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WEB広報誌 かいはつグラフ2010.12 特集

冬の空港は雪や氷との戦い 新千歳空港で国内初の雪氷防除のための専用施設が完成

 飛行機は翼に発生する「揚力」という力を利用して飛び立ちます。
 そのため、雪や氷が翼に着くと安全な飛行に支障をきたしてしまうのです。
 そこで、降雪時には離陸前に飛行機の翼に積もった雪や氷を取り除き、凍結防止のための薬剤を散布する「デアイシング(De-Icing)」という作業が必要になります。広くて長い滑走路の除雪、そして機体のデアイシング作業。北国の空港は、飛行機が無事飛び立つまで、雪や氷、そして時間と闘っています。
  • 作業
 新千歳空港は北海道の空の玄関口。ビジネス客はもちろん、北海道の冬を楽しみに国内、海外から多くの観光客が訪れます。スケジュールどおりのフライトは旅行者にとっても大切なこと。
 また、新千歳空港は国内主要空港のひとつ。ここで遅延便が発生すると、便が次々と遅れて、全国の運航に影響を及ぼすことになってしまいます。
整備
 北海道開発局では、新千歳空港においてデアイシング作業を行うための国内初の専用施設(デアイシングエプロン)の整備を行うことにしました。いよいよ今年12月、専用施設ができます。
  この施設を使うことで、デアイシング作業の効率化につながり、冬期の遅延便の減少が期待されています。
  • ana
 冬期の航空機の運航に際し、「防除雪氷作業(以下、除雪作業)」は必要不可欠なものです。
 理由は、雪や氷が機体に残ったままでは、航空機が安全に運航することが難しくなるからです。
 そのため、離陸前には除雪作業という特別な作業を地上で行います。すなわち、除雪作業を確実にそして効率的に進めることが、安全性の確保と定時性の向上を目指す上で大変重要なことと言えます。
 この度、海外の空港でも多くみられるデアイシングエプロン(除雪作業の専用場所)が新千歳空港にも整備され、除雪作業のさらなる効率化が期待されています。
 デアイシングエプロンでは、まるで「車の自動洗車機」のような流れで除雪作業を行うことができます。
 これにより2つの大きなメリットがあります。  
(1)除雪作業後、離陸までの時間には制限がありますが、この時間をより有効に使えるため、出発後の引き返し等の遅延を削減することができます。 
(2)除雪作業を行なう場所周辺に他の地上設備や車両がないため、除雪車が動きやすく作業環境が優れています。
  
 本年12月以降、デアイシング作業における数々の検証や訓練を経て、本格的な雪のシーズンに向けた運用の準備を進めています。
 これからも、冬の新千歳空港をご利用されるお客様にとって、さらに安心で快適な運航をご提供できる よう努力してまいります。
                

デアイシングエプロンができることで、どう変わるの

 新千歳空港では、年間約50便が薬剤の効果時間切れのため、再びデアイシング作業が必要となり、1便あたり平均約2時間の遅れが発生し、毎年約8,000人の旅客が影響を受けています。
 また、再デアイシング作業を旅客ターミナル前の駐機場で行っているため、到着便が駐機場に入ってこれないこともあります。これによって、飛行機の発着の遅れが生じています。
  • いままで
  • これから
 デアイシング作業を専用に行うことができるデアイシングエプロンができることで、再デアイシングの時間が短縮されること、旅客ターミナル前の駐機場の混雑の緩和されることから、冬期の遅延便が減少することが期待されています。

お問合せ先

開発監理部 広報室

電話番号:011-709-2311 ファクシミリ:011-709-8995


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