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第1回湿原再生小委員会 議事要旨

第1回(平成16年2月17日)

  • 釧路湿原

第1回湿原再生小委員会 議事要旨

委員長の選出について

 協議会設置要綱第10条第3項に基づき、小委員会委員の互選により新庄久志委員(釧路ウェットランドセンター主幹)が湿原再生小委員会の委員長に選出され、承認された。

全体構想と小委員会の関わりについて

 釧路湿原自然再生事業における湿原再生小委員会の目的や役割、これまでの委員会等での検討経緯や自然再生事業の対象となる区域及びその内容について事務局より説明が行われた。

(委員長)
小委員会は事業主体のやることをチェックするというのではなく、委員の知恵で本来進むべき再生事業を協議することであり、その結果を協議会に報告して、より建設的な事業の計画を策定していただくという役目を持っているのでは。

これまでの調査・検討経緯について

 これまで各種委員会等における広里地区、幌呂川地区や雪裡樋門湛水試験における調査・検討経緯の説明が事務局より行われた。

広里地区の自然再生について

(委員)
広里地区におけるハンノキ林の拡大は堤防や排水路の整備や分断された旧雪裡川が排水路の機能を果たすことで、周辺の地下水位が低下したことが原因と考えられる。しかし、今後は周辺の物理的な環境の変化とハンノキ林の拡大との関連性を検討していく必要があると思うので、具体的な調査内容等を議論していきたい。

(委員)
広里地区において今後、狭い範囲でもよいので様々な実験をし、それらの結果を検討しながらハンノキ林拡大の原因を究明してはどうか。

(委員)
実生などのセイフサイト、更新する場所の議論がはっきりしない限り議論が進まない。萌芽の更新ではなく、実生で更新しているサイトがあるのかどうかを調査しなければならない。
水位の低下に伴い、泥炭が地盤沈下し、地形がドーム型になっていると思われる。雨水涵養により水位が高くないと思われるトップの部分ではハンノキは少なくなっていることから水位の変化と水位経度がハンノキ林の拡大に影響を及ぼしているのではないか。

幌呂川地区の自然再生について

(オブザーバー)
幌呂川地区は旧川区域であることから土砂の流入が極めて少ないと思われる。果たしてこの区域の湿原を再生する必要があるのか疑問である。
幌呂川地区の湿原再生目標に「台地から湿原までの間の湿原移行帯からなる湿原環境の再現」とあるが、この区域に隣接する農地に影響があるのではないかと危惧している。

(委員)
高層湿原となっている旧幌呂川下流域にある池塘が少なくなっていることから、幌呂川の水位を上げることに意味がある。オンネナイ川も関係してくるのではないか。上流の農地に大きく影響してくるのではあれば問題があるので、今後のどのように検討していくか議論が必要ではないか。

(委員)
「湿原移行帯」という表現を詳細に検討していく必要があるのではないか。また、この区域ではたまたま台地と湿原が混ざっていたものであるから、農地部分と湿原部分を分けて具体的な目標を立てる必要があるのではないか。
何をもって「良好な水環境の回復」としているのか、池塘の数を増やすのかあるいは水質の浄化をするのかどうかを明確にするべきである。

(委員)
今後の鶴居第2地区における農地防災事業の概況が分かる資料を本小委員会で開示していけば、議論が活性化していくのではないか。

(事務局)
平成11年でとりまとめた事業計画であり、周辺の状況は沈下等も進み、今後再調査の検討が必要であるものだがそういった資料はできる限り提供し、議論を進めていただきたい。

その他

(委員)
今後さらに明確な目標や科学的根拠に基づいた評価指標などを検討していきたい。
地元の方々の意見を反映する手段やその機会を協議会としても具体的に提案していく必要があるのではないか。

(委員)
なぜ湿原を再生するのかということを絶えず問いかけながら、地元の方々からの意見を拾い出し、それを基盤にして議論を進めていくことが求められるのでは。

(委員)
湿原再生の目的はその減少や劣化を防ぐと明記されているが、そこに住む人にはどのような関わりがあるのかをもっと明確にしていく必要がある。また、過去の事業の中では必ずしも生活にプラスではなかったものもあることから、それらの反省点が活かされるような調査・検討をしていきたい。

(委員)
各事業対象地の詳細な調査結果はあるが、流域全体に関するデータは少ない。全体の方向性を誤らないためにも流域をしっかり捉えていく必要があるのでは。

(委員)
事業主体者間の情報の交流、共有化が重要ではないか。また、自然科学的な調査に地域住民の人々の生活といった社会科学的な調査も加えて、全体的な情報の整理に基づいて議論していけばよいのではないか。

(委員)
議論を具体的に進めるために解決すべき課題を明確にしなければならないのでは。また、地元の方々の様々な情報提供や、伝えていただいた意見などが反映される委員会にしていきたい。

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