鵡川・ピリカ・プロジェクト:トップページ
設立趣旨
鵡川は、上流の占冠村から中下流のむかわ町(旧穂別町、旧鵡川町)の、山間渓谷や河川沿いの農地・市街地を流れ下り、太平洋にそそぐ日本有数の清流で、その名はアイヌ語の「ム・ペッ(河口が塞がる川)」に由来しています。
流域では、シシャモやシギ・チドリなどが生息・生育し多様な生態系が形成されており、その自然の豊かさを背景として農林水産・観光業が基幹産業として営まれています。またアイヌの継承地、太古の化石の出土地としても知られています。
鵡川の川づくりは、度重なる洪水の脅威から地域の安全を確保し発展を支えるため、昭和26年より本格的な治水事業が行われてきました。また経済活動等の影響から生物の生息・生育環境を保全するため、住民や行政などにより干潟保全や森林植樹など環境保全の取り組みなども行われてきました。
一方で近年、地球規模の自然環境の変化と災害の発生が懸念される中、鵡川流域においても平成4年、平成15年、平成18年などに見られる洪水災害の頻発や自然環境の変化の進行、加えて地域の防災意識や川への関心の低下に起因した被害や影響の拡大が懸念されています。
このような状況に対しては、流域の視点から、住民や行政などが、鵡川の現状と課題及び将来について話し合い、意見を共有し、協働の川づくりを行うことが必要と考えます。歴史・文化を尊重した、自然豊かな安全・安心の川づくりを行い、未来へ魅力あふれる鵡川を引き継ぐため、鵡川・ピリカ・プロジェクトを設立します。