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第14回湿原再生小委員会 議事要旨

第14回(平成26年1月28日)

  • 釧路湿原

第14回湿原再生小委員会 議事要旨

議事1:広里地区湿原再生について

 事務局から資料に基づいて、広里地区湿原再生についての説明が行われた。
模擬燃焼試験について
(委員長)
・野火による湿原の植生への影響を検証するための実験を行った結果、ハンノキの発芽率、移植苗の生存率も高く、現存量も増加した。野火は、湿原の植生への影響は大きかったとの報告の件について御意見はいかがか。

(委員)
・この燃焼試験に直接関わった立場から、火災がハンノキの成長にプラス要因になったと記載があるが、詳しくは、初期の侵入定着にプラス要因になったことを確認した試験である。

(委員)
・長年、ハンノキをどう対処するか、増加原因を議論してきたが、ここでは明確に、水位の低下と、広里のこの部分については、湿原火災の影響があったことを環境省がパブリックコメントとして示したと認識してよいか。

(事務局 藤重)
・今迄行ってきた成果としてこのような結果が得られたと理解いただきたい。

(委員)
・釧路湿原でのハンノキの増加原因について人為的である等、具体的な公表を今後、検討いただき、一般市民にも認知されるよう御検討いただきたい。

(委員)
・ハンノキの増加原因が火災と地下水位であれば、地下水位低下の程度、火災の範囲についてはどの程度なのか。

(委員)
・乾燥化からハンノキ林になることは全ての地域で言えることではなく、乾燥をした上に火事があった等の引き金がなければ、少なくとも広里の場合はハンノキ林にはならない。

(委員)
・湿原火災の推定出火時期が1967年だが、切ったハンノキの本数や、どういう年輪層だったか調査はされたのか。

(委員)
・ハンノキの年輪調査は、7~8年前に行い、樹高の高いところ、低いところ、共に40数年と推定されている。

(委員)
・ハンノキ林の年輪から計算して行くと、偶発的な火事によって、一度に発芽しており、その後新たなものが発芽した形跡もないということか。

(委員)
・その通りだ。

(委員)
・模擬燃焼実験の結果について、この移植苗の、サイズ、移植時期、現存量計測時期が不明確であるがどうか。

(委員)
・実験詳細について、非常に繰り返し数が少なく大規模な事も出来ない状況の中での試験であり、統計的な結果は得られなく、傾向という表現になる。
・発芽率はあまり明確な傾向はないが、何もしない場所よりは、燃焼試験をした場所の方が若干発芽率が高い傾向が見られた。これと同じような発芽と稚樹の成長移植実験を、広里以外の場所で過去に実施しており、同様の傾向が得られているためそう解釈していると理解いただきたい。
ハンノキの伐採試験の検証のまとめについて
(委員長)
・伐採試験では実生更新は確認されなかった。伐採区では、ぼう芽更新した個体を確認したが、それは非伐採区のハンノキ林におけるぼう芽更新した個体数の4割から5割程度であった。ぼう芽の更新の様子から、今後このハンノキ林は長期的には衰退する方向に向かっていると判断した。また、更新の個体数が少なかったことから伐採及びぼう芽の取り除きは、ハンノキ林のコントロールに一定の有効性があるという事を確認したという報告であった。

(委員)
・今回の結果から、人為的にぼう芽の切断を毎年行うことによって、はじめてハンノキが衰退する可能性があると解釈してよいか。

(委員長)
・ぼう芽の伐採を行った場合、このような効果がある、という解釈でよいか。

(委員)
・補足すると、伐採試験の結果だけで衰退するとは、言えない。群落動態の追跡調査を10年間行った結果、ハンノキ林の真ん中あたりに低木区の箇所があり、確実に衰退傾向が見られる。これは、伐採も何もしない場所での調査である。また、樹高5~6mの高木区の箇所については、若干だが成長していることが10年間の傾向として得られている。よって、高木区では、伐採後に出てくるぼう芽を数年間処理しないと、ある程度大きなハンノキ林になる可能性があると考えている。しかし、低木区については、手を加えなくても、衰退が進むと思われる。今回の考察は伐採試験以外の動態モニタリングによってもほぼ裏付けられていると考えられる。

(委員長)
・スライド13頁のハンノキ林の低木区、高木区を比較し、低木区は、放っておいても衰退傾向にあり、徐々に枯れてきていることが認められた。しかし、高木区は、成長がまだ維持されている傾向があるため、そこは伐採によって衰退するというまとめをした。

(委員)
・高木区では、ぼう芽を毎年切断するという維持管理をしなければ、なかなか衰退していかない所が気になる。

(委員)
・高木区では、伐採後、最初の数年程度、少なくとも3~4年はぼう芽を切除しなければ、なかなか衰退しないと思われる。

(委員)
・スライド13頁の低木区および高木区は、1967年の火災によって、発芽した木の中で、低木の部分と高木の部分に区分けしているのか。

(委員)
・その通りである。

(委員)
・同じ条件の中で一斉に発芽したが、一方は大きくなり、一方では大きくなれなかった部分があるということか。この差にはどのようなことが考えられるか。

(委員)
・水の環境だと考えられる。平均的な水位や変動のパターン等が影響していると思われる。

(委員長)
・一斉に発芽したにもかかわらず、低木林になる所と高木林になるところがあるが、その違いは何かという質問である。
・スライド20頁にある、遮水壁シミュレーション試験における現況地盤標高と現況地下水位という資料が参考になるのではないか。地盤の水位の状況、それから泥炭の質の状況などで、低木林や高木林の形成に差が出たと考えられるという回答であった。
植生調査について
(委員長)
・スライド15頁に農地1、2、3の調査位置図やスライド17頁には、農地1、2、3の植生の変化を示している。農地1、2では植生の回復傾向が確認できたが、農地3では回復の効果が小さかったという報告であった。また、植生の遷移では、北側になる農地3は、依然として農地の痕跡が残っているという報告であった。

(委員)
・スライド17頁、2002年と2013年の調査している季節は同じか。

(事務局)
・2013年が8月に、2002年は7月に調査を実施している。

(委員)
・1ヶ月違うとイネ科では、時期により被度や現存量が変わると思う。似たような傾向としているが、数字を見ると、違って見えるので、5種類以外はどうなのか。また、毎年のように調査をしているとは思うが、反復が少ないので、飛び跳ねるのは仕方がないと考えるべきか。遷移なのか単純に季節の問題なのか、途中経過を見るとどうなのか、意味が解らない所があるのでバックデータが欲しい。

(委員長)
・7月と8月という調査の時期が1か月ずれていることから、植物の種類によっては、7月にはまだ出ていないが、8月にはどんどん大きくなって目に付くようになる植物もある。また、7月にはたくさんあったが、8月になると見えなくなってしまう種類もあるので、その辺も勘案し、注意しながら追跡することが必要ではないかとご指摘をいただいた。
・種の構成に関しては、結果が明らかに出てくるので、これはまとめに反映できる様な結果として、掲載するのはどうか。

(委員)
・湿生植物など分類が分けられているが、イワノガリヤスが湿生というのは疑問だ。湿生の植物全体や、牧草全体でどうなのかなど、分けた方が解りやすいのではないか。

(委員長)
・植生の遷移のまとめについては、牧草を代表するもの、湿生植物を代表するものなど大きな区分けで遷移をみた方が明快ではないかという指摘をいただいた。

(委員)
・旧農地区域の農地1、2、3で掘り下げ10年目にムジナスゲが出ているが、スライド17頁には出てこない。これはどうしてか。

(委員)
・スライド17頁は旧農地区域の植生で、掘り下げ試験区の植生ではない。

(委員長)
・掘り下げ試験区の植生と旧農地区域の植生調査は必ずしも同じではないという事で了解してほしい。

(委員長)
・農地1にムジナスゲがあり、農地2にはヤラメスゲ、ツルスゲ、農地3の所にはムジナスゲと、これが注目する種という事を強調してまとめられているが、それで構わないか。

(委員)
・それで良いと思う。
・地下水位を安定して上昇させることが出来ず植生回復が出来なかったとあるが、農地3の40センチ掘り下げた所が、掘り下げすぎたので単に裸地になっているだけではないのか。農地3が掘り下げて水が溜まったことによって、隣接している群落の部分に水の影響で湿生植物が増えたというような影響があったのではないか。

(事務局)
・ここに掲載している農地3の2013年の写真では水が溜まっているが、この時は水位が高い状態で、雨の少ない時期、6月7月には水が下がって、カラカラになるような状況になる。渇水期の水位が低いということが、ここの植生の回復を妨げていると考えている。

(委員長)
・農地3のところは、この写真では水位が高くなっているが、渇水期には、ほとんど水深がない状況も確認されている。年間を通してこの農地3は水位の変動が非常に大きい状態なので、湿生植物が根をおろすのを阻害したのではないかという報告である。
遮水壁シミュレーションについて
(委員長)
・資料では遮水壁の設置深度3mの場合と設置深度3mよりも深い場合。それから設置位置パターンの3と4の場合、それからハンノキ林に影響があるかどうかということについてまとめている。

(委員)
・設置深度の問題に関しては、その泥炭層や不透水層、または水路の河床の標高等が問題だと思うので、地層断面図があるのかを確認したい。
・パターン1、2の設定の目的は何か。パターン3と4もハンノキ林の水位上昇が目的と書いてあるが、旧農地とハンノキ林の間の水路によって遮水壁の効果は上がらないのではないか。これについては地層断面図があると解りやすいのではないか。

(委員)
・パターン1、2については築堤に近いため施工しやすく、その他の影響も小さいことから設定したと思う。
・地層断面図についてはあると思う。
・明渠きょによりハンノキの方まで影響を及ぼさないだろうということだが、この遮水壁は乾燥した農地の水位上昇を期待しており、ハンノキ林の水位については上昇すれば良いという考えであった。結果として、ハンノキ林の水位の上昇は難しかったということである。この溝があるからハンノキまで水が行かないということではないと思う。なぜなら実際現地に入るとわかるが明渠と言われるほど溝が残っていない。

(委員)
・資料の設置深度5m、設置深度15mのところで水位が上昇している青色の部分を見ると、明渠と思われる所で水位上昇パターンが途切れている。そこから先、東側は水位が上がっているが西側は上がっていない。

(委員)
・南側の明渠と、中央から北側に位置する上側にも明渠がある。中央から北側に位置する上側の明渠は埋まった状況になっている。南側の明渠は、下側が段々深くなっている。下側については溝がまだ残っているので影響はあるだろうということは考えられる。

(委員)
・これだと全く溝から先には効果がないという事か。

(委員)
・一つは明渠で切られているのと、もう一つは遮水壁の形がそこで切れていることで効果が薄れているのだと考えられる。

(委員)
・スライド20頁の図で左の地盤標高も地下水位も、両方とも標高だという事か。

(事務局)
・両方とも標高である。

(委員)
・ある程度水の通し難い層が3メートル位にあるという認識で良いか。

(事務局)
・そうである。

(委員)
・遮水壁のパターン3と4で旧雪裡川の方に水位コンターが下がっており、順々に水がそちらの方に流れているように見える。そこに遮水壁を設置すると、その同じ高さで地下水が溜まるのだと思う。そういう画が表現出来ていない様にみえる。コンターを見ると水が止められたら、ずっと同じような高さで地下水位が留まるのではないか。
渡辺さんが言われた右下の方に地下水が溜まっているのはどういうことか。
・このコンター図を見ると、ハンノキ林まで影響を与えるような遮水壁を設置しなかったから、影響がなかったと読みとれる。

(委員)
・旧農地区域の水位を上げる事を目的に考えられているので、ハンノキ林の方まで水位が上がらないのは当然だと思う。
・スライド24頁を見ると、どれもコンターは変わらないとの質問だが、遮水壁を置いた所では青色で隠れているが、水位が急激にそこで上がっている。

(委員長)
・山田先生からの説明で、今青色になっている所は荒く南北に平行にコンターが書いてあるが、もっと細かく見ると、複雑になっている。これは、図が非常に荒い図なのでそこまでは表せられなかったが、実際はそうなのではないという説明であった。

(委員)
・この図でピンク色は地下水位が下がっている所だと思うが、分布に違いが出ていないように見える。大事なのは冠水する面積が増えることよりも、ピンク色部分の水位低下している部分が減る事だと思う。
実際面積的にみると微妙なのでよく解らないが、地下15mの方が減っているようにも見える。

(委員長)
・環境省では遮水壁の設置場所について議論を重ねてきた。その時に、対岸の農地や現在生息してる野生生物の生活に直接のインパクトがないようにという事も勘案してきたと記憶している。
具体的には、すでにタンチョウがここで採餌をしているので、採餌場所に直接インパクトを与えないということも考慮しながら遮水壁を設置する場所や設置パターンを幾つか検討したという経緯も記憶しているが、補足説明をいただきたい。

(事務局)
・植生調査箇所の農地1、2、3でずっと検討を進めていたので、既存のデータも踏まえて検討した。それと、地下水位の流れがハンノキ林から旧雪裡川へ向かっているので流れを止める位置として今回示しているパターンを検討した。

(委員)
・繰り返しになるが、遮水壁の目的は何なのか、もう一度確認したい。
水路により水位が低下しているところ、農地の影響が抜けないところの水位を上昇させるという目的だったと思うがどうか。

(委員長)
遮水壁の目的については、スライド29頁にあり、湿原の新たな再生手法の技術検証として、この広里地区で植生の回復を目標に、遮水壁を設置しその効果を確認していくとしている。

(委員)
・渡辺委員がおっしゃる、シミュレーション結果のピンク色の部分が、遮水壁を入れてもそれほど変わってないから再生されないのではないかということであるが、資料ではピンク色の部分の定義が明確でないので解りにくいと思う。資料の中で、ピンク色の部分は水位が地面から1m以深にあり、青色の部分は、地面ぴったりに水位があるという定義だったと思う。スライド24頁では、下側しか効果が無く上側のピンクの部分は全然変わっていないので、ここは効果が無かったということだと思う。下側の部分に着目していくと、この図だと見にくいが、ピンク色の部分は5m以深になると微妙に減っている。

(委員)
・この効果を出すために遮水壁の上の部分も必要なのか。

(委員)
・上の部分を省いてもっと短く設置しても効果的なものができるのではないかということがこの資料に示されている。

(事務局)
・スライド15頁に旧農地区域の植生図を載せている。目標は標準区の植生に戻すという事であるが、水色の部分は現時点で標準区の植生になっていないと思われるため、ここを遮水壁によって標準区に戻せるかどうかを確認したい。
目指す標準区はムジナスゲ・ヨシ群落ですが、水位が上昇する所が現状そういう植生にはなっていないので、この部分を遮水壁によって標準区に戻すということを目指したい。

(委員)
・遮水壁を設置し、試験の結果、これから回復させようとする対象を広里全体に広げていくのか。

(事務局)
・広里での取り組みは、あくまでも技術検証の場として考えているので、広里全体を今後対象にしていくというわけではない。
今挙げている場所だけ実施し、ここで得られた知見を他の湿原再生に活かしていきたいと考えている。

(委員)
・この遮水壁を設置してその効果を確認していくというのは、シミュレーションによるパターン3、4で効果が得られた場所についてこれから調査をしていくということか。

(事務局)
・シミュレーションで効果が得られた場所を中心に今後さらに詳細な検討を行い、より効率的に遮水壁を設置して効果が得られる場所を次年度検討していきたい。

(委員)
・このシミュレーション結果をもとに、試験的にそこに設置するということか。

(事務局)
・その通りである。

(委員)
・不透水層や地盤の水が漏れないところまで、遮水壁を作ると、ある高さに水が溜まると思う。遮水壁を作った周辺に水が溜まり、ある高さに落ち着くとすれば、水面は平らだろうと思う。部分的には、資料では数字が細かく見えないため解らないが、青色の所は水面が地表に出たということだと思う。
それだけに着目すると、そういうふうに遮水壁を作るとすれば、検討する範囲や考え方が限定されてしまうと思う。

(委員長)
・環境省で今提案しているのは、広里においてリファレンスとしているムジナスゲを中心とした植生に回復するような地下水位にする技術手法を確立したい。また、それがシミュレーションにより、パターン4の方法が最もそれを期待できるのではないかと考えているということか。
・今後は、パターン4の方法で実際に設置してみて、そのムジナスゲ等の将来回復したい植生が回復するかどうかを検証したいという提案か。

(委員)
・つまり今回のパターン4の様な遮水壁をつくると、青色になった部分に効果が表れるということか。それは水面なのか。

(委員)
・この青色の部分は地面のぴったりの所に地下水位があるのを示していたと思う。
池ができるという事ではない。

(委員)
・スライド20頁のコンター図があり、地下水標高で順々に青い色から薄い空色になって緑になっていくが、この濃い青は水面が出ている冠水箇所ということではないのか。

(委員長)
・スライド20頁に凡例があって、青色の所は冠水箇所、水位深度が地表面の上と書いてあり、その下にピンクの乾燥箇所、水位深度1m以下ということが書いてある。これを指して話されている。

(委員)
・わかりにくいのでこの部分は訂正したほうが良い。

(事務局)
・現況地下水位で示しているものは、この青色部分は現時点での冠水箇所であるが、パターンで示しているものは、冠水箇所ではなく地下水位が地表面まで上昇したことを示している。これにより地表が冠水するということではない。

(委員)
・流れを堰止めると、そこの高さまで地下水が上がるはずだが、どの程度かの効果について解りづらい。
どれだけ地下水位が変化しているのかこれでは解らないが、計算では解っているのか。

(委員)
・どの程度上がったかと言うのは、コンターに数字が入っていないのと断面図がないのでこの資料からは出ない。
しかし、スライド20頁から現況地盤標高が、パターン4の下側の所でおおむね標高1.7m~1.5mの範囲だと思う。横の現況地下水位を見ると数字が小さくて読みづらいが、0.4m~0.1mぐらいだ。この差し引きが地面からどのあたりに水位があるかというのを示す深さで、単純に引くと大体1m位の差がある。
先程水位が上がって地表面にきているという事なので、大体この辺りで80センチメートル位上がっていることがここから解る。

(委員長)
・数字を細かく提示する方が、理解しやすいようですので、後程細かな数字を新庄委員の方に提供していただきたい。

(事務局)
・実際は水が溜まってもまた抜けていくので、水が溜まるというよりは、常に湿ったような状態になると思う。

(委員長)
・それは停滞するという訳ではなくて、還流するという意味か。

(事務局)
・その通りである。

(委員長)
・遮水壁を作ることによって、そこがため池のようになるのではなく、水位が上がって常に水がそこを潤しながら流れ出て行くという状況を考えているということだ。
現地を見なければ中々納得できないというところもあると思うので、新年度は小委員会で現地を見てはどうか。雪が解けて埋まらない時期に遮水壁のシミュレーションをしようとしている現地を視察することも含めて検討してはどうか。

(事務局)
・検討する。

(委員)
・ぜひ見せていただきたい。
・水を通さない層まで遮水壁を入れたら、その地下水は80センチメートルも差があるくらい流れを止める訳なので、どういうふうに水が溜まるかというのもシミュレーションでわかると思う。
計算に基づく、効果を検討し、計算の曖昧な部分ははっきりさせて、設置を検討されたら良いと思う。

(委員長)
・遮水壁を実際に設置する前に、その点のデータの整理をしてから、検討してほしい。
特に不透水層についても丁寧にチェックしてほしいと助言をいただいた。
引き続き、今後の方針についても提案をいただいた。
新年度以降、引き続きこの広里地区での検証の目的について、ハンノキ林の継続した状況の把握、それから問題を確認した場合の伐採等の対策の検討、それから湿原の新たな再生手法の技術検証としての遮水壁設置の検討等について、新年度以降も引き続き皆様の意見御指導を賜りたい。

その他

(事務局)
・釧路自然再生事業、達古武湖の自然再生の今年度の工事中止についてお知らせする。第13回の湿原再生小委員会で、達古武湖の自然再生、南部湿地の栄養塩類の除去の工事について説明した。議論中承認いただいたが、12月に入札不調となり、今年度の環境省所管地での栄養塩類を除去するための事前の準備工をする工事は中止となった。しかし、南部湿地で栄養塩類の土砂を放置するわけにはいかないので、終了を平成26年度末とし、単年度工事として、来年度の発注に向けて事業計画や工程表の再整理等、現在精査している。

(事務局)
・釧路湿原の全体構想見直しに関するワーキンググループについて2月10日(月曜日)13時半から協議会、そのあと16時半から、ワーキングを開催する予定である。参加いただきたい。

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