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■ 第4回平取ダム環境調査検討委員会
(委員) 庵谷委員、齊藤委員、坂本委員、高橋委員、中井委員、中林委員、 藤巻委員、眞山委員、渡辺委員 (事務局) 浦上室蘭開発建設部次長、水野沙流川ダム建設事業所長 ほか
議事内容
1.平成15年度 調査報告について 2.生態系について 3.確認された重要種について 4.平成16年度 平取ダム環境調査について
・生態系の把握を行う上での指標となる上位種 として、陸域は猛禽類のクマタカを選定し、河川域は鳥類と魚類を対象に引き続き検討を行う。 ・生態系の典型性陸域の検討については、植生分布の環境類型ごとに生物群集の分布を調査する。 ・生態系の典型性河川域の検討については、河川形態や河床勾配などにより3つに類型区分し、生物群を調査する。 ・生態系の特殊性及び移動性については、検討の対象としない。 ・「文化財保護法」、「種の保存に関する法律」、「環境省レッドデータブック」、「環境庁レッドリスト」、「北海道レッドデータブック」に記載されている 種で、かつ平取ダム事業実施区域及びその周辺で確認された種を影響の検討を行う重要種とする。 ・平成16年度調査計画については、本委員会におけるご意見を踏まえ修正した上で、各委員に再確認を受けた後、調査計画とする。
主な意見
・昨年8月の出水以降、流域における汚濁物質の流出特性が変化していることが考えられるが、これが元の特性と 比較してどのように回復するか、出水前後の流出特性について比較検討する必要がある。 ・負荷量と流量の関係については、引き続き調査・検討を行う必要がある。 ・湛水後に水没する放牧地からの溶出量の把握は、ダム湖水質形成を検討するうえで重要な課題であり、引き続き調査を行う必要がある。 ・猛禽類のクマタカの繁殖期は昨年の出水と時期が重なるため、巣立ち数などの繁殖状況について過年度の調査結果との比較検討が必要。 ・猛禽類のハチクマは確認されているが、まだ目撃数が少ない。営巣地の確認などを引き続き行う必要がある。 ・植物調査に当たっては、水生植物と陸上の高等植物の中間に位置する蘚苔類や地衣類についても配慮することが望ましい。 ・景観調査については、アイヌ文化環境保全対策調査委員会から情報を得ながら地域資源、景観資源に対して検討を行う必要がある。 ・河川域の上位種として、ヤマメやカジカなどの魚類にも注目すべきである。 ・昨年の出水時のような多量の降雨は植物と昆虫類の間に異変をもたらす可能性がある。 ・重要種のとりまとめにあたっては、多寡を示すようにしていただきたい。 ・サクラマスについては、産卵床の場所などを考慮した調査を実施する。 ・重要度に関して、特に鳥類についてはレッドデータブックなどのランク付け以外に、繁殖の有無・餌場の状況・出現頻度などについても記載したらどうか。
※当資料は、第4回委員会において各委員から指摘を受け修正を加えており、当日配布されたものと一部違っていますのでご了承ください。