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水生生物辞典

水生生物辞典

水生生物による水質判定

 川の中には様々な生物が生息しています。とくに川底にいるカゲロウやサワガニなどは、川のきれいさを反映したものとなっています。このように、どのような水生生物が住んでいるか調査することで、その川の水質を知ることができます。
  • 水質調査の様子

きれいな川にしか棲めない生物

 川の水の中で、わき水が集まってできた上流はいちばんきれいな水です。上流にすむ水生生物は、トビケラの幼虫、カワゲラやカゲロウの幼虫などがいます。このトビケラやカゲロウの幼虫をえさにしている、ムカシトンボのヤゴなども、水のきれいな上流にしかすめない水生生物です。


水が少し汚れてくると生物の種類は増える

 川の中流から下流になると、水の流れがゆるやかなになるため、水底にどろが増え、水のよごれもだんだん増してきます。水のよごれは泥などの栄養分が豊富であることから、汚れている水の方が水生生物の種類が多く見られます。水草や藻なども増え、どろの中に暮らす貝やヤゴの仲間、さまざまな水生生物がすんでいます。たとえば、シオカラトンボのヤゴ、ヒラタドロムシ、ユスリカの幼虫、ゲンゴロウ、ミズムシの幼虫、モノアラガイ、エビ、アメリカザリガニなどがいます。


汚れのひどい川には生物は棲めない

 汚れがひどい川になると、たいていの生物はすめなくなり、イトミミズや赤いユスリカの幼虫、ハナアブの幼虫、サカマキガイぐらいしか見つけることができません。


 このように、水のよごれと、そこにすめる水生生物の種類は、およそ決まってくるため、見つけた水生生物から、その川の水のよごれの度合いがわかるのです。そのため、川の水の汚れ具合いの目安になる生物を、指標生物と呼んでいます。
調査は指標生物について調べることにより、その川の水質を以下のように判定します。
上記の水質階級をクリックすると、指標生物がご覧になれます。
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