすっぽり収まっている光景を見ることはできませんでした。【写真右】は、多分、太陽が収まるスペース(私が勝手に推測)。
  • 夏至の太陽を見る
  • 夏至の太陽を見る

でも、私の推測だけで済ませるわけにはいかないので、夏至の日前後のときの写真をいただいてきました。それが、下の画像です。
  • 夏至の太陽を見る
ちなみに「看看橋」の「看看」とは、アイヌ語で腸(かんかん)のように川が曲がりくねっていることからつけられた地名だそうです。

山の駅「ほろしり」

平取町振内市街まで来ました。日高地区に向かって左がわには、「山の駅ほろしり」があります。下の画像のような看板があります。
  • 山の駅「ほろしり」

山の駅とはなんぞや。これは観光案内施設で、4月から9月までは幌尻登山案内事務所も兼ねているとのこと。
外観はこんな感じ。
  • 山の駅「ほろしり」

【写真左】入口で地場農産物を販売していました。
【写真右】館内では、地場産品の販売や写真・絵画の展示なども行っています。また、裏側はバスターミナルにもなっており、バスを待つ、地元の方々もいます。地元の人と触れ合える絶好の機会です。
  • 山の駅「ほろしり」
  • 山の駅「ほろしり」
おトイレタイムがてら寄って、見たり買ったりしてみてはいかがでしょうか。

開館時間は、4月~10月は10:00~17:00、11月~3月は10:00~16:00。
車以外での行き方としては、JR日高本線・富川駅を下車して、道南バス「振内・日高方面行き」に乗車。「振内案内所」で下車します。

日高町郷土資料館

厳密にいったら、日高町郷土資料館は、沙流川ユーカラ街道である国道237号から外れ、国道274号沿いにあるのですが、沙流川周辺の歴史を感じるためには欠かすことのできない施設です。周辺には、道の駅「樹海ロード日高」、日高町日高総合支所などが立ち並んでおり、当資料館は赤レンガ調の建物。図書館と併設されており、入館時に氏名と住所を記帳します。
  • 日高町郷土資料館

記帳したら、いざ中へ。入館料は無料です。
展示室に入ると、「日高町のあゆみ」の解説パネルと農業などで使われた用具類が展示されています。
  • 日高町郷土資料館

さらに、昭和初期から30年代の人々の生活道具も展示されています。
  • 日高町郷土資料館

日高の主産業である林業で使われた道具も展示されています。
  • 日高町郷土資料館

こちらは、日高に生息する動物たちの剥製群と、伐った木をソリで運んでいる光景。
  • 日高町郷土資料館

こちらは切り出した木を流送している様子を再現。近くにあるボタンを押すと、当時の人たちが作業をしながら口ずさんだ歌(木遣り唄)が流れ、アッという間にタイムスリップ。
  • 日高町郷土資料館

通信・放送・防災、学校教育に関する資料も展示しています。人力ポンプ車や日高の映画館で使われていた映写機もあります。
  • 日高町郷土資料館
  • 日高町郷土資料館

ビデオコーナーもあり、昭和30年代の貴重な日高地区の映像を見ることができます。(結構見入ってしまいます)
  • 日高町郷土資料館
自家用車等以外で行く方法としては、JR石勝線・占冠駅で下車し、日高町営バス「日高行き」に乗車、「総合支所前」で降り徒歩1分。または、JR日高本線・富川駅を下車して道南バス「日高方面行き」に乗車、「日高ターミナル」を下車して徒歩1分です。

さて、「街道を行く」~沙流ユーカラ街道編~もどうやら終わりに近づいてきました。実は、街道でもっと紹介したいところがたくさんあるんです。特に窓から見える綺麗な光景がたくさんあるのです。沙流川沿いを走ったとき、橋を渡ったときの渓谷などなど。でもどこも駐車スペースがないので、車を停めて見ることができません。わずかに運転手以外の人が、ほんの一瞬見ることができるだけの部分もあります。

そういう場所は、今回はご紹介できませんが。沙流ユーカラ街道を走れば、必ず一瞬の絶景ポイントを見ることができるのです。ゆっくり安全運転で、外の風景を楽しみながらドライブはどうですか。運転手さんは絶対、脇見運転しないでね。
あたなだけの瞬間ビューポイントを見つけて見ませんか?

<参考文献>
  • イザベラ・バード「日本奥地紀行」を歩く 金沢正脩著 JTBパブリッシング
  • 日本の伝説17 北海道の伝説 更科源蔵・安藤美紀夫著 角川書店(1977)
  • 雑学北海道自然の旅 本多 貢著 北海道教育社(1985)
  • 雑学北海道地名の旅 本多 貢著 北海道教育新報社(1982)
  • 新全国歴史散歩シリーズ1 新判北海道の歴史散歩 北海道歴史教育研究会編 山川出版社(1994)
  • 歴史散歩1 北海道の歴史散歩 北海道高等学校日本史教育研究会編 山川出版社(2006)
  • 北海道 新 博物館ガイド 北海道博物館協会編 北海道新聞社(1999)
  • 北海道歴史探訪ウォーキング カルチャーランド著 メイツ出版(2010)

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お問合せ先

地域振興対策官

  • 住所:室蘭市入江町1番地14
  • 電話番号:0143-25-7053

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