講演2 「室蘭から北海道水素社会を創る」
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室蘭市長 青山 剛 氏
室蘭市はこれまで多くの水素に関する取組を行っています。2003年度以降、産学官で連携し、水素の様々な可能性に関する研究やシンポジウムの開催を通じ、室蘭市の水素社会の可能性について勉強しました。その後、室蘭市で水素バスが走るといったこともありました。現在は、2013年の9月に「室蘭地域環境エネルギーフロンティア産学官民研究会」がスタートし住民参加型の取組を行っています。
室蘭市の水素の歴史は、日本製鋼所による鋼の水素吸着の発見から始まります。鉄や鋼を鍛える際に鋼の中に入ってしまう水素をいかに取り除くかという課題について研究者が腐心され、水素吸蔵合金を開発しました。水素ステーションを設置する際、大きな役割を果たすのが水素の蓄圧機、高圧の水素容器です。また、新日鐵住金の製鉄プロセスにコークス炉があり、その中に副生水素やメタンガスが含まれています。現在副生水素は製鉄所内で発電に利用されていますが、純度を高めて新しいエネルギー利用の研究に取り組んでいます。
室蘭市の水素の歴史は、日本製鋼所による鋼の水素吸着の発見から始まります。鉄や鋼を鍛える際に鋼の中に入ってしまう水素をいかに取り除くかという課題について研究者が腐心され、水素吸蔵合金を開発しました。水素ステーションを設置する際、大きな役割を果たすのが水素の蓄圧機、高圧の水素容器です。また、新日鐵住金の製鉄プロセスにコークス炉があり、その中に副生水素やメタンガスが含まれています。現在副生水素は製鉄所内で発電に利用されていますが、純度を高めて新しいエネルギー利用の研究に取り組んでいます。
室蘭市は、水素を導入することが目的ではなく、低炭素なまちづくり、環境に優しいまちづくりをどのように進めていくかを考えています。現在、温暖化対策実行計画や低炭素まちづくり計画の要素を取り込んだ「室蘭グリーンエネルギータウン構想」を策定しています。地場企業の技術を積極的に活用することにより、環境産業の振興、地域経済の活性化、まちづくりの推進を確かなものにしていこうと考えています。
国の計画では、4大都市圏を中心に水素社会をつくるというロードマップになっていると感じます。東京オリンピックから50年経って北海道に新幹線が来ると喜んでいると思えば、東京ではリニアが走る時代です。いつも時代に取り残されているのが北海道かなと思っています。そういう思いもあり、水素については決して他地域に遅れることなく、室蘭から北海道の水素社会をつくっていくという強い気概と、ものづくりの町の意地とプライドにかけて取り組んでいきたいと考えています。
国の計画では、4大都市圏を中心に水素社会をつくるというロードマップになっていると感じます。東京オリンピックから50年経って北海道に新幹線が来ると喜んでいると思えば、東京ではリニアが走る時代です。いつも時代に取り残されているのが北海道かなと思っています。そういう思いもあり、水素については決して他地域に遅れることなく、室蘭から北海道の水素社会をつくっていくという強い気概と、ものづくりの町の意地とプライドにかけて取り組んでいきたいと考えています。