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第5回旧川復元小委員会 議事要旨

第5回(平成17年6月2日)

  • 釧路湿原自然再生協議会

第5回旧川復元小委員会 議事要旨

茅沼地区旧川復元実施計画(案)について

 事務局より茅沼地区旧川復元実施計画(案)の説明が行われた。

(委員)
直線河道の右岸盛土の撤去にともない発生する土砂は、直線河道の埋戻しの他、冠水する農地が存在するのであれば、地上げなどによって冠水しないよう有効的に利用すべきである。

(事務局)
現在当地区は、丘のように小高い状態になっていることと、治水安全上、堤防をつくる必要がない地区であることから、左岸側に盛土することは考えていない。

(委員)
茅沼地区の旧川復元の目標は、湿原河川本来の魚類の生息環境を戻すことで、それは水深を今までよりも深くすることであり、瀬のような浅い水深の河川を目指すものではないと思う。また、魚の隠れ場所を確保するために、河畔林の被覆率を高めたり、倒木を沈めることによって多様な環境を再生することができるのかと思う。

(委員)
それは全体構想段階での表現である。釧路川流域全体を対象として、例えば釧路湿原より上流部分の河川の多様な環境要素として瀬・淵を議論すると書いてあったと思う。流域全体として考えれば、瀬・淵が創出されるような礫床の河川も当然出てきてもよいと思う。

(委員長)
茅沼地区の旧川復元に関しては、瀬は本来ないはずであり、記載することは適当ではないので、表現の変更等について検討願いたい。

(委員)
直線部分と旧川(復元後)、リファレンスサイトの物理環境の比較で、旧川の水深等はリファレンスに近づいているが、底質(礫成分、砂成分、粘土、シルト成分)は直線部分とリファレンスサイトの中間の値ではなく、全く別の傾向にあり、どのように考えたらよいのか。
河床形態の領域区分は表現が専門的過ぎるので、一般の方が理解できるような分かりやすい表現にしていただきたい。
旧川の1日当たりの落下昆虫量がリファレンスサイトに比べ極めて多い結果となっている。復元区間がリファレンスサイトに近づいて行くことが理解できるように、何か説明を加える必要があるのではないか。
フォトモンタージュを用いて景観予測を行う際には、水位が上がることによる様々な景観上の変化を反映させるべきではないか。

(事務局)
生息環境の予測のまとめについては、魚類の生息環境が復元されるという予測は、生物環境(落下昆虫量)の変化だけではなく、物理環境も含めて総合的に評価している。物理環境がリファレンスサイトの環境に近づくことによって、湿原本来の河川に近づけるという目標が達成できると考えている。

(委員)
過去に落下昆虫量を調査しており、その時は6ヶ月で約2万匹を補足している。この調査結果と比較すると、今回調査された 1日あたりの落下昆虫量が多すぎると思う。調査規模など詳細な条件を教えてほしい。

(委員)
蛇行により縁辺部が長くなり川に落ちる量が増えることにより、羽化昆虫量も増えて、鳥類群集が多くなる。餌という観点からの評価を詰めるのであれば、水生昆虫調査も行わなければならない。再度、調査方法を見直す必要があるのでは。

(委員)
保全すべき区域をどうやって抽出するのかなどを次回に詳しく説明していただきたい。
施工時の圧密や濁水による影響を軽減することは重要であるが、どの場所を保全すべきかという議論が一番重要になると思う。移植する場合にはどういう場所に移植を考えているかも含めて、次回に詳しく説明して頂きたい。

(事務局)
落下昆虫量の調査は、魚類の捕獲調査を補うものと考えて実施した。この結果のみで生物環境を評価していくということではなく、通水までの期間で必要な生物調査は今後も実施したいと考えている。

(事務局)
事業の実施にあたっては、保全すべき区域や移植する種など配慮すべき内容を具体的に示していきたい。その際、貴重種については、場所が特定されるような情報は提示できないと考えているが、情報提供の方法は今後相談させていただきたい。

(委員)
"事業実施による効果と予測結果" の章がわかりづらいので、現在のデータ、予測の手法、予測結果と、区別をつけた方が良い。例えば湿原植生の再生であれば、昔の河道の周りの湿原面積、現在直線化したことで攪乱頻度が減っての湿原面積、再生の結果ではこれだけ復元するという対応が取れているほうが分かりやすい。ここは予測した結果になれば成功、その数字に至らなかったのならばどこか具合が悪いという判断をする部分だと思う。

(委員)
事業の実施内容は詳しい情報があった方が良いと思う。特にここはモデルとなっていることも考えると、どのような理由で当該区間を設定したのか、経緯や理由を整理しておくことが重要である。

(事務局)
煩雑にならないよう、実施計画書は実施区間と内容を記載する程度にとどめ、根拠資料や参考資料は別途用意しておきたいと考えている。

今後の調査検討内容について(平成17年度の予定)

 事務局より今後の調査検討内容について(平成17年度の予定)の説明が行われた。

(委員)
地域で色々な調査を行っている専門家(学識者も含めて)に、調査及び計画段階で相談してくれると、色々な問題がチェックできると思う。地域の専門家と現地を踏査することによって、その生息している種や配慮すべき点を知ることは非常に重要である。

その他

 湿原面積の検討方針や、 6月25日、26日に予定している川の日ワークショップの開催概要の報告に加え、第7回自然再生協議会 が 6月14日13時30分に釧路パシフィックホテルで開催されることについて、委員及び事務局から説明された。

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