地域づくり小委員会 活動報告書(中間報告)
地域づくり小委員会 活動報告書(中間報告)
地域づくり小委員会 活動報告書(中間報告)~ワイズユースを目指して~
釧路湿原が湿原⾯積の減少といった課題に直⾯する中、1967年に釧路湿原が国の天然記念物に指定され、また1971年に北海道⾃然保護協会釧路⽀部が設⽴されるなど、保護運動の取り組みが始まり、後に国内第1号のラムサール条約湿地の登録、さらには釧路湿原国⽴公園の指定へと繋がりました。
ラムサール条約(特に⽔⿃の⽣息地として国際的に重要な湿地に関する条約)は、保全・再⽣、ワイズユース(賢明な利⽤)、交流・学習の3つの柱からなっており、現在の釧路湿原を保全・再⽣しつつ、将来的にその価値を伝えられるように知恵を出し合い賢く利⽤するという考え⽅は、アイヌの⼈々の伝統的な精神に通じます。
釧路湿原は、アイヌの⼈々の⽣活様式を含めこれまでの様々な環境保全の取り組みや流域住⺠の理解と合意形成など多くの⼈々の努⼒と理解を通して成り⽴っている歴史があり、貴重な財産である釧路湿原を「守る」こと、またその価値を「利⽤」しながら「伝える」ことは、流域住⺠をはじめとする関係者の責務と考えています。
地域づくり⼩委員会では、こうした考えを念頭に湿原の保全と利⽤促進を両⽴させ、将来にわたり地域が豊かになる取り組みに向けて議論を重ねており、本報告書はこれまでに議論してきた⼩委員会の成果を取りまとめたものです。