現在位置の階層

  1. トップページ
  2. 治水課
  3. 釧路湿原自然再生協議会 トップページ
  4. 第13回湿原再生小委員会 議事要旨

第13回湿原再生小委員会 議事要旨

第13回(平成25年12月2日)

  • 釧路湿原

第13回湿原再生小委員会 議事要旨

 会議の冒頭、事務局より第12回湿原再生小委員会の発言概要と今後の検討方針(案)について説明が行われた。

議事1:幌呂地区湿原再生について

 事務局より説明が行われた後、内容について協議が行われた。

◆幌呂地区湿原再生実施箇所の現地踏査について【平成24年度実施箇所】
(委員)
・ 昨年度の切り下げ箇所について、実際に現地踏査に同行したところ、40センチメートル切り下げた箇所は湿原植生が繁茂し良好であった。60センチメートル切り下げた箇所は常時冠水している状態であり、20センチメートル切り下げた箇所は外来種のオオアワダチソウが生えており切り下げ深さが足りない印象を受けた。
・ 排水路を埋めた箇所についてはヨシが繁茂しており良好な状態であった。
・ 切り下げた箇所は、様々な種の湿原植生が生えているが、初期の湿原植生状態であり、これからヨシやイワノガリヤスの群落へ遷移していくだろう。

(委員)
・ 60センチメートル切り下げた箇所は常時冠水したり、20センチメートル切り下げた箇所は外来種のオオアワダチソウが繁茂したりしているが、今後、埋め戻したり、切り下げたり工事を実施する予定はあるか?

(事務局)
・ 60センチメートル切り下げた箇所は鳥類の飛来も確認されている。湿原は一様ではなく色々な様相であってよいことが考えられることや、現実的に埋め戻しが困難であることから、工事を実施する予定は今のところない。
・ 20センチメートル切り下げた箇所は、今回、オオアワダチソウが広く分布していることから、引き続き調査を実施し、必要に応じて切り下げの検討を行う予定である。

(委員)
・ 現場を実際にみた感想としては、60センチメートル切り下げた箇所は、そのまま放置しておいても良いと思う。
・ 湿原としてはいろいろな場所があってよい。
・ 60センチメートル切り下げた箇所が冠水していたのは、今年は特に雨が多かったことが原因かもしれない。
・ 20センチメートル切り下げた箇所は、地盤を切り下げることも視野に入れた調査を行っていくことが良いと思う。

◆地下水位の観測結果報告、土壌の栄養塩類調査について
(委員)
・ 排水路の埋め戻しに利用した土は、表層を取り除いてから利用したのか?

(事務局)
・ 表層も埋め戻しの土に利用しているが、深い位置に利用した。

(委員)
・ 今後、地下水位の上昇などにより、栄養塩類が表面に出てくる可能性があることも考えられる。

(委員)
・ 盛土に利用した土は、どこの土を利用したか?

(事務局)
・ 地盤を切り下げた時の土を利用している。

(委員)
・ 盛土を行う目的は?

(事務局)
・ 再生地に溜まった水が、農業用排水路へ流れ込まないようにするために、小堤防のようなかたちで盛土を施工している。

(委員)
・ P8に示す地下水位について、幌呂No2、幌呂(1)では変化していないのは、切り下げの影響が、この地点まで及んでいないという理解で良いか。

(事務局)
・ そのとおりです。

◆地域との連携
(委員)
・ 現地見学会(ヨシ移植会)に参加した。ヨシの苗作りがきめ細やかで感心したが、植生については自然の遷移に任せてもよいと思う。
・ 今後は自然の変化も考慮しながら、このような作業を続けていったらどうかと思う。

(委員)
・ 旧川復元事業を行った茅沼地区においてもヨシの移植を行ったが、結果的に自然の遷移により何もしなくても自然の力で湿原植生が回復したことから、この地区についても、数年で回復できると考えられる。

(委員)
・ 現地見学会は、住民の人たちがこの作業について理解する機会を提供するという意味もある。

議事2:達古武湖自然再生について

 事務局より説明が行われた後、内容について協議が行われた。

◆達古武湖自然再生事業における今年度実施内容と調査結果(速報)について
(委員)
・ ウチダザリガニについて、以前は多く生息していたはずだが、今回採捕されなかったのはなぜか?

(事務局)
・ ウチダザリガニは周りの流入河川では確認されているが、達古武湖底のDOは夏の時点ではゼロに近い状況になり生息に厳しい環境になっていると推測される。

(委員)
・ DOが改善すると、ウチダザリガニも増えるのか?

(事務局)
・その可能性があるのでモニタリングを継続する。

(委員)
・三日月湖でも、DOが減ったことでウチダザリガニが減った報告がある。ヒシの制御を実施する際は、ウチダザリガニが回復する可能性があることを念頭におく必要がある。難しいとは思うが、再生事業では水生植物の回復とウチダザリガニの制御の両立を目指して頂きたい。

◆南部湿地に蓄積している栄養塩類に関する対策について
(委員)
・ 南部湿地の栄養塩類の蓄積とは、家畜の排泄物との理解で良いか?

(事務局)
・ 少なくとも、リンで言うと約20%が、過去に出された家畜の排泄物の影響である。

(委員)
・ 現在の達古武地区の家畜からの影響はあるのか?

(事務局)
・ 現在は法律により、家畜の排泄物屋外の堆積は禁止されているので、影響は考えにくい。

(委員)
・ 工事の流れは、過去に廃棄された堆肥を取り除き、シートで囲って埋設し,取り除いた箇所を水没させないために土を運搬して埋めて完了と理解して良いか?

(事務局)
・ 1年目に南部湿地から除去した汚染土壌を埋設するための場所を確保するための準備工を行う。2年目に汚染土壌の除去作業を行い、準備した穴に封じ込める作業を行う。最後に、汚染土壌を除去した箇所に土壌を入れ、ヨシが早く回復する処置を行う。

(委員)
・ 経費はどの程度かかるのか?

(事務局)
・ 2年で約1億円と想定している。

(委員)
 ・除去する土壌は農地等で利用できないのか?

(事務局)
・ 検討はしたが、トラック1000台分以上の堆肥つき泥炭を引き取ってもらうことは厳しいという結論となった。

(委員)
・泥炭は農地では困難な土壌であるので、事務局の結論は正しい。

その他

◆広里地区の今後の予定と釧路湿原全体構想の見直しについて
 事務局より説明(質問無し)

現在位置の階層

  1. トップページ
  2. 治水課
  3. 釧路湿原自然再生協議会 トップページ
  4. 第13回湿原再生小委員会 議事要旨