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WEB広報誌 かいはつグラフ2010.9 特集

農業と水の大切さを実感してもらいたい

  • タイトル
 道内最大の米どころ空知地域。きらら397、ななつぼし、ゆめぴりかなどの北海道を代表するおいしいお米を生産していますが、お米づくりには、たくさんの水が必要なのです。
 では、水田の水はどこから、どうやって運ばれてくるのでしょうか。
 知っているようで、知らない農業と水の関係や、地域の用水路がもつ役割や大切さを実感してもらおうと、さまざまな取組みを行っていらっしゃる、空知管内の北海土地改良区(「水土里ネットほっかい」)の水土里ネット推進室長 高柳さんにお話を伺いました。

用水路などの施設というと、普段は近づかないですし、ちょっと遠い存在ですが

職員
 確かに、用水路などの水利施設には危ないので近づかないでくださいとお願いしていますから、みなさんもこうした施設には近づかないと思います。
 そのため、水田に水がどうやって運ばれてくるのか、みなさんが知る機会は少ないですよね。

 子供たちによく話しますが、お茶碗一杯分の米をつくるのに、お風呂一杯分(およそ200~300リットル)の水が必要なんだよというとびっくりするんですね。
 
 空知管内でも、きらら397などのおいしいお米をつくるために、冷害対策として、水田にいつもより多くの水を入れる深水(ふかみず))かんがいを行う農家もあり、たくさんの水が必要になります。
 水がどこから、どういう仕組みで水田に運ばれているのかということを見学会などを通じてみなさんにご説明してます。

これまでどのような活動をしてこられたのですか

活動
 小学生から農業高校、地元の団体を対象にした農業用水施設の見学会を行っています。川から水を取り入れる頭首工(とうしゅこう)、用水路や調整池などをまわります。意外と地元の方でもこうした施設の役割は知らなくて、見学会で初めて、水がどのようにして水田に運ばれるのかがわかったという方も多いんです。

 また、小学生に実際に米づくりをしながら、農業のこと、水のことを学んでもらう「田んぼの学校」も行っています。

 用水路のわきに地域の方々とあじさいや桜などを植栽するなど、地域の方々と一緒に用水を核とした景観づくり、地域づくりといった活動も広がってきています。

  さらに平成18年からは北海幹線用水路ウォーキングを開催しています。
  北海幹線用水路は、延長約80キロメートルの農業専用としては日本最大の用水路です。大正時代からの歴史をもち、空知管内の農業をずっと支えてきた施設で、平成16年には北海道遺産、さらに平成18年には全国の「疏水100選」にも選ばれました。それを期に、もっと広く多くの人に北海幹線用水路を知ってもらうイベントということで「北海幹線用水路ウォーキング」を始めたのです。

  今年も7月25日に行われた第5回北海幹線用水路ウォーキングには、300人近くの方が参加され、札幌や遠くは網走からの参加者もいらっしゃいました。

ウォーキングに参加した方の感想はいかがでしたか

 今年は天気にも恵まれ、とても気持ちがよかったと好評でした。  
 水田や用水路のわき、防風林など、普段歩くことのないところを歩けて、とてもよい取組みなので、続けて欲しいという意見をたくさんいただきました。  
 用水路の役割や北海幹線用水路の歴史、地元で作っているハーブ米などを紹介をするパネルをコースのあちこちに設置しているので、ウォーキングの途中でいろいろ勉強もしてくれたようです。
  • ウォーキング
(ハーブ米)
 カメムシなどの防除のために、あぜ道にハーブを植栽するなどして、農薬の使用を抑えて栽培した米

今後どのようなことに取り組んでいきたいですが

軽トラ市
 お米を始めおいしい農作物づくりには、水が必要ですし、水を運ぶ施設も大切です。
 また、農業用水施設や水田があるから、地域の生態系の保全もできるし、用水路のそばの親水公園などは憩いの空間として、みなさんが利用できます。こうした施設は農業者だけのものではなく、地域の財産でもあることから、地域のみなさんと一緒に大切にしていく活動を続けていきたいと思っています。

  また、昨年からは北海土地改良区の駐車場で8月の第1土曜日に岩見沢市内の農家の人たちが地元の新鮮な野菜などを販売する軽トラ市を開催しています。お客さんからも続けてほしいと評判がいいんですよ。「ここの野菜や米はおいしいね」と直接言ってもらえることで農家が自信と誇りをもてると思っています。
 みなさんに農業を知ってもらう、そして、農家も元気になる、そんな取組みもしていきたいですね。
北海幹線用水路とは
用水路
 北海幹線用水路は、中空知及び南空知地域の赤平市から南幌町までの7市町を流下する、延長約80キロメートル、農業専用としては日本一の長さを誇る用水路で、北海道最大の穀倉地帯を潤し、きらら397、ななつぼしなどに代表される北海道の良食味米の生産を支えています。

 北海幹線用水路に取り入れている水の量は多いときで1日約360万トン。東京ドーム3杯分もの量になるといいます。
 
 北海道開発局では、農業用水の安定的な供給のため、国営かんがい排水事業において、幹線用水路や幹線排水路などの改修を行うとともに、地域のみなさんと一緒に農業水利施設が地域の財産として活用できるような取組みも行っています。

お問合せ先

開発監理部 広報室

電話番号:011-709-2311 ファクシミリ:011-709-8995


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