ランブルストリップスの整備により正面衝突事故を抑止
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平成15年度~17年度の北海道における取組成果例
交通事故を減らす ランブルストリップスの整備により正面衝突事故を抑止

1.現況と課題、分析等(PLAN)
- 北海道における平成16年の交通事故死者数は平成15年に引き続き400人を下まわりましたが、依然として全国ワースト1となっています。
- それらの多くは国道の郊外部で発生しており、そのうち正面衝突事故によるものが4割以上を占めています。
- したがって、死亡事故に繋がる正面衝突事故への対策が急務となっています。
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優先度明示曲線と正面衝突事故件数の関係(札建管内の例)
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交通事故死者数ワースト3
2.対策立案 具体的な対策(DO)
- 死傷事故率、正面衝突事故発生件数等を勘案し、重要度の高い箇所から対策を講じることとしました。しかし、中央分離帯の整備は費用が膨大であることや、分離鋲・ラバーポール等による簡易分離対策は、冬期維持管理作業の支障になる等の問題がありました。
- そこで、ドライバーに対し、音と振動で対向車線へのはみ出しに対する注意を促す、費用が安価で施工期間も短いランブルストリップスを整備しました。
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ランブルストリップス
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事業費と整備に要する期間の比較
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優先度明示曲線と正面衝突事故件数の関係(札建管内の例)
資料:交通事故マッチングデータ(H11~14)
3.効果検証1(CHECK)
- 北海道では平成17年6月までに延べ291.3kmのランブルストリップスを整備しました。
- 平成14年度~平成15年度の整備区間(24箇所:39.2km)では、施工前後で正面衝突事故件数が52%、死者数は70%減少しました。また、事故件数を季節別にみると夏期で61%、冬期で46%減少しました。
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道内のランブルストリップス整備箇所
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北海道の国道における施工延長の推移
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【ランブルストリップスの整備効果】(平成14年度~平成15年度の整備区間)
3.効果検証2(CHECK)
また、ランブルストリップ設置による騒音等の影響や効果を把握するため、家屋連担地区にて整備を実施した、国道5号八雲町山越地区において地元住民へのアンケート調査を実施しました。普段の生活では騒音が気になるとする声もみられたものの、積極的に導入すべきという声が多くありました。
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山越地区住民を対象に聞いた設置後の印象
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ランブルストリップス設置の是非について
山越地区住民の評価
4.得られた知見・次への反映(ACTION)
- 安価な整備費用で重大事故につながる正面衝突事故の削減に大きな効果が得られており、追い越し禁止区間の内、km当たりの正面衝突事故発生件数が全道平均の2倍以上の690km区間について平成19年度までに整備を行います。