治水事業 多自然川づくり
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AGS(アクア・グリーン・ストラテジー)
やすらぎある十勝のくらしをつくる 多自然川づくり─AGS事業─
川の安全を確保することに加え、水辺の自然環境の保全・自然との共生、さらには再生を目指した川づくりのことをAGS(アクア・グリーン・ストラテジー)といっています。 十勝川でも、AGSを柱とした人と自然がふれあえる水辺づくりを実施しています。
生まれ変わった川辺
●下頃辺川-低水護岸(平成4年度)
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下頃辺川低水護岸概略図
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平成4年度工区完成後
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平成8年度工区(平成13年現在)
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平成8年度工区(平成16年の状態)
洪水に対する安全性を高めるための低水路を拡幅する工事を行う際、直線的にならないよう石を置くなど、川の流れに変化をつけ、瀬や淵をつくりました。また、河岸部は護岸に緩傾斜で覆土を行い、緑の再生を図りました。現在は、野鳥や魚類が多数生息しています。
●十日川 利別川合流点(平成6年度)
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平成6年
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平成16年
河畔林を育成し、木陰や魚類の隠れ場所、鳥類のすみかを創造しました。また、河道を蛇行させ、瀬と淵を形成することで良好な水辺の空間を創出しました。
●札内川-水制工(平成9〜10年度)
札内川の中戸蔦では河岸決壊が著しく危険なことから水制工事を行いましたが、ショウドウツバメの巣や、湧水路に棲むエゾサンショウウオ、ハナカジカなどが確認されたため、河川環境への影響を最小限におさえ、自然の回復が早まるよう配慮しました。
●礼作別川合流地点右岸(平成11年度)
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平成11年
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平成16年
かつて十勝川中流域には広大な湿地帯が広がっており、多くの湿地性の生物が生息していました。しかし、開拓が進むにつれて、湿地の約8割が消失しました。 そこで築堤工事に伴う土取場を整地せず、窪地や水路とすることで、湿地ビオトープの創出を試みました。