多重無線通信
統合通信網
多重無線通信
北海道開発局の多重無線通信網は、地震、台風、洪水、大雪等の非常災害時における情報連絡はもとより、平常時においても円滑な水防道路事務の遂行のために設置されています。
北海道開発局の無線通信は、VHF帯の単信方式から始まりました。しかし、増大する通信量を処理するため、昭和38年度からマイクロ波を利用した周波数分割方式のアナログ多重無線通信網の整備を始め、昭和44年度には本局と全ての開発建設部間の回線が完成しました。 多重無線通信回線によって本省をはじめ、本局、開発建設部、河川と道路の事務所や事業所、ダム管理所等が結ばれました。
当初、多重無線通信網は、電話やFAXの利用が主でしたが、その後、河川、道路、ダムの管理に不可欠な気象、水文、レーダ雨雪量等のデータ通信や現場画像を送る画像伝送と範囲が拡大され、北海道開発局の情報通信網の中心として重要な役割を果たしてきました。 また、回線の一部は、消防庁と北海道庁を結ぶ消防庁専用回線や中央防災無線網と北海道庁を結ぶ災害対策用回線として役立てられています。
近年、コンピュータ利用の高度化やネットワーク化に伴い、大容量のデータ通信や高品質の回線が求められています。北海道開発局では、この状況に対応するため平成元年度からアナログ多重無線通信網のディジタル化に着手し、平成9年度には本局と全ての開発建設部間のディジタル化を完了しました。 現在は、引き続き事務所や事業所を結ぶ回線の大容量化、さらに光ケーブルネットワークとの統合化を進めています。
多重無線通信網は、非常災害時にも途絶えることなく常に使用できることを最大の責務とし、今後も必要な整備を行い、さらに運用に万全を期して「災害に強い無線回線」として信頼度の向上を図っています。
-
無線中継所
-
多重無線通信 反射板
-
回線監視機器