千代田新水路について
千代田新水路の概要
■千代田新水路の概要■
十勝川中流に位置する千代田堰堤は、昭和10年に設置された固定堰で、その高さは計画河床高(計画の川底の高さ)より5.6mも高くなっています。また、低水路も左側に大きく湾曲しており、洪水時のスムーズな流れを阻害し、洪水を安全に流下させることができません。一方、千代田堰堤は農業取水施設や観光資源、サケの捕獲場としても重要な役割を果たしています。
このため、洪水時に流水を分流する新水路を建設し、治水上の安全性を高めることとしました。千代田新水路の建設にあたっては、「十勝エコロジーパーク計画」と連携し、潤いのある河川空間整備を進めました。
このため、洪水時に流水を分流する新水路を建設し、治水上の安全性を高めることとしました。千代田新水路の建設にあたっては、「十勝エコロジーパーク計画」と連携し、潤いのある河川空間整備を進めました。
千代田新水路の役割
千代田地区において、地域の財産である千代田堰堤を残すと共に流下能力不足を解消し、治水安全度を向上させるためには、現低水路の右岸高水敷に洪水時に流水を分流する新水路を掘削する必要がありました。これが千代田新水路です。通常時はこれまでどおり分流堰ゲートを閉めて千代田堰堤側に水を流し、洪水時には分流堰ゲートを開けて千代田新水路側にも分流することにより、洪水に対する安全性を高めます。
- 新水路断面図
分流堰
分流堰には、流量調節の容易さと経済性に優れた、起伏式ゲート(転倒式)を採用しています。この堰には、高さ3.91m、幅43.3mのゲートを4門設置しています。起伏式ゲートとしては、国内最大級の施設です。ゲートの操作は管理棟で行います。
- 千代田分流堰ゲート構造図
- 千代田分流堰ゲート
管理棟
分流堰の操作をするための機器が設置されており、流水の状況の確認、警告、ゲート操作等をここで行います。展望スペース(屋上)は一般に公開しています。
諸元
位 置:十勝川(KP42.5~45.3)幕別町・池田町
河道掘削:延長約2,600m 幅160m
河道掘削:延長約2,600m 幅160m
水路勾配:1/637~1/807
堰 堤 工:分流堰(鋼製起伏式ゲート) 扉高3.91m 扉幅43.3m×4門
堰 堤 工:分流堰(鋼製起伏式ゲート) 扉高3.91m 扉幅43.3m×4門
管 理 橋:橋長453.8m 幅員6.5m