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WEB広報誌 かいはつグラフ2010.1 クローズアップ

北海道産食材を使用した食物アレルギーに対応した食品の試食会【学校給食への適用性調査】

 平成21年12月4日(金曜日)名寄市学校給食センター(名寄市)において、食物アレルギーに着目した試食会(『北海道食材を使用した食物アレルギーに対応した食品の試食会』)が行われました。
 参加者に試食していただいたのは、北海道の主な農産物である「じゃがいも」を主原料にした「じゃがいもでん粉麺」と「とうもろこし」を主原料にした「とうもろこしプリン」です。
 これらの食材はともにアレルギーがあまりないと言われているため、アレルゲン(アレルギーの原因となる抗原物質)である「小麦」や「卵」、「牛乳」などの代替品として学校給食などへの適用が期待されています。
 この試食会の担当者である北海道開発局開発監理部開発調査課の伊藤調査専門官に調査の目的や内容、今後の課題・展望などについてお話を伺いました。
  • 試食品 北海道産の食材を主原料にした試食品
  • 説明 試食会の説明
  • 給食センター 名寄市学校給食センター

『北海道産食材を使用した食物アレルギーに対応した食品の試食会』の目的は何ですか

担当者
担当者の伊藤調査専門官
(伊藤専門官)
 北海道開発局では、北海道産の食材を使って、生産から消費までの安全・安心なフードチェーンの構築を検討することにより、消費者への安全・安心な食品の提供と北海道の農業や“食”に関する産業の振興に貢献できるのではないかと考えています。
 学校給食をモデルにしたのは、一般的にアレルギー症状を起こした割合が乳幼児や学童に多い(厚生労働省による報告書)こと、さらに、北海道では、全国の公立学校平均に比べ、食物アレルギーの有病率が高い(文部科学省による報告書)ことから、毎日の給食に使われる食品に対し、より高い安全性が求められているためです。

試食会の内容を教えてください

試食会
試食会に参加した地元の小学生
(伊藤専門官)
 試食会は、名寄市の学校給食センターで行い、市内で食物アレルギーをもつお子さんや保護者の方をはじめ、アレルギーをもっていない地元の小学生など約70名の方に参加いただきました。
 袋詰めにされた2種類(じゃがいもでん粉麺、にんじん入りでん粉麺)の麺を、温かいスープの中に入れて食べてもらった後、デザートの「とうもろこしプリン」を試食してもらいました。
 最後に、「見た目」や「食感」、「味」などのアンケート調査やグループインタビューなどを行いました。

なぜ「じゃがいもでん粉麺」や「とうもろこしプリン」にしたのですか

めん
じゃがいもでん粉麺
(伊藤専門官)
 食べるとアレルギー症状を引き起こす原因となることが知られている代表的な食品には、食品衛生法上表示義務のある「小麦」、「卵」、「乳」、「そば」、「落花生」、「えび」、「かに」の7品目と、表示が奨励されている18品目(「あわび」、「いか」、「オレンジ」、「キウイフルーツ」、「くるみ」、「大豆」など)があります。この他、「米」もアレルゲンとして知られています。
プリン
とうもろこしプリン
 そこで、今回の試食会では、アレルギーがあまりないと言われている「じゃがいも」や「とうもろこし」を主原料に使用しました。
 「じゃがいもでん粉麺」は、ご飯やパンとともに多くの人が普段からよく口にしている「小麦」で作った麺の代替品として、また、「とうもろこしプリン」は、「卵」や「牛乳」の代替品として選定しています。
 さらに、「じゃがいも」や「とうもろこし」は、北海道の主要な農産物ですので、今後、北海道の農業振興に繋がっていけばとも考えています。

今後の課題や展望を聞かせてください

インタビュー
試食後のグループインタビュー
(伊藤専門官)
 今後の課題は、食感の向上やコストの削減などが挙げられます。
 今回の試食会は、学校給食での食物アレルギー対策に先進的に取り組んでいる名寄市に協力いただきましたが、今後はこの結果を踏まえて調査報告書を取りまとめ、道内の市町村教育委員会や北海道教育委員会などに積極的に情報提供を行っていきたいと考えています。各地域で調査結果を活用していただければと思います。

お問合せ先

開発監理部 広報室

電話番号:011-709-2311 ファクシミリ:011-709-8995


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