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第12回旧川復元小委員会 議事要旨

第12回(平成21年9月8日)

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議事要旨

議事1:平成21年度の実施予定、議事2:旧川河道切替え部の河岸保護について

 事務局より、「平成21年度の実施予定」および「旧川河道切替え部の河岸保護」について説明が行われた後、内容について協議が行われた。

(委員長)
7ページの流速シミュレーション結果のうち、左手の図で見ると、スムーズに流速が変化しているが、右手のグラフでは流速が細かく変化している。実際の河川でも、流速はこのように細かく変化するものなのか。

(事務局)
河道形状や河床の状態を反映させた計算であり、実際の河川のように比較的細かく流速が変化する結果となっている。

(委員長)
8ページに示された下流側締切部の流速変化図を見ると、上流側より変化が小さいようである。

(事務局)
下流側も上流側と同様の計算を行っているが、河道形状、河床の状態、流量などが異なるため、流速変化も異なるものになっている。

(委員長)
下流側については、川幅の変化が小さいため流速の変化が少ない。

(委員)
河道締切り上流部の平均流速はどの程度なのか。

(事務局)
流速は横断方向に変化するが、平常時、概ね0.8m/s程度の流速である。

(委員長)
KP33.48~33.58の流速を0.8m/s程度と読めば良いのか。
上流側より下流側の流速の方が遅いのはなぜか。KP31.18の実際の流速はどの程度なのか。

(事務局)
流速のシミュレーションは、河岸に最も大きな力が加わりダメージが大きくなる低水路満杯流量で計算を行っている。
直線河道から旧川部を流れる過程で流水が溢れ、河道を流れる流量も少なくなる。そのような変化があるため、上流側より下流側の流速が遅くなっていると考えている。

(委員)
今年6月の出水では、そのように河道を溢れている状況を現地で確認したのか。

(事務局)
今年6月の出水時に現地を確認したところ、河道が溢れ、水面幅が平水時の2倍程度に広がっていた。

(委員)
最近、大きな出水が頻発している。久著呂川中流部で落差工の工事を実施しているが、その下流側が洗掘されていた。そのような状況を見ると心配になるが、ここは大丈夫なのか。

(委員)
絶対大丈夫、ということは言えないのではないか。今年発生した融雪出水程度の洪水であれば大丈夫という言い方になると思う。
何十年に一度の大洪水が発生した場合でも絶対に大丈夫とは言えない。潤沢な予算で大々的な対策を実施すれば安全度は高まると思うが、実際には限られた予算の中で行われる。

(事務局)
右岸残土を撤去しているため、大洪水が発生した場合でも、旧川部に流入する前にある程度右岸側に氾濫する。氾濫せずに旧川部に全ての水が流入する場合と比較すると、旧川部を流れる流量は少ない。

(委員)
旧カーブしているJR近接箇所も大丈夫なのか。

(事務局)
過去の委員会でも説明させていただいたが、現在の直線河道を掘削する前は、全ての流量が旧川部を流れていた。
その状態でも、JR近接箇所を含め、旧川部の河道平面形状はほとんど変化していないことから、旧川通水後も河道平面形状は大きく変化しないと考えている。

(委員)
氾濫するのが困る、侵食するのが困る、ということであれば、旧川復元を実施せず、直線河道のままにしておけば良い。
旧川復元の目的は、蛇行を復元し、土砂の流入などの下流湿原への負荷の軽減である。氾濫や侵食の増加などは、トレードオフの関係にあり、ある程度やむを得ない面もあると思う。

(委員長)
大洪水になった場合は、右岸側に氾濫する。元々、氾濫させる計画であるため、氾濫しないと困る。
今回示されたシミュレーション結果は、河岸部に最も大きな外力が加わる低水路満杯流量で検討されている。
今回の検討は、最も危険な状態で検討されているということである。

(委員)
工事を実施する際、本当に水を止めずに施工することができるのか。

(事務局)
袋詰め玉石工は、袋詰めしたものをクレーンで吊って、直接河岸部に設置することができる。

(委員長)
かなりの重量になるのではないか。

(事務局)
1袋2トン程度で、クレーンで吊り上げることになる。

(委員)
河岸保護を実施した後、来年の融雪出水で河岸を溢水する可能性がある。その場合、河岸保護の背面が侵食される可能性もあるため、その点注意すべき。

(事務局)
了解しました。

議事3:施工手順と配慮事項について、議事4:平成22年度の予定

 事務局より、施工手順と配慮事項、平成22年度の予定について説明が行われた後、内容について協議が行われた。

(委員)
下流側を締め切らずに魚類の移動に配慮する、という説明であった。
埋め戻す場合は、上流側から埋め戻すということで良いか。

(事務局)
そのように施工する予定である。

(委員)
直線河道下流部に柵を設けて小型魚類の移動に配慮しており、良いと思う。
先ほどの流速のシミュレーション結果で、流速2.0m/s以上になる区間があり、流速が早すぎる印象があった。

(事務局)
常時2.0m/s以上の流速が発生するということではなく、洪水時の一時期に流速2.0m/s以上になることがある、という結果を示したものである。

(事務局)
先ほどの流速のシミュレーション結果は、低水路満杯の最も外力が大きくなる場合の結果である。

(委員)
初期の段階で流速が早いのは、河道が狭いためである。流れていくと、侵食されて河道が広がるために流速が落ち着く結果となる。
場合によっては、内岸側にも河岸保護工が必要かもしれない。様子を見て、内岸側の河岸保護工についても検討する必要がある。

(事務局)
工事実施後はモニタリングを行い順応的に対応していきたい。

(委員長)
現段階では、特に問題はないと考えて良いか。

(委員)
今回の結果から絶対に大丈夫と判断するのではなく、どれくらいの流量となるか現時点は予想できないため、様子を見て柔軟に対応すべきだと思う。

(委員長)
工事は、冬期に行うが、融雪になどにより状況が変化することも考えられる。

(委員長)
平成22年度の埋め戻しは、河道掘削を行った土砂を利用するということで問題ないと思う。

その他

(事務局)
いまのところ、来年2月上旬頃、河道が旧川に切り替わる予定である。
右岸残土を撤去した箇所で植物のモニタリングを実施している。順次情報提供させていただきたいと考えている。

(委員長)
外来種が裸地に侵入してくることが心配されたが、イグサの仲間が繁茂した。ヨシの移植等も行ったが、今年、幸いにも雨が多く、湿潤状態が続いている。今のところ、植生回復はうまくいっていると思う。

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