帯広第2地方合同庁舎
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帯広第2地方合同庁舎
建設場所 | 北海道帯広市西5条南8丁目 |
用途 | 合同庁舎 (入居官署:帯広財務事務所、帯広税務署、帯広開発建設部) |
敷地面積 | 11,922.79平方メートル |
構造・規模 | 鉄骨鉄筋コンクリート造 6階建 延べ面積 8,703.58平方メートル(新築部のみ) |
工期 | 平成29年2月~令和元年7月 |
計画概要
- 帯広第2地方合同庁舎は、建設地周辺に所在していた3官署の耐震性不足、老朽・狭あい化した庁舎を集約・合同化し、大地震時の利用者の安全性を確保するとともに、浸水を想定し、防災拠点施設としての機能拡充を図る施設として整備しました。
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日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進地域に含まれる管轄区域を要する防災拠点施設として、庁舎は耐震安全性を確保し明快なプランニングとしているほか、災害対策活動のしやすさにも配慮した成形な屋外空間を整備し、緊急輸送道路からのアクセス確保や防災資機材等の一時集積スペースを兼ねた広場を確保しています。また、帯広市内を流れる河川の氾濫による浸水対策として、災害時の業務継続のために重要な設備関係諸室は最上階に配置しており、災害対策室を3階に配置すると共に共用会議室と一体利用が可能となるレイアウトとしています。
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【配置図】
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【3階 災害対策室】
- 帯広市中心市街地活性化の観点から、敷地内を通り抜けられる外部通路や広場空間、歩道と一体化した沿道空間や豊富な緑地帯を適所に配置することにより、地域に開かれた外構計画としました。また、開放的な雰囲気を感じられる外部空間との連続性を創出するため、庁舎の食堂や売店を1階に配置することにより、人が行き交い賑わいのある空間とし、来庁者の利便性にも配慮しました。
- タイルと金属パネルを組み合わせ、質感のある外壁材にて陰影を付ける事により、行政機能の中枢としての「風格のある景観」を形成しています。また、既存庁舎と壁面位置を合わせ、敷地全体の統一感に配慮しました。
- 庁舎整備を行うにあたり、まちづくりに寄与し、施設利用者が安全で安心して円滑かつ快適に利用できるよう、ユニバーサルデザインの視点に立った整備を行うため、学識経験者、地域の有識者、施設利用者、施設管理者等からなる「帯広第2地方合同庁舎整備事業地域連携懇談会」を設置し、より良い庁舎とするために提案の聴取や意見交換等を行いました。この結果、使い勝手の良い多目的トイレの配置レイアウトや施設利用者を適切に案内出来る認識しやすいサイン計画の整備を行うことができました。
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【多目的トイレの実物大模型を用いた使い勝手の検証】
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【実物大サインによる文字の見えやすさや分かりやすさの検証】
- 公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律に基づき、エントランスホール、食堂など施設利用者が目に触れる部分には、木材の仕上げを積極的に使用しており、椅子やテーブルなどについても木材を活用することにより、自然素材ならではの温もりを感じる事ができる施設となっています。道産材や十勝産の木材を採用することによって、親しみのある庁舎となりました。
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【1階 エントランス(床・壁・椅子に木材を使用)】
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【1階 展示コーナー(床・壁の一部に木材を使用)】