宗谷森林管理署

宗谷森林管理署は、庁舎が50年以上経過し老朽化が著しかったことから、稚内森林事務所庁舎の隣接地に移転、建て替えをおこないました。
整備にあたっては、安全性及び利便性の向上を図ると共に、「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」等に基づき、木造庁舎としました。
市場に流通している地域木材や地元の技術力・労働力を活用することにより、親しみやすい庁舎となるよう、木造軸組構法を採用しました。
外装及び内装の仕上げ材に道産材のカラマツ・トドマツを使用しました。
また、外部建具の一部に木製サッシ、内部建具・枠にCLT（クロス・ラミネイティド・ティンバー、直交集成板）、サインにペーパーウッドを活用するなど、様々な木材技術により、木材の良さを感じられる庁舎となるよう配慮しました。
玄関ホールには、ペレットストーブを使用することで、燃焼する炎の暖かさを感じられると共に、木材活用にも寄与しています。

事務室は2階に配置し、事務室内に柱を設けず、自由度の高い空間としています。また、床下地に構造用合板等を積層することで、遮音や振動対策をおこなっています。
中断面集成材の梁を天井から露出することにより、アクセントとなるだけでなく、室内にいても木材の魅力である温もりや優しさを感じられる内装に仕上げています。