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WEB広報誌 かいはつグラフ2010.2 クローズアップ

積雪寒冷地では全国初 発光ダイオード(LED)道路照明の現地実験

led
 最近、発光ダイオード(LED)という言葉をよく耳にすると思います。LEDは電気を流すと発光する半導体の一種で、私たちの身の回りでは、携帯電話やノートパソコンに使われています。 LEDを使った照明は、電気の使用量が白熱電球よりも少ないため、二酸化炭素の排出量を削減できることから地球温暖化対策として注目されています。  
 北海道開発局では、このLEDを使った照明を道路照明として使用するための現地試験を産・官・学の連携により実施します。 現地試験を担当する技術管理課技術開発係合田係長に話を聞きました。

LEDの道路照明の現地試験を行う目的は

職員
技術管理課技術開発係 合田係長
 今回の試験は、LED照明を雪国である北海道で道路照明として使用する場合の安全性について確認を行うものです。
 歩道や道路に設置されている照明には防犯灯、道路照明など色々な種類があり、それぞれの役割があります。今回の現地試験では、札幌市では防犯灯、北海道と開発局では、道路照明の試験を行います。
  道路照明として使用する場合、ドライバーのみなさんの安全を確保できるかどうかが何より大切なことになります。特に北海道の冬の厳しい自然条件のもとでも安全を確保できるかどうか試験を行い確認するものです。

具体的にはどのようなことを調べるのですか

led
LED照明の現地試験
 従来の水銀灯や高圧ナトリウム灯などの道路照明は、発光部分で熱が発生します。その熱によって照明の部分に雪が付いても解けてしまいます。 一方、LEDの発光部分は熱の発生が少ないのです。そのため、雪が照明に付着しないか、つららができたり凍ったりしないかなど、着雪や着氷の影響を調べます。
 さらに、吹雪や降雪時の照明の光の見え方やマイナス20度以下の低温時の性能も確認します。

LED照明に変えることでCO2の排出量や電気代はどのくらい節約できるのでしょうか

効果
 全道の国道と道道に設置されている道路照明をLED照明に変えたと仮定した場合ですが、CO2の排出量と電気代がともに半分程度になることを目指しています。      
 また、LEDは長寿命で10年間使用できます。高圧ナトリウム灯なら6年間程度で更新しなくてはなりませんので、2倍近く長持ちすることになります。ということは、維持経費の削減にもつながっていくのです。
 ただ、LED照明はイニシャルコスト、つまり、最初に設置するときのコストが高いのです。これについては、今後、技術の開発が進み、広く普及していくことで、コストは下がっていくものと考えています。

現地試験のスケジュールを聞かせてください

 2月中に、国道4箇所、道道1箇所の計5箇所に16基のLED照明を設置して現地試験を開始します。 今回の試験には、特定非営利活動法人LED照明推進協議会、北海道、札幌市、(独) 寒地土木研究所、北海道大学((社)照明学会)が参加しています。特に、北海道や既に街路灯の試験を行っている札幌市とはお互いの試験データを交換し、LED照明の普及と促進のために協力していきたいと思います。
 現地試験は平成23年3月まで続く予定ですが、今回の試験を通じて、積雪寒冷地に対応した新しい技術を生み出せたらと思っています。

お問合せ先

開発監理部 広報室

電話番号:011-709-2311 ファクシミリ:011-709-8995


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