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十勝川流域の概要

十勝川流域の概要

十勝川流域の概要

十勝管内と十勝川流域

十勝管内と十勝川流域

 十勝川は、北海道の屋根大雪連峰十勝岳を源に、音更川・札内川・利別川など多くの支流を合流しながら広大な十勝平野を南下し、流域内人口33万人(令和2年国勢調査)の方々に大きな恵みを与え、太平洋に注いでいる一級河川です。その幹川流路延長は156キロメートル(全国17位)で、流域面積は9,010キロメートル2(全国6位)を誇ります。
十勝川いかだ下り

十勝川いかだ下り

 河川内では、カヌー等の水面を利用した各種アウトドアスポーツ、イカダ下りなどの周辺地域と社会、文化と深く結びついたイベントが開催されるなど、利用が盛んに行われ、また、流域の上流部や支川の札内川には、全国的にも珍しいケショウヤナギが群生し、特に札内川は、清流日本一に8度も輝くなど、豊かな自然環境が形成され、地域のみなさんの憩いの場となっています。
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札内川

 十勝川で本格的な治水事業が始まったのは大正12年です。それから令和5年には100年が経ち、その間に、流域の産業は著しい発展をとげ、人口・資産とも飛躍的に増大してきました。この十勝川流域の生命や財産を守るため、また、やすらぎのあるくらしをつくるために、治水事業をすすめていくとともに、自然豊かな河川環境を後世に引き継げるような川づくりを実施していきます。

十勝川水系の概要

  • jouryu02

    上流

  • 河口

    河口

十勝川水系主な河川
河川
河川名 流路延長(キロメートル) 流域面積(キロメートル2)
十勝川 156 9,010
札内川 82 725
利別川 150 2,855
音更川 94 740

母なる川のプロフィール

■清らかな水
 帯広市を流れる札内川の水は平成3年、5年、7年~9年、11年、14年、17年の計8回清流日本一となっており、全国でも指折りの「おいしい水」として定評があります。
■北海道のエネルギー基地
 十勝川水系の年間発生電力量は北海道における水力発電の約26%を占めるもので、道東はもちろん、札幌方面へも送電されています。

十勝川の歴史

 "十勝川流域の本格的な開拓は、明治16年にはじまり、明治31年の出水を契機として、大正7年に十勝川の治水計画の大綱がたてられました。本格的な河川改修は、大正12年に始まり、現在まで精力的に自然環境との調和を図りながら改修工事を進めています。"

蝶多(八木沼)渡船場

蝶多(八木沼)渡船場

十勝川治水の歴史
 十勝川流域の本格的な開拓は、明治16年、伊豆出身の依田勉三が同志とともに北海道開墾晩成社を組織し、「清洌玉の如き水郷※オベリベリ」に入植したことにはじまり、その後多くの開墾者が入地しました。物資を輸送するために、十勝川河口の大津を起点として、茂岩、利別、幕別、猿別、帯広、芽室へと、十勝川を行き来する川船も多くなり、これらの市街地は「川港市街」として栄えました。
各種画像
 しかしながら、開拓が進む中で予期しない十勝川の大洪水が度々おこり、
明治31年の秋に発生した大洪水では、罹災2000戸、畑流出冠水6000haの被害をもたらしました。
これを契機として、抜本的な治水計画策定の必要性が認識され、大正7年に十勝川の
治水計画の大綱がたてられました。
 十勝川の本格的な河川改修は、大正12年に池田町市街裏の堤防と新水路の
掘削および鉄道橋上流の堤防工事から着手され、当時は人力で土砂を積込み、
馬力トロ運搬(馬にトロッコを引かせる)で土砂を運ぶ方法によって工事が進められました。
 昭和の初め頃には十勝川の中流区間の新水路工事に重点が置かれましたが、
戦時中は工事の一時中断や規模縮小が余儀なくされました。
戦後は軍事施設に徴用されていた建設機械(エキスカベーターや蒸気機関車等)が復帰し、
十勝川下流部での掘削、浚渫および無堤地区の解消に重点が置かれ、
精力的に十勝川水系の改修工事を進めてきました。
札内川ダム

札内川ダム

 また、洪水調節等を行う多目的ダムとして、昭和59年には十勝ダム(洪水調節、発電)が完成し、平成10年には札内川ダム(洪水調節、水道・農業用水利用、発電)が完成しました。更に洪水被害を減らすために、平成19年には千代田新水路が完成しました。現在も洪水を安全に流下させるため、自然環境との調和を図りながら河道掘削等の改修工事を進めています。
  • 豊頃町礼作別地区のビオトープ

    豊頃町礼作別地区のビオトープ

  • 丘陵堤の様子

    丘陵堤の様子

※オベリベリ

→帯広の名の由来〜アイヌ語の「オペレペレケプ(川尻がいくつも分かれる川)」がなまってオベリベリ」そして「帯広」になったと考えられています。

十勝川の主な水害
 

洪水発生年月
 
 

気象原因
 
 茂岩地点   帯広地点 

 被害等
 
 流域平均雨量
(mm/3日)
 流量
(m3/s)
 流域平均雨量
(mm/3日)
 流量
(m3/s)

 大正11年
(1922年)
8月


 台風


 204.3


 9,390


 223.9


 3,208
被害家屋   :4,478戸※1
氾濫面積   :5,243ha※1
 内水氾濫面積:不明
 外水氾濫面積:不明
死者数    :9名※1

 昭和37年
(1962年)
8月


 台風


 135.0


 8,839


 166.6


 4,204
被害家屋    :3793戸※1
氾濫面積   :40,768ha※1
 内水氾濫面積:不明
 外水氾濫面積:不明
死者数    :2名※2

 昭和47年
(1972年)
9月


 台風


 177.1


 7,787


 193.1


 2,880
被害家屋   :3,013戸※1
氾濫面積   :30,729ha※1
 内水氾濫面積:765ha
 外水氾濫面積:29,964ha
死者数    :5名※2

 昭和50年
(1975年)
5月


 低気圧


 106.1


 4,167


 91.1


 986
被害家屋   :186戸※1
氾濫面積   :2,698ha※1
 内水氾濫面積:2,698ha
 外水氾濫面積:0ha
死者数    :0名※2

 昭和56年
(1981年)
8月


 台風 


 209.1


 7,671


 283.8


 4,952
被害家屋   :355戸※1
氾濫面積   :7,017ha※3
 内水氾濫面積:4,673ha
 外水氾濫面積:2,344ha
死者数    :1名※2

 昭和63年
(1988年)
11月


 低気圧


 123.1


 3,065


 103.3


 843
被害家屋   :279戸※1
氾濫面積   :366ha※4
 内水氾濫面積:114ha
 外水氾濫面積:252ha
死者数    :0名※2

 平成元年
(1988年)
6月
 

低気圧


 133.7


 2,823


 111.0


 833
被害家屋   :34戸※1
氾濫面積   :3,940ha※1
 内水氾濫面積:3,331ha
 外水氾濫面積:609ha
死者数    :0名※2

 平成10年
(1998年)
9月


 台風


 112.0


 4,814


 106.0


 1,699
被害家屋   :286戸※5
氾濫面積   :1,907ha※5
 内水氾濫面積:1,907ha
 外水氾濫面積:0ha
死者数    :0名※2

 平成13年
(2001年)
9月


 台風


 163.5


 7,227

 
157.9


 2,595
被害家屋   :11戸※5
氾濫面積   :298ha※5
 内水氾濫面積:298ha
 外水氾濫面積:0ha
死者数    :0名※2

 平成15年
(2003年)
8月


 台風


 177.8


 6,700


 171.4


 2,189
被害家屋   :51戸※1
氾濫面積   :369ha※6
 内水氾濫面積:369ha
 外水氾濫面積:0ha
死者数    :5名※2

 平成23年
(2011年)
9月


 前線


 129.9


 4,211


 167.1


 2,540
被害家屋   :2戸※7
氾濫面積   :38ha※7
 内水氾濫面積:38ha
 外水氾濫面積:0ha
死者数    :0名※2

 平成28年
(2016年)
8月


 台風


 167.1


 12,388


 198.6


 6,649
被害家屋   :356戸※8
氾濫面積   :1,412ha※8
 内水氾濫面積:768ha
 外水氾濫面積:644ha
死者数    :2名※2
※1 水害(平成17年・北海道開発局)                    
※2 災害記録・災害年報(北海道)                    
※3 十勝川洪水報告書(昭和58年・帯広開発建設部)                                  
※4 水害統計(平成2年・国土交通省河川局)
※5 洪水記録(平成10年、平成13年・帯広開発建設部)
※6 十勝川下流のあゆみ(平成15年・北海道開発局)
※7 洪水記録(平成23年、平成24年・帯広開発開発建設部)
※8 洪水記録(平成28年・帯広開発建設部)

お問合せ先

治水課

  • 住所:北海道帯広市西5条南8丁目
  • 電話番号:0155-24-4105

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