今が旬　滋味満点のゆり根

　羊蹄山のすそのに広がる真狩（まっかり）村は、食用ゆり根の生産量が日本一です。 　
　今回は滋味満点のゆり根の実力を御紹介しましょう。

　女性の大敵、むくみに効くカリウムの含有量は野菜のなかでもトップクラス。鉄分も多いので、貧血の予防にもよいと言われています。
　ゆり根に含まれるビタミンCは加熱しても壊れにくく、タンパク質はじゃがいもの2倍、食物繊維も豊富です。
　漢方薬では「百合（ひゃくごう）」とも呼ばれ、咳止めや鎮静の作用もあると言われています。

　ところで、ゆり根は出荷できる大きさまで育てるのに数年かかることをご存じでしたか。

　畑に植え付けされたゆり根は、翌年の秋にいったん収穫され、翌春、新しい畑に植え替えられます。これを2年繰り返し、出荷します。
　なぜ、手間をかけて植え替えるのでしょう。
　真狩村産業課農業振興係の松岡さんにお聞きしました。
　 「大きく育てるためには、より深く植え替える必要があること。また、ゆり根は漢方薬としても珍重されるほど滋養のあるもの。育てるためにも養分が必要なのです。春になったら、栄養たっぷりの新しい畑に植え替えるのです。」
　 ゆり根の滋味は、畑の栄養分をたっぷり吸収した結果なのでしょう。

　ところで、松岡さんのおすすめのゆり根のレシピは「地元産のクレソンとあわせたサラダ」とのこと。
　 「じゃがいもと同じ感覚で使えるのです。ポテトサラダのようにゆり根サラダにしてもいいですし、じゃがいもといえば、コロッケですよね。真狩村のゆり根の農家の奥さんたちが考案したゆり根100％のコロッケをまっかり温泉の食堂などで提供しています。ぜひ、ご賞味ください。」

　真狩産のゆり根は、道の駅真狩フラワーセンターでも販売されています。
　 「真狩村のおいしいゆり根を格安の価格で購入いただけます。どうやって食べるの？という方もご安心ください。レシピもお配りしていますし、上手な保存方法などもお教えしますよ。」と道の駅まっかりの販売部マネジャーの山上さん。

　これからが旬のゆり根。真狩村でおいしいゆり根を買って、今年の秋はユリ根料理に挑戦してみませんか。