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第4回協議会 議事要旨

第4回(平成16年7月27日)

  • 釧路湿原自然再生協議会

第4回協議会 議事要旨

規約の改正について

 事務局より協議会構成員の追加及び規約の改正について説明があり、了承された。

小委員会開催報告について

 事務局より平成16年5月から6月に開催した各小委員会の開催概要について説明があり、次に各小委員長から小委員会で出された主な意見について補足説明が行われた。

(再生普及小委員長)
環境教育市民参加のための10の提言を実際に実現するための「再生普及行動計画ワーキンググループ」の設置を決定した。具体的には、10の提言をいつ、だれが、だれの負担で、だれを対象に、もしくは何を対象に何をすべきかなど可能な限り具体的に検討をしていくことを決定した。

環境教育ワーキンググループでは、環境教育のためのガイドブック及び人材リストを作成し、釧路管内の学校に教材として配付するなど試験的に運用している。

ガイドマップワーキンググループで作成した「保全と利用総合ガイド釧路湿原」が完成した。今後、新しい情報の伝達の仕方を模索しながら、バージョンアップを考えていきたい。定価を 700円とし、売り上げの利益の一部を何らかの形で今回の活動あるいは釧路湿原のために使えるように考えていきたい。

カヌーワーキンググループで作成した「釧路川保全と利用のカヌーガイドライン」については、多少修正部分もあるが、今年度施行していく。ワーキンググループは解散しないで、その後の状況を踏まえ、更によりよいものを作成していく。

釧路湿原の自然再生に関する検討が進むにつれて、より専門的、技術的になっていくことが予想される。当小委員会では、地域住民に理解されやすいように、地域の人たちへの働きかけや地域の声を聞いたりする中で、いろいろな方に来ていただいたり、話をしていただいたりすることを、今後考えていきたい。

(森林再生小委員長(事務局代読))
カラマツ人工林における自然林再生試験では、試験の方向性として、現在のカラマツも大事にしつつ、徐々に広葉樹を入れていき、多様な生き物が生きられる森林に戻すこと、また、笹繁茂、エゾ被食圧、林内間伐率などの阻害要因に応じて、笹刈り、かき起こし、小規模な間伐などを行い、稚樹の侵入、生育がどの程度促されるかを確かめるための実験を行うことが確認された。今後、具体的な試験内容を練って、小委員会の委員に確認してもらった上で実施する予定である。

エゾジカの被食対策については、稚樹の高さが 30センチメートル を超え、シカの生息密度が高ければ大きな影響を受けることや、母樹をエゾジカの被食範囲から守る対策が必要である。

釧路湿原流域全体の森林再生については、どこで何が失われたのか、それはなぜなのか、その影響はどのように出ているのか、そして、どこを優先して再生しなければならないのかなど、釧路湿原流域全体のデータを整理して議論していく必要があることが確認された。

(湿原再生小委員長)
広里地区については、現在、タンチョウが生息しており、タンチョウの今後のことについてもシミュレーションをする必要がある。 広里地区の最もふさわしい再生事業の将来像について、シミュレーションや、あるいは現在生息、あるいは生育している野生動植物に配慮しながら慎重に検討していく必要がある。

幌呂地区については、現在、バッファゾーンとして湿原の再生が計画されている。当該事業を実施するに当たって、上流地域の、現在農業用地として活用され、今後改良事業が計画されているところとの相関関係や、湿原になっているところのハンノキ林の動態、更に下流における湿原域の推移の変動などについても、慎重にその関係を明らかにしながら、事業の目的や、内容を検討していくことが重要である。

雪裡樋門については、現在、樋門の改築工事を行っている。樋門を設置したことに伴う周辺の湿原生態系についてのメリットやデメリットについて、これまでの調査結果を更に分析し、今後の関係周辺の湿原植生や、関係する自然環境の回復、あるいは再生について、更に検討していくことが必要である。

湿原環境の再生について検討する際には、周囲の河川機能の回復が求められ、導水も含めて検討されるべきである。

河川は、治水、利水あるいは河口域沿岸の管理などについての課題も多く、それについて考慮、検討しながら、当該湿原域の再生課題について検討していく必要がある。

(水循環小委員長)
栄養塩である窒素の総負荷量を 2割削減するという目標があるが、実際に可能かどうか。また、窒素を流域で調査したが、どこから出てくるのか明確に説明できない。

特に乾燥化に結びついている地下水の状況については、地下水の水位分布図が概要的で、水の流れが明確に説明できない。泥炭地では、地下水は、とどまっている水と流れている水に区分できる。それから、透水係数が非常に違うということで、非常に複雑である。

単に地下水位から地下水の流動を推定することは困難である。

達古武のアオコの発生については、過去10年程度から今日まで、主要な栄養塩のレベルが上昇してきているということが判明した。問題は、この栄養塩の供給場所とアオコの発生がリンクしているかどうか、今のところ明確に把握していない。

右岸堤については、地下水の問題とハンノキの繁茂が、湿原生態系へ影響を与えている。どの程度の工学的な工法によって、解決できるのか。

平成16年度以降の調査・検討方針については、原則として平成15年度調査項目を、引き続きデータの蓄積のための継続調査を行う。また、湿原の水理学的な水門学的な地質の構造を湿原内と湿原の外縁について地質調査を行うことを決定した。

5つの小委員会で決定された、若しくは治験として得られたものが、水循環小委員会の重要な資料となる。今後、小委員会で行うことを、短期、中期、長期という時期を決めて検討することにした。短期は、これから5年、中期は、これから10年後ぐらいまでに、今必要とされている、早急に解決しなければならないこと、解明しなければならないことを検討していこうと考えている。

(旧川復元小委員長(事務局代読))
旧川復元の制約条件として、復元箇所周辺の農地などに影響を与えない復元計画とする。茅沼の本川右岸側については、現在、土地利用がされていないことから、今後、堤防は造らず、逆に氾濫を許容することで完成頻度を上げ、自然再生を図る。

今後の茅沼の直線河道右岸側への氾濫頻度を増やすとき、旧オソベツ川を一体的に考えなければならない。オソベツ川の復元も考えているのならば、全体計画としての整合性を、より早いうちに持っておいた方がよい。

蛇行河川の復元についての基本的考え方として、直線河道の現状の交互砂洲形態を放置することによって、湿原にあるような蛇行河川を自然に復元するという意見について、委員会としての合意点を持つべきであり、再び蛇行するにはどのくらいの時間が必要なのか、粗い計算をしてみる。また、何もしないという判断をするのか、若しくは積極的に蛇行復元をやっていくのかの分かれ道であり、意見合意の重要なところである。計算は簡単ではないが、出来る。しかし、このやり方では、1000年という復元の数字が出てくるかもしれない。その前に釧路湿原がどうなるのか。

調査を行っても、調査では分からないことが次々に出てくるわけで、もっと具体論に入るべきである、早く通水して問題点を調べないとならない。

調査を実施する際は、どう解析、評価するのか、目的をより明確に示し、全体がある方向に向けるような形での情報収集をすべきである。今後は小さな規模からでも実施し、新しい技術を積み上げていくということも大事なのではないか。

調査を総合的に 1つにとらえて、目的や結果を総合的に調整していくようなところはないのだろうか。

疑問を持ったり、何かこういう方向がいいと思った人、地域がもっと強く引っ張るべき。

(土砂流入小委員長)
中流部の久著呂川の中流部に4m ぐらいの崖が出来、下流から侵食し、大量の土砂が湿原の方に流れ出しているということがクローズアップされた。調査という段階よりも、緊急に対策をしなければ、周りの農地などの侵食や、湿原への土砂堆積がかなり危険な状態になっており、早急に対策が必要である。

流域対策や、河道対策などについても、試験施工なども含めて、今後の早急に対策が必要である。

全体構想(案)について

 全体構想(案)について新庄委員より説明が行われた。その後、9 テーブルに分かれて、「基本的な考え方と原則」、「対象区域」の部分、「目標」、「目標達成のための施策」の部分について ブレーンストーミング・セッション方式 により討議が行われた。テーマ毎の各グループからの発言は次の通り。

テーマ1「基本的な考え方と原則」、「対象区域」の部分

(委員グループ1【藤間/金子/こどもエコクラブくしろ/釧路湿原国立公園ボランティアレンジャーの会/くしろネイチャーゲームの会/釧路町商工会/北海道釧路支庁/国土交通省 北海道開発局 釧路開発建設部】敬称略)
  1. 1 釧路湿原の定義、位置、面積を明確に(数値が間違っている部分がある)
  2. はじめに:「残された自然」、「失われた自然」の言葉の定義を明確に
  3. (2)「受動的再生の原則」は自然再生の最も基本的な考えた方であるので、2 の前段で 記載した方が良いのでは
  4. (8)(9)考え方は理解できるが、実際には利害関係者との調整が大きな課題
「自然再生の対象は釧路湿原です」の表現はわかりにくい(内部のみに限定するかのよう)→湿原周辺のバッファーの役割を

(委員グループ2【清水/蛭田/仲川鶴居村タンチョウ愛護会/釧路自然保護協会/王子製紙株式会社/標茶町/鶴居村】敬称略)
  • 環境教育はいつも最後。もっとウエイトを置いてほしい
  • 都市圏と広域農道、下流域を含めた視点上流域に視点が偏っている流域単位といいながら下流で起こっていることにもっと目を向けるべき
  • 保護から始まっている視点「再生」は代替案
  • 住民の選択による農地化人が住んでいる産業があることを考えるべき。今ある中で負荷を減らすという考え
  • ワイズユース、共生から再生、後戻りは可能か?→利害生じる
  • 流域全体を対象にするのは広すぎる
  • 全部再生は無理、違和感がある、できるところとできないところを考える必要がある。それを協議会で共通認識を持つにはどうするのか?
  • 中学生ぐらいの子供でも分かるような易しい表現、わかりやすい言葉で

(委員グループ3【新庄/大山/財団法人 日本生態系協会/釧路水産用水汚濁防止対策協議会/釧路川水質保全協議会/標茶町商工会/環境省 東北海道地区自然保護事務所】敬称略)

用語の使い方
  • 工夫が必要(わかりやすく)普及版のようなものを別途作成する(小学校 5・6 年生レベル)でわかる内容のもの→原本をブラッシュアップ
  • 「過去に損なわれた…」の「過去に」は入れる必要がない(削除)
  • (言葉の参照)の書き方、工夫を
      ◦保全・再生(回復、復元、修復)
      ◦維持管理
      ◦創出「ここで言う~含まれ」をトル、自然再生は大きな目標~重要なのです」

「3. 対象区域」
  • 「自然再生事業は、生態系のつながりを持った釧路 WL 流域全体を取り組み範囲として考えます」と書き換え
「(2)自然再生の原則」
  • (1)~(10)→カッコと説明順序はすべて逆。*説明文工夫は要検討、(3)~(4)関連屋→再生により回復する自然(種)と失われる自然(種)を予測し、中長期的な目標設定、順応的管理を進めていく必要
  • (10)環境教育推進の上では子供を含めた、わかりやすい取り組みが必要

(委員グループ4【若菜/中津川/特定非営利活動法人 トラストサルン釧路/日本製紙株式会社/特定非営利活動法人 釧路湿原やちの会/弟子屈町】敬称略)
  • 保全・回復…などの言葉の定義がわかりづらい全体構想を解説できるもの、フローチャート、イメージ図などを用意すべきではないか?
  • より具体的な考え方を解説できる資料として用意したほうがよい
  • 対象区域にゾーニング(自然保護、利用)などを盛り込んではどうか?難しければそのこと(必要性)を意識しておくことが重要 「はじめに」の部分に自然保護と利用の両立について明言すべき
  • 文章を見直すべき:(1)「生態系のつながり」、(7)のなかの「動的な自然状態の再生」などわかりづらい
  • 対象区域の(1)基本的な考え方で対象は「釧路湿原」といっておきながら後半では「流域全体」と称し矛盾しているのではないか

(委員グループ5【梅田/内島/西村/釧路観光連盟/下久著呂地区農業用排水維持管理組合/北海道教育庁 釧路教育局】敬称略)
  • 基本的な考え方と原則
  • 自然再生の原則
  • ここにあげられた10項目は了解できるが十分か否かはもう少し時間がほしい
  • 10項目の相互関係、位置関係の理解できるようなチャートが欲しい
  • 対象区域 / 小流域に限定されるおそれはないか、表現に留意

(委員グループ6【橋本/株式会社 北都/さっぽろ自然調査館/釧路武佐の森の会/釧路湿原国立公園連絡協議会/北海道森林管理局 計画部指導普及課 釧路湿原森林環境保全ふれあいセンター】敬称略)
  • 急ぐべきこと、ゆっくりすすめることを明確にすべき(プライオリティ)
  • 今の利害関係のままでは再生はできない
  • 農林業は再生と対立しない
  • 市民、農林漁業からの再生プランがないと地域に伝わらない
  • 農業にも気候安定など再生がプラスになるのでは
  • 税金を安くする補助金のあり方を変えるような提案があっていいのでは(法改正など)
  • 原則OK。受動的再生が一番大事
  • 異常気象など
  • 流域一貫が基本、表現はとりあえずこれでもいいのでは?

(委員グループ7【佐藤(繁)/松本/神田/釧路カヌー連絡協議会/釧路国際ウエットランドセンター/標茶町森林組合/北海道 釧路土木現業所】敬称略)
  • 基本的な考え方を述べていない所が自然再生の定義になっている
  • 「自然の良好な状態」という言葉の使われ方があいまい
  • 自然と人間生活の調和も大事
  • (3)に関して、科学的な知見の集積を重視するあまり、再生の取り組みの遅れる恐れがあっては困る
  • (8)に関して、多様な主体の連携も必要だがフットワークを軽くして議論することも
  • 釧路湿原の範囲(将来的に阿寒川を入れることも検討すべき)

(委員グループ8【高橋(忠)/上野(義)/針生/釧路造園建設業協会/財団法人 日本鳥類保護連盟釧路支部/釧路町】敬称略)
  • 地元住民の立場に立てば、具体的でわかりやすい記述がほしい。たとえば「産業」を「農業・林業」というような。不十分でも具体的な方がよい
  • 自然再生の最大の協力者は地元住民の方々だ。その方々には制度的なメリットがないといけないだろう。つまり、生活基盤を守りながら参加してもらう方策
  • 対象区域の議論とともに、関係する市町村がそれぞれ個別の政策ではだめで、足並みをそろえた形でなければならない
  • 自然再生の基本は一度ケンカ別れしてしまった人間と自然の関係を仲直りさせること。関係を再生させることであろう。そうでなければ形だけの再生に終わる不安がある

(委員グループ9【森/江崎/ボランティアネットワークチャレンジ隊/南標茶地区排水路維持管理組合/釧路生物談話会/釧路市/阿寒町】敬称略)
  • 基本的な考えの前提に、湿原再生の意味が、もっと住民に明確にわかる導入が必要ではないか
  • 住民の生活レベルでの湿原再生の必要性
  • わかりやすいキーワード
  • 誰に見せるための全体構想か対象を意識した表現が必要

テーマ2「目標」、「目標達成のための施策」の部分

(委員グループ1【藤間/金子/こどもエコクラブくしろ/釧路湿原国立公園ボランティアレンジャーの会/くしろネイチャーゲームの会/釧路町商工会/北海道釧路支庁/国土交通省 北海道開発局 釧路開発建設部】敬称略)
4. 目標
  • 1980年当時の環境→一般の人にわかりにくい→データを記載し、ビジュアルに(生態系の指数、地図など)
  • 目標2、3は不要 1と4を柱にする→大目標は簡潔に!
中目標
  • (2)(4)明確な目標設定を受けて→数値目標など明確な目標設定が必要
  • 施策:具体性に欠ける、小委員会で時間をかけて検討してはどうか?

(委員グループ2【清水/蛭田/仲川鶴居村タンチョウ愛護会/釧路自然保護協会/王子製紙株式会社/標茶町/鶴居村】敬称略)
  • 1980年はずい分開発が進行している(根拠不明) 50年100年というは非現実的では?
  • 森林の回復→すべて天然林にむかうようで表現がきつく感じられる
  • 資源として見直されたらどうなる?
  • 「重要度の高い場所」(3-9)とは?わかりにくい
  • 湿原特有の野生生物→タンチョウ、キタサンショウウオなど具体的に出せないか?
  • 5-(1)具体性がない
  • 5-(2)利害関係が生じることも明記した方がいいのでは?
  • 5-(3)土地利用図から出した森林面積というのは普通、用いないのでは?目標へのつながりが読みとりにくい→目標とどうつながるのか
  • 5-(4)望ましい地下水位・水質とは?ばく然としすぎ
  • 5-(5)土砂の管理はきりがないのでは?
  • 5-(7)活発に活動がされているのに後回し一生活排水や畜産排出物については努力している、認めてほしい

(委員グループ3【新庄/大山/財団法人 日本生態系協会/釧路水産用水汚濁防止対策協議会/釧路川水質保全協議会/標茶町商工会/環境省 東北海道地区自然保護事務所】敬称略)

[大目標]
  • よりスローガン的に(&シンプル+わかりやすく)
  • 本来生息していた生物たちが絶滅することなく生きていける、そして私たちの暮らしに豊かな、恵みをもたらす「水と緑の大地」を取り戻す
  • 「長期的~認められた」まで削除
  • 「例えば」をトル
  • (「起承転結」の流れイメージ)
  • 「その実現の~関わる」まで削除~目指します「全ての」(追加)
[中目標]
  • これらを通じてこの地域の「生物多様性を維持する」(改)
  • (「そのことにより・・・」の削除)
  • 「外来種」についての記述が必要
  • 「5.目標達成~」(6)賢明な利用→(6)より具体的な書き込み必要(EX)エコツーリズム推進、地域振興促進、情報公開
  • 文書が全体にわかりにくい(こなれていない)
  • 枕詞が多すぎる
  • 構想の中にビジュアルな情報(EX.ハンノキ分布変化)を加える(資料編?)
  • 「情報公開」の記述

(委員グループ4【若菜/中津川/特定非営利活動法人 トラストサルン釧路/日本製紙株式会社/特定非営利活動法人 釧路湿原やちの会/弟子屈町】敬称略)
  • 「目標」と「施策」が錯綜しているので区分したほうがよい、目標と施策を対にして書いたほうがよい
  • 中目標の1.の4つ目の○で「河川や森林について重要度の高い場所…」とあるが重要度をどうやって判断するのか?(3~9ページ)
  • 施策(3)の「現存の森林を保全」を「現存の森林の機能を保全」し森林の質の向上を図るとしたほうがよい(3~12ページ)
  • 施策の中に「周辺の未利用地(利用できない土地 200坪、 300坪)の活用」をいれてはいかがか?
  • 施策の中にも「湿原風景・景観」の再生をいれてはいかがか?

(委員グループ5【梅田/内島/西村/釧路観光連盟/下久著呂地区農業用排水維持管理組合/北海道教育庁 釧路教育局】敬称略)

[大目標]
  • 社会、地域との共存関係の形式を入れる
  • 例示表現は疑問→適切かどうか
[中目標]
  • 文章表現・内容を要検討
  • 各委員から具体的に提出してもらうのも一方法
  • 項目間のバランス再検討(グループ7 と同じ)

(委員グループ6【橋本/株式会社 北都/さっぽろ自然調査館/釧路武佐の森の会/釧路湿原国立公園連絡協議会/北海道森林管理局 計画部指導普及課 釧路湿原森林環境保全ふれあいセンター】敬称略)
  • 湿原周辺民地→再生にかかわることで利益が得られるように。山作りも補助がないとできない
  • もっと具体的でないとわからない
中目標 3
  • 「暮らしの安全性や快適性を損なう」ことはそもそもないのでは?
  • 戻す目標をいいが、そのあとどう維持するか書かれていない
  • 1980年は表に出た「景観」がよかったのであって湿原環境はもうダメ
  • 研究のための研究ではダメ、狭い範囲では考えられない
施策(3)
  • 現存する森林の保全⇔自然林再生の対応がとれていない
  • 森林の考え方、目標はいろいろある
  • 急ぐべきこと=農林業との関係の見直しそこを提案しないと伝わらない地域のメリット、一過性の工事でなく
  • パイロット事業しかないので、どう広げていくか示す

(委員グループ7【佐藤(繁) /松本/神田/釧路カヌー連絡協議会/釧路国際ウエットランドセンター/標茶町森林組合/北海道 釧路土木現業所】敬称略)
  • 大目標の1980年が大目標の年としない方がよい?→対象によって年が異なるはず→湿原中央部では当たっている
  • 中目標の項目が多すぎる

(委員グループ8【高橋(忠)/上野(義)/針生/釧路造園建設業協会/財団法人 日本鳥類保護連盟釧路支部/釧路町】敬称略)
  • イメージのわく目標の記述。たとえば「健全な生態系」(大目標)ってなに?と言われたときに、子供たちにはイメージが浮かばないのでは?
  • 大目標として、イメージ重視の記述がよいのか?「たとえばシマフクロウの住む森、イトウの泳ぐ川」しかし、それが本当に健全な森、川であるかは別の議論だろう。しかし、子供たちにもわかる表現も大切。迷う。両方の表現法が混ざり合ってしまっているような気がする
  • 印象として、3. 対象区域までの記述と、4. 目標、5. 施策の文章とが印象ががらっと変わってしまっているという感想
  • 「中目標」の記述は、地域住民にとってきつい言葉が多いような気がする「中期的目標」で思ってしまった

(委員グループ9【森/江崎/ボランティアネットワークチャレンジ隊/南標茶地区排水路維持管理組合/釧路生物談話会/釧路市/阿寒町】敬称略)
  • 大目標の「ラムサール条約登録当時の湿原環境」というのが分かりにくくイメージがわきにくい→大目標が1980年代というのはどうか…
  • 大目標が1980年代というのはどうか…。新たに「再生する」→昔に戻すのではない年代を目標にするのはどうか
  • 「湿原本来の自然環境…」などばくぜんとしたものでもいいのではないか
  • 市民の声を地域に出向いて広くとり入れる

全体構想(案)の全体討議結果について

 グループ討議結果報告後、テーマ1及びテーマ2について、全体討議が行われ、辻井会長がグループ討議結果の概要を整理した。

(委員)
対象区域について、流域を限定した方が分かりやすいという意見があったが、釧路湿原や釧路川の議論を行う上で、流域を取り除いて、一部分だけを言うのはどうなのか。釧路湿原と流域を一体にして考えるから、協議会が成立していると思う。
1972年の列島改造論が出てきたころから、この地域では湿原の保全か再生かを議論してきた。また「釧路湿原の河川環境保全に関する提言」の中では、量的な目安として1980年が設定され、リン分とか、窒素分を20%ずつ軽減する、年間にウォッシュロードだけで 6,400t も湿原の中に入り込んでいるものを軽減するという数字的な目標まで出ているのに、1980年が悪いという意見はおかしい。

(委員)
1980年の環境の状況は良くわからない。具体的に目標値を数値で示した方がよい。このことについて委員が意見を発言する場を設けてほしい。

(委員)
委員からの意見聴取や会議の進行方法について変更が必要である。
1980年は了承されているのではないのか。それを覆していくとなると、とても当会議では対応できない。その確認が必要である。

(会長)
~テーマ1について~
例えばフローチャートや、イメージ図を使うなど、もう少し分かりやすい要望、あるいは分かりやすい表現を使った方がよい。
地域の重要な産業である農林漁業とのかかわりについて、もう少し分かりやすい記述をした方がよい。釧路地域の自然再生で農林漁業は避けて通れない問題である。
受動的再生が一番である。

~テーマ2について~
言葉の問題はもう少し考えなければならない。例えば大目標についても分かりにくい、あるいはイメージがわかりにくい。
何をもって1980年をターゲットにしたのかということが、もう少し分かりやすく、あるいは誤解されないような説明が必要である。
各意見を整理して、全体構想作成グループで再び議論を行い、表現や、目標、あるいはその意味はどういうことなのかというようなことを、議論した後、地域へ提示して意見を承るという作業を進めさせていただく。

全体構想に関する地域の意見聴取実施方針(案)について

 事務局より全体構想に関する地域の意見聴取実施方針(案)について説明が行われた。

(委員)
当協議会で検討したものを再度全体構想作成グループに戻して、案を作ってから地域住民の意見を伺うという流れなのか。

(会長)
協議会を再度開くのは、時間的に不可能と思うが、各委員へ伝えることはできると思う。
地域説明は、最終的な成案ではないと考えていただいた方がよい。今日の意見を含めて、例えば分かりやすく書き直したもので説明をする。更に地域の方々からの意見を入れて、作成グループが練り直したものを協議会に出す。

(委員)
地域意見聴取という表現は良くない。地域の方にも検討していただいて、また作成グループで検討し、協議会で検討するなど、何回も検討している間に、1980年の年代の話や、地域の区域の話などの意見が出てくると思う。慌てないで、皆さんの意見を検討しながら進めればよいと思う。

その他

事務局より、第4回協議会の様子をビデオで収録し、協議会ホームページで試験的に公開していくことについて説明が行われた。

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