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WEB広報誌 かいはつグラフ2010.3 特集

新千歳空港クールプロジェクト【雪を使った環境施策】

 北国の空港の冬は雪との戦いです。年平均で2m以上の積雪があるという新千歳空港。
 飛行機の安全な離着陸のため、広大な滑走路や誘導路の除雪が欠かせません。この除雪した大量の雪をターミナルビルの冷房に使おうという新千歳空港クールプロジェクトが進んでいます。

 このプロジェクトは国土交通省東京航空局を中心として産・官・学の協力で平成19年から始まりました。
 北海道開発局では雪を貯蔵するための「雪山ピット」を整備し、平成21年12月に完成しました。現在、空港内で除雪された雪が「雪山ピット」に集められています。 これらの雪は、新千歳空港国内線ターミナルビル及び平成22年3月にオープンする国際線ターミナルビルの冷房に利用される予定です。
  • 雪山ピット 平成21年12月に完成した「雪山ピット」
  • 雪山 「雪山ピット」につくられた雪山
 雪を夏まで保存しておくことには、冷熱源として利用するほかに大きな目的があります。
 安全な航行のため、飛行機の大敵でもある雪や氷が機体や翼に付かないよう防除雪氷剤を散布しなくてはなりません。これをデアイシング作業といいますが、空港内で除雪した雪には、この作業によって飛散した防除雪氷剤が含まれているのです。
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 防除雪氷剤の主成分は食品添加物などにも使われているもので、気温の上昇とともに微生物の働きにより自然分解される物質ですが、雪解け時期に、一度にしかも大量に流れ出ることで、空港周辺の自然環境へ負荷を与えることが懸念されていました。 そこで、気温が上昇し、微生物の活動が活発になる夏まで空港内で除雪した雪を保存することにしたのです。
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 新千歳空港クールプロジェクトは、雪を夏まで保存し、雪解け水をゆっくり放流することで、防除雪氷剤の環境負荷も低減でき、しかも雪冷熱水を冷房に利用することでCo2の排出量の削減もできるという一挙両得の環境施策なのです。

お問合せ先

開発監理部 広報室

電話番号:011-709-2311 ファクシミリ:011-709-8995


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