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十勝川中流部川づくりワークショップ(第8回)議事概要

十勝川中流部川づくりワークショップ(第8回)議事概要

日時: 平成23年10月23日(土)9:00~12:30(現地見学)
    13:00~15:30(現地見学)
場所: 現地視察 及び とかち館1階 鳳凰の間
出席状況: ワークショップメンバー(全25名):現地見学15名、意見交換15名が参加
      オブザーバー(全5名):4名が参加

議事概要

1.現地見学(9:00~12:30)
・昨年度のワークショップで試行地となった、「十勝川温泉下流」、「相生中島下流左岸」、「相生中島上流右岸」の施工箇所と、ワークショップで引き続き検討する「途別川合流点下流」の湿地について、現地視察を行った。
・「相生中島下流左岸」では、試行地を引き続き施工することで了解が得られた。
2.意見交換(13:00~15:30)
1)「音更川合流点上流」、「音更川合流点下流②」、「相生中島上流」の川づくりについて
・資料-4により、3地区の川づくり案及び公募伐採について事務局から説明。
・全体討議により、事務局提案の内容で了解が得られた。
2)「音更川合流点下流①」、「十勝中央大橋下流(メン川合流点下流)」、「十勝中央大橋下流(途別川合流点下流)」の川づくりについて
・資料-4により、2地区の川づくり案について事務局から説明。
・A~Cの3つのグループに分かれて討議を行い、その結果を各グループの代表者が発表。
・その後、全体で討議を行った。
・「音更川合流点下流①」、「十勝中央大橋下流(メン川合流点下流)」については、事務局の川づくり案で了解が得られた。なお、樹木の伐採にあたっては、鳥類の繁殖に配慮した施工時期、再樹林化を防止するための工夫が必要等の意見が出された。
・「十勝中央大橋下流(途別川合流点下流)」については、現在ある湿地を現状のまま保全してほしい、他にも湿地を造成してほしい、現状の水域がなぜ維持されているのか調べてから検討するべき等、様々な意見が出された。
3.今後に向けて
・今回の意見を踏まえて、引き続き、議論していく予定。
  • 現地見学の状況(十勝川温泉下流) 現地見学の状況(十勝川温泉下流)
  • グループ討議の状況 グループ討議の状況
  • グループ発表の状況 グループ発表の状況

【十勝川中流部川づくりワークショップ(第8回) 議事要旨】

1.「音更川合流点上流」、「音更川合流点下流②」、「相生中島上流」についての全体討議
(メンバー)

・今年の9月の出水では、1981年からの30年ぶりの大雨に伴う撹乱によって、大きな流路の変更や礫河原の形成・消失が起こり、伐採したいといっていた河畔林もあっという間になくなった。このような自然のダイナミズムをワークショップで共有できないかと考えている。

・3箇所の川づくり案について、基本的にどうかなという意見を持っているが、30年ぶりの攪乱で起きた事実、自然の大きな変遷を踏まえた中で、あえて礫河原・湿地環境を作るということについて、どういう理解をすれば良いのか説明して頂きたい。

(事務局)

・出水前後の空中写真を見るとわかるように、出水により礫河原の形成、消失などが見られ河川のダイナミズムを確認することができるが、中洲で樹林が定着したところなどは比較的大きな出水を受けても流出せず残るところも見られる。そのため、今回の川づくりの中では、樹木の繁茂した中洲や河岸を平水位程度で掘削するなどして、樹木を取除く必要があると考えている。

・また、音更川では、今回の出水で水位があまり高くないにもかかわらず、河岸の侵食が進み、堤防が被災した。前回のワークショップで、中流部の河道を蛇行させてはどうかという意見もあったが、今回の被災を踏まえると人工的に蛇行させるのではなく、ある程度川幅を広げて自由に川が動けるようにした方が良いと感じている。

・このように、今回の出水の結果を川づくりに反映できればとよいと考えている。

(事務局)

・マクロ的に見ると、十勝川中流域では、今回のような出水を受けても大きな変化は生じなかったととらえている。湿地などについても、自然のダイナミズムの中で移り変わっていくものと考えているが、今回の取り組みは環境の変化の中の1つのきっかけとして考えていきたい。

(メンバー)

・中州を掘削したところが上手く礫河原になっていたと思う。今回の出水では、十勝川が非常に変わり、まだ礫河原を作る力があるのだということを認識した。ただ、30年に1回しか礫河原が更新されず、中小出水で小さな砂が礫河原に溜まるようだと、樹木が再び繁茂し30年後には大きな樹木となる。十勝川がまだ礫河原を形成できる力があるとはいえ、定期的な樹木の管理が必要だと思う。

(座長)

・自然のダイナミズムというのは、色々な角度から検証していかなければならない部分だと思う。今回の出水では、礫河原が多く現れてきたが、自然の力で形成されたものや、手を加えることで戻るものもあると感じた。湿地なども維持管理がある程度できそうだということを見つけていければよく、手を加えて長い間維持することも考えていければと思う

・3地区について、そのほかの意見や公募伐採に対する意見がないようなので、事務局提示の案で了解ということで進めたい。
2.音更川合流点下流①」、「十勝中央大橋下流(メン川合流点下流)」、「十勝中央大橋下流(途別川合流点下流)」について
〔グループ討議結果発表〕

Aグループ発表

○音更川合流点下流①

・事務局の川づくり案で良いということになった。

・できれば木を伐採した際に自然草原ができるようにしてほしい。

・樹木伐採の工事は鳥の繁殖期を避けて行って欲しい(11月以降)。

○十勝中央大橋下流(メン川合流点下流)

・事務局の川づくり案で了解。

・できれば、サケについての情報をもっと詳しく知りたいと思った。

○十勝中央大橋下流(途別川合流点下流)

・元々あった湿地をこのまま残す方法でお願いしたい。また、やむを得ず木を伐る際も既存の湿地の環境ができるだけ変わらない方法を採用してほしい。

・新たに湿地を造成するのであれば、ここではなく他の場所で行ってほしい。

Bグループ発表

○音更川合流点下流①

・事務局の川づくり案に賛成。

○十勝中央大橋下流(メン川合流点下流)

・メン川の合流点については事務局の川づくり案で了解。

○十勝中央大橋下流(途別川合流点下流)

・事務局の川づくり1案(現状の湿地を維持)と、新たに大きな湿地を造ったほうがよいとの、2つの案で意見が割れた。

Cグループ発表

○音更川合流点下流①

・事務局の川づくり案で異論はなかった。

・課題は伐採後の草原としての維持管理であり、再樹林化を防ぐ方法として、伐採時期を鳥の繁殖を考慮して夏後半(秋)以降に行ってヤナギの種子が入りにくくする方法や表土撒き出しによる方法などの意見が出された。

○十勝中央大橋下流(メン川合流点下流)

・事務局の川づくり案で異論はなかった。

・ここでも維持管理について話し合われ、現況で予測できる範囲内で草原化する、あるいは10m幅の河畔林を維持していくにはどうしたら良いのかを念頭において具体的に考えていくという意見であった。

○十勝中央大橋下流(途別川合流点下流)

・この程度の幅しかない水域がなぜ維持できたか、樹木が何らかの役割を果たしているのではないかという意見が出されたが、その理由を検討した上で、その機能を保つことも含めて、次のことを考えた方がよいと思う。

・また、現況の環境で生物がどの程度利用しているのかを調べた上で、現況を残す場合、広げた場合でどう変わるか、そのプラスマイナスを考えて、進むべき方向性を考えていきたい。

〔全体討議〕

(メンバー)

・途別川合流点の止水域については、現状を検証した上で残す。さらに十勝川全域で湿地が少なくなっているので、できれば平面図の黄色で囲った範囲全体を湿地にするのも一つの方法であると考えている。湿地という環境は生態系を考える上で非常に大事だと思っており、その方向で考えていきたい。

(メンバー)

・今ある湿地は残すとして、黄色で囲った部分全部を湿地にする必要はないのではないかとの意見をだした。湿地環境は十勝川の下流域にあるのでそちらに任せておき、治水上厳しい箇所であれば、あえて水をつかせる必要はないと考えている。

〔本日の現地視察の印象について〕

(メンバー)

・途別川合流点下流について、なぜあそこの湿地環境が残ったのか、周辺の木や草の効果があったのかどうか。湿地環境を残すために、どの環境要素が必要なのか等を考えるためにも、今日の現場が見られてとても良かったと思う。

(メンバー)

・最後の議論で出た湿地について、過去にはエコロジーパークの箇所が大湿地であった。そこが今回の出水でどのようになったのか説明してほしい。

(メンバー)

・9月の出水で十勝エコロジーパークに水がついた。どういう形態で水がついてきたかを現在検証しているところであるが、十勝川温泉下流試行地のあたりから水が侵入し、途中で2手に分かれて流下した。一方は旧川をつたって本川に戻っており、もう一方は昨年度に被災した河岸付近から本川に戻ったり、再び侵入したりしていた。
今回の出水での被害は園路の流失やトイレの引戸が開かなくなる程度で、大きな痛手は受けていない。水が侵入してきた試行地のあたりの樹林帯が流木の侵入を防いだことが公園を守ることにつながったと考えている。公園そのものが河川の占用を受けてつくられているので、水がつかないということは前提にしていないが、大変価値のある公園と考えているので、河川と公園が共存して良い環境をつくっていく方向で議論を進めていきたい。

(メンバー)

・途別川合流点下流の水域については、こんなところがあったんだ、また行きたいと思うような所だった。何かを作るのはできるが、あるものをそのまま残すのは難しいと思う。ある場所は自分たちで残しておいて、次の世代にどうしたら良いか考えてもらうのも良いのかなと思う。それから、相生中島下流の試行地では、礫河原が出来ていてよかった。

(メンバー)

・途別川合流点下流にある湿地については、現状(止水域形成の要因等)を検討してそのまま保存するか、できれば拡大をする。

・さらにこの地区に本川から水を引いて小川状の流水域又は一般的な止水域を中心とした湿地状態を形成させてはどうか。中流域にも多様な湿地があっても良いと思う。

(メンバー)

・途別川下流の閉鎖水域が印象的だった。また、川には、治水、利水、環境の他に防災、やすらぎ、スポーツ、文化交流などの役割もある中で、前回のワークショップで、高水敷の利用の仕方も地区によってあり方が異なるとの指摘があった。今回の音更川合流点下流の川づくり案について、A班からは自然環境への配慮から「できれば自然の草原を」との要望が出されているが、それとは別に、宝来地区の防災を目的とした緊急避難場所としての利用も考えられると思った。

(メンバー)

・相生中島上流の試行地を視察して、池を掘ると魚を放したがる人がいるのだなと思った。ウチダザリガニやアライグマの件もあるように、せっかく自然を再生してもこういう事になると、どうしても外来種が問題になるので、このようなこともアナウンスして考えなければいけないと思った。

〔座長総評〕

・我々のワークショップは地域の意見を取り入れ、今の行政が行っていることを交えて、役に立つようなものでないといけないと思う。住民参加だとかというと、色々なことをやって欲しいという要望は沢山出るが、それに対して自分たちの問題として末永く考えながら、行動協力していくスタンスがなかなかとりづらい。我々のワークショップはそうではなくて、皆さんが代表ということで意見を出していき、そういうやり方がだんだん出来ており、計画そのものは生きた計画をかなり作り上げているのかなと感じる。一つの川づくりの計画でも、様々な問題を色々なところから色々なアングルで考えていかなければ、本当の意味の計画はできないと思う。このワークショップは全国的にも先駆けたことであり、これからも皆さんに意見を出していただいて、最終的にまとめていきたい。

以上

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お問合せ先

治水課

  • 住所:北海道帯広市西5条南8丁目
  • 電話番号:0155-24-4105

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