室蘭港 (むろらんこう)
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室蘭港 (むろらんこう)
港格
国際拠点港湾
港湾管理者
室蘭港の概要

その後も大型ふ頭等の港湾機能の崎守地区への展開やフェリーふ頭の整備など諸機能の充実を図っており、平成12年には、崎守地区-14メートル岸壁に釜山港との外貿定期コンテナ航路が開設されている。また平成14年5月には、循環型社会に対応した取組みが評価され静脈物流拠点港(リサイクルポート)の指定を受けた。さらに、平成15年11月には、浮体式防災施設(広域防災フロート)が完成するとともに、平成16年度からは、既存岸壁を有効活用し、内貿ターミナル(-8メートル岸壁)の耐震強化岸壁としての改良が進められ、平成20年度に供用開始となり、本港周辺の防災機能の強化が図られている。
本港の背後圏である胆振地域は、多様な産業が集積した地域であり、背後の北海道縦貫道路の整備等により、流通・産業の拠点として一層の発展が見込まれている。平成10年6月には室蘭港を横断する白鳥大橋が開通し、対岸までの移動時間は約20分と従来の半分となり、港湾物流の効率化に寄与している。白鳥大橋周辺では祝津地区の緑地整備も相まって観光客が増加しており、入江地区の旅客船バースでは平成13年度に背後緑地も完成し、イベント等が多数開催されている。平成22年度には広域防災フロートが国有化され東日本大震災の時には東北の相馬港へ緊急物資輸送に活用された。平成28年6月にアジア最大級の「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」が寄港し、令和4年5月には22万トン級クルーズ船の受け入れが可能な祝津絵鞆地区クルーズ船等受入岸壁が暫定供用するなど、地域はもとより北海道全体の観光振興にも大きく貢献している。平成30年6月22日から岩手県宮古港とのフェリー航路が開設した(10月からは八戸港も寄港地に加わった)が、宮古港航路が令和2年4月より休止され、八戸港航路として運航していたが、令和4年2月より八戸港航路も休止している。令和4年に開港150年を迎えたほか、室蘭港の歴史的な港湾施設が令和4年度土木学会選奨土木遺産に認定された。令和5年10月には、青森港とのフェリー航路が15年ぶりに開設された。
室蘭港の沿革
- 明治5年 室蘭海関所設置、室蘭~森町間に定期航路開設
- 明治23年 港湾区域設定
- 明治27年 特別輸出港に指定
- 明治32年 関税法に基づく開港の指定
- 昭和24年 外国民間貿易港に指定
- 昭和26年 重要港湾の指定(1月19日)、検疫法に基づく検疫港の指定
- 昭和28年 室蘭市が管理者になる
- 昭和29年 植物防疫法に基づく木材類の輸入港に指定
- 昭和30年 植物防疫法に基づく穀類の輸入港に指定
- 昭和40年 特定重要港湾に昇格(4月1日)
- 昭和42年 室蘭~青森間に東日本フェリー航路開設
- 昭和45年 室蘭~大間間に東日本フェリー航路開設
- 昭和53年 フェリーふ頭(-6.5メートル)供用開始
- 昭和54年 室蘭~八戸間に東日本フェリー航路開設
- 昭和60年 室蘭~大洗間に東日本フェリー航路開設
- 昭和61年 室蘭~シンガポール間にコンテナ定期航路開設
- 昭和63年 家畜伝染病予防法に基づく動物検疫港の指定
- 平成2年 室蘭~直江津間に東日本フェリー航路開設
- 平成3年 室蘭~大間間の東日本フェリー航路廃止、室蘭~大畑間に東日本フェリー航路開設
- 平成4年 室蘭港エンルムマリーナ供用開始、室蘭~シンガポール間のコンテナ定期航路休止
- 平成9年 崎守多目的国際ターミナル供用開始(-14メートル)
- 平成10年 室蘭~大畑間の東日本フェリー航路休止、室蘭湾口を結ぶ白鳥大橋が開通
- 平成11年 道内初となる旅客船バース供用開始(-9メートル)
- 平成12年 室蘭~釜山間に国際コンテナ定期航路開設
- 平成14年 リサイクルポートに指定、室蘭~大洗間の東日本フェリー航路休止
- 平成15年 浮体式防災施設(広域防災フロート)完成
- 平成18年 室蘭~釜山間 国際コンテナ定期航路休止
- 平成20年 入江地区耐震強化岸壁(-8メートル)供用開始、室蘭~釜山間 国際コンテナ定期航路再開、室蘭~青森間 東日本フェリー航路休止
- 平成22年 西2号埠頭で自動車専用運搬船の解体実験を実施、浮体式防災施設(広域防災フロート)が国有化
- 平成23年 特定重要港湾改め「国際拠点港湾」に指定(4月1日)
- 平成24年 北海道みなとオアシス登録(名称:みなとオアシス室蘭)
- 平成28年 大型クルーズ船「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」寄稿、港湾BCP策定
- 平成30年 室蘭~宮古・八戸間のフェリー(川崎近海汽船)航路就航
- 令和2年 室蘭~宮古・八戸間のフェリー宮古港への寄港休止
- 令和3年 室蘭~宮古・八戸間のフェリー(川崎近海汽船)航路休止
- 令和4年 開港150年、祝津絵鞆地区クルーズ船等受入岸壁(-11m)暫定供用(5月)
- 令和5年 室蘭~青森間のフェリー(津軽海峡フェリー)航路就航
取扱貨物量
(単位:千トン)
区分 |
令和3年
取扱貨物量
|
令和4年 |
R4/R3対
前年比
|
||
取扱貨物量 | 主要品種名 | ||||
外貿 | 輸出 | 750 | 706 | 非金属鉱物、鋼材、金属くず | 0.94 |
輸入 | 7,536 | 6,716 | 鉄鉱石、石炭、再利用資材 | 0.89 | |
計 | 8,286 | 7,422 | 0.90 | ||
内貿 | 移出 | 4,221 | 2,890 | 鋼材、セメント、その他の石油 | 0.68 |
移入 | 3,124 | 2,512 | 石灰石、重油、砂利・砂 | 0.80 | |
計 | 7,345 | 5,402 | 0.74 | ||
合計 | 15,631 | 12,824 | 0.82 |
北海道開発局港湾計画課調べ