冬道転倒防止への啓発活動1(札幌市)
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平成15年度~17年度の北海道における取組成果例
冬季の交通・歩行環境を改善する 冬道転倒防止への啓発活動1(札幌市)

- 1.現況と課題、分析等(PLAN)~冬期歩行者転倒防止事故の社会問題化
- 2.対策立案 具体的な対策(DO)~つるつる路面マップによる転倒防止啓発活動
- 3.効果検証(CHECK)1~アンケートによる効果検証
- 3.効果検証(CHECK)2~属性によって異なる雪道に対する意識の検討
- 4.得られた知見・次への反映(ACTION)~市民用・観光客用の2種類のパンフレットで新たな啓発アプローチ
平成16年度
1.現況と課題、分析等(PLAN)~冬期歩行者転倒防止事故の社会問題化
- スパイクタイヤの規制後つるつる路面が頻発し、路上転倒での救急搬送者数が急増。
- 凍結路面での安全な歩行に関し、利用者は高い不満を抱いている(歩道除雪、歩道ロードヒーティング、砂撒き、砂箱の設置など、様々な歩行者の転倒防止策を実施しているが、冬期の歩道に対する不満は依然として多い)。
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スパイクタイヤの装着率と路上転倒による救急搬送者数
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つるつる路面での転倒状況
※転倒事故による救急搬送人数:札幌市消防局の救急搬送原票に基づく
※スパイク装着率:札幌市調査による厳冬期の調査結果に基づく
~ねらい~
※スパイク装着率:札幌市調査による厳冬期の調査結果に基づく
~ねらい~
- 歩行者の雪みち転倒事故に対する意識を高める。
- つるつる路面での転倒に対して注意を喚起。
2.対策立案 具体的な対策(DO)~つるつる路面マップによる転倒防止啓発活動
- 札幌市と連携して、冬期間の歩行者転倒箇所の他、転倒しづらい歩き方や砂箱の利用などのつるつる路面対策を記載した「つるつる路面マップ」を作成し、配布。
- 配布先:JR札幌駅、新千歳空港ターミナル、観光案内所など
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つるつる路面マップおもて
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つるつる路面マップうら
3.効果検証(CHECK)1~アンケートによる効果検証
- 居住地、年齢層に関わらず「効果がある」という回答が9割以上。
- 居住地、年齢層に関わらず役に立つという声が最も多いのは「3つのコツ」。
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「転ばないコツおしえます」のパンフレットによって注意を喚起し、転倒事故を未然に防ぐことは効果があると思いますか?
平成17年度
3.効果検証(CHECK)2~属性によって異なる雪道に対する意識の検討
- 「転ぶ」「危ない」など驚かしすぎるのは北海道のマイナスイメージなりかねない。雪を知る市民と雪を知らない観光客では、つるつる路面に対する意識・知識が異なる。
属性によって異なるつるつる路面に対する知識
- 市民はつるつる路面についてある程度の知識がある。
- 観光客はつるつる路面についての知識はほとんどない。
属性によって異なる路面転倒への意識
- 市民は滑らない冬靴やけがを防ぐ保護具などの関心が高い。また足腰を鍛えるようなトレーニングの勧めなど日常的な対策が可能。
- 観光客は旅行先での靴や衣類などの対策を事前に準備する傾向が高い。即効性のある対策が重要。
4.得られた知見・次への反映(ACTION)~市民用・観光客用の2種類のパンフレットで新たな啓発アプローチ
- 市民向け、観光客向けの2種類のパンフレットを作成し、それぞれの属性の特性を踏まえた雪道対策を記載。
- 観光客向けは、英/中/韓の3種類の外国語版を作成。
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市民用
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観光客用
市民用パンフレット
観光客用パンフレット
- 冬を迎える前に準備できること(トレーニング)を紹介
- 冬用の福祉用具を紹介
観光客用パンフレット
- 雪の特徴や雪国特有の習慣を紹介しながら、快適な雪道歩行に役立つ情報を紹介
- 転びやすい人の代表例やより安全な道の選び方の紹介