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石狩川下流幌向地区自然再生 流域と湿原の概要

石狩川下流自然再生 流域と湿原の概要

河川の概要

 石狩川は、その源を大雪山系の石狩岳(1,967メートル)に発し、幹川流路延長268キロメートル、流域面積14,330平方キロメートルの一級河川です。
 石狩川の改修は、農地開発を目的に始められました。石狩川の水位を低下させるために、河道を短縮し堤防をつくりました。この石狩川の捷水路事業は、大正7年に着手した生振捷水路から、昭和44年に通水した砂川捷水路によって概ね完了しています。
 現在、こうした努力によって流域の低平地は、そのほとんどが農地に利用されており、日本の農業生産を支える大きな役割を担っています。
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夕張川流域における湿原の変遷
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 石狩川流域は、ミズゴケの生長に適した気候条件であり、その湿原の多くがボッグ(≒高層湿原)でした。 
 幌向地区を含む夕張川流域は、かつては高層湿原等からなる幌向原野が広がり、「ほろむい七草」等の湿生植物が生育していました。開拓期以降、流域の発展を目的とした河道切替工事などが行われ、土地利用が急速に進展した一方で、夕張川流域の低平地の湿原面積は、明治期には約104平方キロメートルあったものが、現在は約0.1平方キロメートルに減少しています。
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湿原の形成と消失
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枯死した植物が不完全に分解され、泥炭となって堆積しています。
湿原は湖沼において、極めて長い年月をかけて形成されます。
低平地で自然にボッグを形成するためには数千年単位の時間が必要です。
フェンとボッグ
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幌向原野の植生
ホロムイと冠する和名がつけられた7種の湿生植物(ほろむい七草)
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かつて明治の開拓初期から石炭輸送のための鉄道が幌向を通っていたため、誰もが車を持っていて、道路が整備されているという時代ではなかった当時、駅を出れば一面の湿原が広がる幌向原野は身近な湿原でした。植物学者や湿原の研究者にとっても身近な研究フィールドであった幌向原野では多くの研究が行われました。『石狩幌向泥炭地植物(館脇操1928)』が発表され、ここで発見され和名が与えられた湿生植物がホロムイソウ、ホロムイスゲ、ホロムイイチゴ、ホロムイコウガイ、ホロムイツツジ、ホロムイリンドウ、ホロムイクグの7種です。
一つの地域名が7種の植物に付けられている例は少なく、当時、夕張川流域に存在した幌向湿原が重要な調査拠点であったことがうかがえます。
ほろむい七草は、現在は湿原の減少に伴い、一部の地域でしか生育していません。

(「北海道の湿原」辻井他より参考)

お問合せ先

江別河川事務所

  • 住所:江別市高砂町5
  • 電話番号:011-382-2358

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