国土交通省北海道開発局 帯広開発建設部

• 設計洪水位
  ダム設計洪水流量（注）の流水がダムから流下する場合における貯水池の最高水位
• サーチャージ水位
  洪水時にダムによって一時的に貯留することとした流水の最高水位
• 常時満水位
  平常時（非洪水時）にダムによって貯留することとした流水の最高水位
• 最低水位
  貯水池からの取水口の最低敷高で通常これよりも下の貯留水が利用できない水位
• 洪水期制限水位
  洪水調節容量を大きくとるために洪水期に常時満水位よりも水位を低下させる場合の水位
  （注）ダム地点で工学上発生すると考えられる最大規模の洪水流量

• 総貯水容量
  堆砂容量、死水容量、利水容量、洪水調節容量を全部合計したもの
• 有効貯水容量
  ダムの総貯水容量から堆砂容量および死水容量を除いた容量
• 洪水調節容量
  常時満水位（又は洪水期制限水位）からサーチャージ水位までの容量
• 利水容量
  最低水位から常時満水位又は洪水期制限水位までの容量
• 堆砂容量
  一定期間（一般には100年間）にダム貯水池に堆積すると予想される流入土砂を蓄える容量
• 死水容量
  堆砂容量の最上面と最低水位が合致しない場合のその間の容量

　河川の流水の正常な機能を維持させるために必要な流量のことであり、舟運、漁業、景観、塩害の防止、河川管理施設の保護、地下水位の維持、動植物の保護、流水の清潔の保持等を総合的に考慮し、渇水時において維持すべきであるとして定められた流量（河川維持流量）およびそれが定められた地点より下流における流水占用のために必要な流量の双方を満足する流量であって、適正な河川管理のために定めたものをいいます。

［濁水処理］
ダム工事では、コンクリートの材料となる骨材製造過程で使用する洗浄水、ダム堤体工事における洗浄水、仮設備のコンクリート ミキサ、バケット等の洗浄水等多くの排水が発生します。これらの排水を薬品等を用いて規定の水質になるまで処理し、その処理水の再利用を図ったり、処理場へ埋立てる等、周辺の自然環境への影響を防止しました。

［騒音対策］
ダム工事には大型機械等を使用する場合が多く、工事現場周辺に住宅 がある場合等には、これらの騒音を防止するために、低騒音型機械の使用、大型機械の使用時間等の規制、速度制限や防音設備等の対策を行いました。

　ダムの湛水はその機能を発揮するためにもっとも重要な事項であり、その安全性について十分に確認する必要があることから、ダム工事では本体打設の完了後に試験湛水を行い、ダム本体、放流設備、貯水池周辺等の安全性を実際に検証した上で、管理体制に移行しました。

　ダムの貯水池については、河川（湖沼を除く）又は湖沼（天然湖沼および貯水量1000万立法メートル以上の人工湖）のいずれかとして、生活環境の保全に関する環境基準の類型指定がされています。