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火山砂防

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火山砂防

防災施設分布図

マップ
美瑛川上流域における火山泥流は流下速度、到達距離、土砂量 規模などが大きく、1926年に発生した十勝岳の大正泥流の際には、人的・建築物への被害だけではなく、流下域の樹木を根こそぎ倒し植物の回復にも長い時間を要しています。十勝岳では、最も危険性が高いと見られる火山泥流への対策として北海道開発局(直轄砂防事業)、北海道(補助砂防事業)、北海道森林管理局(治山事業)の3機関で、防災に向けたそれぞれの事業が進められています。このうち北海道開発局では、火口に近く泥流が直撃する恐れがある白金温泉地域の保全をはかるため、砂防堰堤、床固工、流路工を実施し、引き続き美瑛川を流下する火山泥流から下流の美瑛町市街地を守るための施設整備を行っています。

火山域における泥流などの流下速度と流出規模

  • 流下速度と流出規模
これまでの火山噴火においては、雲仙普賢岳の際の火砕流や十勝岳での火山泥流は流下速度が速く、人的被害も大きなものになっています。
十勝岳では大きな災害を引き起こした火山泥流は、火山噴出物や山腹の土砂が大量の水を含み樹木などを巻き込みながら非常に早い速度で流下しました。また、普通の洪水以上に強大な破壊力を持ってるため、これらの泥流を安全に誘導し、無害なエネルギーへと転換することを第一の目的として対策がとられています。

1988年十勝岳噴火の瞬間

火山
1988年12月16日、62-II火口から小規模な水蒸気爆発がはじまり、火砕サージが発生しました。その後、12月24日深夜に再び火砕サージが発生し、25日0時49分頃の噴火では火砕流が火口から約1キロメートルまで流下しました。1989年3月5日まで合計23回におよぶ一連の噴火を繰り返しました。

十勝岳で発生する恐れのある火山災害

火山石
●噴石
 噴火に伴って、火口から吹き飛ばされる噴出物で、時には、火口から数キロメートル程度まで飛散することがあります。落下の衝撃で死傷したり、家屋・車・道路などが被害を受けることがあります。
写 真:2000三宅島噴火の噴石。 産業技術総合研究所 下司撮影
火山灰
●火山灰
 火山灰は粒径が小さいほど風によって火口から遠くまで、時には数十キロメートルから数百キロメートルまで運ばれ広域に降下、堆積します。火山灰の被害は広域かつ長期にわたることがあります。人体には呼吸器系などの障害ほか、農作物の被害、水質汚濁、鉄道・道路の不通 、航行中の航空機のエンジントラブルなど、広く社会生活に影響します。
写真:1990年阿蘇山の噴火で堆積した火山灰。 気象庁提供
溶岩流
●溶岩流
 マグマが火口から噴出して地表を流れ下るものです。昭和新山のように、流下せずに溶岩ドームを形成することもあります。溶岩流は高温のため、その流路は、建物、道路、農耕地、森林、集落を焼失、埋没させて完全に不毛の地と化します。
写 真:1986年伊豆大島噴火で流出した溶岩流。 気象庁提供
火砕流・火砕サージ
●火砕流・火砕サージ
 火山灰や岩塊、火山ガス等が一体となって急速に山体を流下する現象です。火砕流の速度は時速数十キロメートルから数百キロメートルで、火災を発生させるほどの高温である場合が多く、大規模な場合は地形にかかわらず広範囲に広がり、埋没、破壊、焼失など破壊力が大きく、極めて恐ろしい火山現象です。火山サージは火砕流の高速な流れに伴い先端部から発生することがあり、火山ガスの比率が高いため密度が小さく高速で流動するものです。
写 真:1991年雲仙岳噴火による火砕流。 気象庁提供
火山泥流
●火山泥流
 岩石や土砂が水と混合して一体となって流下する現象で、時速数十キロメートルに達し谷沿いに遠方まで到達する大変危険な火山現象です。噴火に伴う融雪、熱水の噴出、火砕流の河川への流入のほか、もろい火山堆積物が豪雨で流されるといった要因で発生します。道路、構造物、農耕地などに大きな被害を与えます。
写 真:1926十勝岳噴火により発生した泥流。 上富良野町提供
火山ガス
●火山ガス 火山から発生される気体で、通常大部分(95%以上)は水蒸気です。二酸化炭素のほか、硫化水素(卵の腐った臭いが特徴)や亜硫酸ガス(刺激臭を伴う)など人体に有害な物質が含まれることもあります。
写 真:三宅島火口の火山ガス。 気象庁HPより
山体崩壊・岩屑なだれ
●山体崩壊・岩屑なだれ
 火山噴火や地震動によって山体斜面 が大規模に崩壊し(山体崩壊)、その岩石や土砂などが流動化し高速度で流下する現象を岩屑なだれと呼びます。セントヘレンズ山(米国)では、1980年に大規模な山体崩壊が起き、雪と混ざり合いながら火山泥流は高速で山腹を流れ下って、谷を埋め、50名以上の死者を出しました。
写 真:2008岩手・宮城内陸地震による荒砥沢堰堤付近山体崩壊。 東京電機大学撮影
二次泥流(土石流)
●二次泥流(土石流)
 噴火後の火山灰が積もった地域や不安定土砂が堆積した渓流などから集中豪雨によって発生し、水流の作用で運ばれる土砂よりも異常に多くの土砂が流れ出す現象です。直進性が高く破壊力が強い流れで大きな被害を与えます。
写 真:1985鹿児島県桜島・野尻川に発生した土石流。 国土交通省HPより

お問合せ先

旭川河川事務所
住所:旭川市永山1条21丁目3番21号 電話番号:0166-48-2131
治水課
住所:旭川市宮前1条3丁目3番15号 電話番号:0166-32-4245

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