考え方(サクラマスの生息環境)
考え方
サクラマスの生息環境

サクラマスは、天塩川流域の広い範囲で確認されています(左図の流域委員会資料48-5参照)。

また、サンル川流域では、調査を行った左図の範囲内においても多くの産卵床が確認されており、貯水池以外に多くの産卵床が確認されています。このことから、ダム地点において遡上・降下の機能を確保することによりサクラマスの生息環境への影響を最小限にするよう取り組むこととしています(左図の流域委員会資料48-6参照)。
遡上の機能の確保

流域委員会資料48-10に示すとおり、サケ・マス類を対象とした魚道の事例として、アメリカのコロンビア川流域には、サケ・マス類を対象とした高さ約21~約34メートルの魚道が河口から約230キロメートル~約700キロメートル上流のダムに設置されています。

流域委員会資料48-11に示すとおり、魚道の効果が確認されています。

サンルダムでは、サクラマスをはじめとする遡河回遊魚の遡上に適した魚道を設置し、ダム完成後の維持管理を適切に行うことにより、遡上への影響を最小限にとどめることができるものと考えています。
降下の機能の確保

流域委員会資料48-8に示すとおり、サクラマス幼魚(スモルト)が降下する融雪期に、常用洪水吐からの放流水と共に降下させ、落下による衝撃を緩和するためのプールを設けることとしています。
サンル川を降下するサクラマス幼魚(スモルト)の体長は平均約11センチメートルであることが確認されています。魚は自由落下の場合、ある落下高度を超えると一定の速度(これを限界速度といいます)に達しますが、限界速度は体長との関係で決まり、10~13センチメートルの魚では12m/s(25~30メートル落下後)と報告されています*。
サンル川を降下するサクラマス幼魚(スモルト)の体長は平均約11センチメートルであることが確認されています。魚は自由落下の場合、ある落下高度を超えると一定の速度(これを限界速度といいます)に達しますが、限界速度は体長との関係で決まり、10~13センチメートルの魚では12m/s(25~30メートル落下後)と報告されています*。
体長10~13センチメートル未満の魚では、限界速度が、著しい損傷が現れる臨界速度(15~16m/s)より小さいので、落下高度がどれだけあっても何の損傷も受けないと報告されています*。
さらに、サンルダムを降下する場合、サクラマス幼魚(スモルト)は限界速度に達しないため、落下による損傷を受けずに降下できるものと考えています。
*参考文献
Passes a poissons - expertise conception des ouvrages de franchissement
(C.Gosset M.Larinier J.P.Porcher F.Travade)<br>
~和訳:魚道及び降下対策の知識と設計((財)リバーフロント整備センター)
さらに、サンルダムを降下する場合、サクラマス幼魚(スモルト)は限界速度に達しないため、落下による損傷を受けずに降下できるものと考えています。
*参考文献
Passes a poissons - expertise conception des ouvrages de franchissement
(C.Gosset M.Larinier J.P.Porcher F.Travade)<br>
~和訳:魚道及び降下対策の知識と設計((財)リバーフロント整備センター)
水質(濁り)

流域委員会資料48-13に示すとおり、サンルダムの集水域の地質は細粒化されにくい火成岩類が多く分布するため、水が濁りにくい傾向にあります。同様の地質条件である岩尾内ダムにおいても濁りの発生やその長期化の問題は発生していません。
このことから、サンルダムによる濁りの発生やその長期化の問題は発生しないと考えています。
このことから、サンルダムによる濁りの発生やその長期化の問題は発生しないと考えています。