川の歳時記 夏
川の歳時記 夏
北海道の川の「夏の風景」をお届けします。
北国の夏は、実はあっという間に過ぎてしまいます。だからこそ、川の輝きがいっそうまぶしく感じられるのかもしれません。
北国の夏は、実はあっという間に過ぎてしまいます。だからこそ、川の輝きがいっそうまぶしく感じられるのかもしれません。
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空知川は、川の長さ、流域面積ともに、石狩川水系最大の支川です。この写真は、富良野市の新空知橋付近から川の上流を望んだところ。夏の雲と涼やかな風が、気持ちよく吹きぬけていきます。
川の源流は南富良野町の狩振岳(かりふりだけ)で、金山ダムや滝里ダムなどを通り、滝川市で石狩川に合流します。上流はカヌーやラフティング、釣りを楽しむ人々に親しまれていると同時に、流域のまちの水道水としても利用されています。
川の源流は南富良野町の狩振岳(かりふりだけ)で、金山ダムや滝里ダムなどを通り、滝川市で石狩川に合流します。上流はカヌーやラフティング、釣りを楽しむ人々に親しまれていると同時に、流域のまちの水道水としても利用されています。
川の水は夏でもひんやり。きらきら水しぶきを揚げながら、子どもたちの歓声が響きます。
空知川のまわりは、ラベンダーが多く栽培されています。花の時期は6月から9月ころ。早咲きから遅咲きまで種類があるので、夏の間じゅう咲き誇っています。
南富良野町の下金山にかかる橋から、空知川を見下ろしました。ラフティングに挑戦する子どもたちは、最初はおっかなびっくりですが、すぐ元気に漕ぎ出して行きます。
恵庭市の中心部を流れる茂漁川(もいざりがわ)は、かつて水害を防ぐための河川改修が行われ、両岸と川底がコンクリートでおおわれた川でした。しかし近年、治水・利水機能だけでなく、水辺の自然環境を再生するさまざまな試みが行われ、約10年の歳月をかけて川に生命の輝きが戻りました。川面にはバイカモの花がびっしりと咲き、水辺は生き物たちであふれています。
バイカモは、水のきれいな川に生育する水草です。6月から8月ころ咲くバイカモの小さな白い花は、豊かな川のシンボルです。
夏の日の夕暮れ。昼の日差しがかたむくと、川と空とが美しいコントラストを見せてくれます。
アオサギは日本にいるサギの仲間で最も大きく、北海道で繁殖する唯一のサギ類。夏には、水辺で水中の魚をねらっている姿がよく見られます。
森のなか、川の源流部は美しい緑に包まれています。しみ出す水は夏でも冷たく清らかです。
夏の川には花火がよく似合います。空に広がる光とともに、川面の映る光も楽しみましょう。
道北の天塩川は古くからシジミ漁がさかんで、明治時代には厚岸湖のカキ、十勝川のフナとならぶ「蝦夷の三絶」として珍重されていました。漁の最盛期は7月ころ。味のよさ、水揚量、粒の大きさ等において全国有数です。
湿原をぬう川をゆっくり下っていると、夏鳥のさえずりと、カヌーをこぐ水音だけが静かに聞こえてきます。