CALS/EC における情報共有は、公共事業に関する必要な情報を、事業プロセスにおいて関係者間で電子的に相互利用できることを目指しています。
電子的な情報共有が有効に活用された場合、
•文書管理の効率化
•情報の一元管理による品質の向上
•移動時間の短縮
•電子納品の効率化
などの効果が期待されています。

情報共有システムとは、異なる団体間で相互に情報を共有することによって業務効率を実現するシステムです。通常、利用者はインターネットを
利用した操作環境でシステムの操作を行います。
情報共有システムは、公共工事に関わる受発注者間で利用されることによって、より大きな効果が期待できると考えられています。
受発注者間で工事施工に関わる様々な情報を共有・有効活用することが実現され、公共サービスの高度化を図ることができます。
情報共有システムは大別すると2つのタイプに分類することができます。
1.発注者の自己負担による運営管理形態である発注者サーバ方式
2.工事施工の当事者ではない第3者によって運営されるASP アプリケーションサービスプロバイダ方式。

情報共有システムは、複数の機能から構成されます。代表的な機能として、工事関係書類作成機能、共通文書管理機能、決裁ワークフロー機能、電子納品支援機能などがあります。
工事関係書類作成機能、共通文書管理機能は、情報共有システムの中核となる機能で、施工に関わる書類作成や作成された書類を登録、管理するための機能です。
決裁ワークフロー機能は、打合せ簿、段階確認願など決裁が必要な書類情報を受発注者双方の関係者間で受け渡すとともに決裁行為を行う機能です。
インターネット経由で処理できるため、現場が離れている工事でも距離や移動時間を意識することなく手続きを進めることが出来ます。
電子納品支援機能は、日常業務の中で蓄積されたデータを使用して、電子納品要領にのっとった形態のデータを作成することができます。
(1) 工事関係書類作成・共通文書管理機能
　　工事施工中に発生する工事に関連する各種情報を登録する。また登録したデータを参照、更新、削除す
　　る。
(2) 決裁機能（ワークフロー）
　　決められた手順に従い、登録した書類情報の決裁（提出・承認）を実現する。
(3) 電子納品支援機能
　　日常業務で蓄積した電子データから電子納品要領に準拠した電子納品データを作成する。