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十勝川中流部川づくりワークショップ(第9回)議事概要

十勝川中流部川づくりワークショップ(第9回)議事概要

日時: 平成23年12月16日(金) 18:00~20:20
場所: とかち館2階 鳳凰の間
出席状況: ワークショップメンバー(全25名):16名が参加
      オブザーバー(全5名):3名

議事概要

1.事務局からの資料説明
・資料-2により、十勝中央大橋下流(途別川合流点下流)、十勝中央大橋下流(メン川合流点下流)の川づくり案、今後の利活用に向けてこれまで議論された川づくり案を説明、その他試行地の現状報告を行った。
2.グループ討議、全体討議
十勝中央大橋下流(途別川合流点下流)、十勝中央大橋下流(メン川合流点下流)の川づくり案及び、各地区の川づくり案について今後の利活用について、グループ討議・発表を行った後、全体討議を行った。
1)十勝中央大橋下流(途別川合流点下流)の川づくり案について
・現況の水域を残す、事務局提案(第3案)の内容で了解が得られた。
2)十勝中央大橋下流(メン川合流点下流)における湿地造成案について
・各グループが湿地をつくりたいということで概ね事務局提案の内容で了解。ただし、鳥類による食害等の問題が懸念されるため地域との調整が必要であること、単調に掘削するのではなく、凹凸をつけるなどの工夫により乾燥した場合でも一部水域が残ることが望ましいなどの意見が出された。
3)今後の利活用についての主な意見
・音更川合流点下流右岸の掘削箇所について、緩傾斜の部分を設けるなどして、水辺に近寄れるようにすると良いのではないか。
・音更川合流点下流左岸について、災害時の避難場所として利用してはどうか。
・自然との共生について検証しながら利活用を考えていってはどうか。
・全体的なコンセプトなり理念を議論してはどうか。
3.今後に向けて
・今回の意見を踏まえて、引き続き議論を行い、次回ワークショップでまとめる予定。
  • グループ討議の状況 グループ討議の状況
  • グループ発表の状況 グループ発表の状況
  • グループ討議の状況 グループ討議の状況

【十勝川中流部川づくりワークショップ(第9回) 議事要旨】

1.資料説明後の質問・意見等について
(メンバー)

・十勝川流域の湿地は、昭和22年には1,718haあったものが、近年では33haと約98%も減少しており、その中にいた生物たちも生態系が崩れて生物の消滅が加速している。
河川空間における生態系のピラミッドを見て頂くとわかるように、湿地は非常に大切で、特に多様な水際をつくる、多様な流れをつくる、多様な生態系をつくる境界線がポイントだと思う。過去の事例では、湿地の再生により9科18種の生物種が確認できるところまで復元した。是非、このワークショップで湿地の再生を考えてほしい。
2.グループ討議結果の発表
Aグループ発表

・十勝中央大橋下流(途別川合流点下流)の川づくり案については、基本的に事務局提示の第3案でよい。

・十勝中央大橋下流(メン川合流点下流)の川づくり案については、湿地を否定するものではないが、河原もあった方が良いという意見、9月の出水による攪乱で河原が形成されたので湿地が少なくても良いのではないかという意見が出された。

Bグループ発表

・ 十勝中央大橋下流(途別川合流点下流)の川づくり案については、基本的に事務局提示の第3案でよい。

・ 十勝中央大橋下流(メン川合流点下流)については、十勝川の湿地再生のきっかけとして、ここにも湿地環境をつくるという意見であった。ただし、湿地ができてタンチョウやハクチョウが飛来するようになると、周辺農地での食害等が問題となるので、地元との調整を図りつつ検討することが前提であり、それを踏まえて、浅いところや深いところを全体にちりばめるような湿地を整備し、その後の状況を見ていってはどうかという意見であった。

・利活用について、音更川合流点下流①、②の右岸側の掘削箇所については、一部の樹木を伐採するなどして川辺に出られるようにしたら良い。また、相生中島上流右岸についても、試行的に水辺に近寄れる環境をつくってはどうかという意見があった。

・十勝川温泉下流の試行地の箇所については、エコロジーパークの維持管理等を踏まえた上で、公園管理者と今後調整を図りながら、進めていく必要があるという意見が出された。

Cグループ発表

・十勝中央大橋下流(途別川合流点下流)の川づくり案については、前回のワークショップで視察したとおり、トンボやウグイの稚魚などが生息し、景観的にも素晴らしく、何か懐かしい思いがする非常によい場所であることから、この水域をそのまま 残す案で異議はなかった。また、そのために川側の植生を幅広く残すことはよい方向ということで、事務局提示の第3案でよいのではないか。

・十勝中央大橋下流(メン川合流点下流)については、以下のような意見が出された。

→基本的には湿地をつくりたいということがベースにあるが、途別川合流点下流のように湿地や水たまりを残していけるのだろうか。湿地をつくったとして、大規模出水があった時にはたして維持できるのか、維持は難しいのではないか。それであれば、無理に川の中につくらなくても良いのではないか。

→常に水面のある環境をつくるのであれば、かなり深く掘削する必要がある。その際には河岸の侵食を防止するため深く掘り下げたところに護岸を張る必要が生じるが、洪水の際には護岸の裏側に水が回ってしまうことが心配。

→最終的には、事務局提示の案のとおり、薄く掘り下げる程度で融雪期に湿原的な環境となるのが望ましいが、浅く単調に掘削するのではなく、凹凸を設けて、ある時期には広い水面だが、徐々に乾いていっても小さな水面は残るような感じで掘削するのが良いのではないか。

→その他、低水路を平水位程度で掘削する部分に、湿地的環境ができることを期待したい

・利活用について、音更川合流点下流左岸の樹木伐採跡地について、防災緑地として活用できるような場所としてはどうかという意見があった。
全体討議
(座長)

グループ討議の結果発表では

・十勝中央大橋下流(途別川合流点下流)の川づくり案については、事務局提示の第3案で了解となっている。

・十勝中央大橋下流(メン川合流点下流)における湿地造成の考え方については、全グループが湿地をつくりたいという意見であったが、鳥類による食害の問題等不確定な要素もあり、地域との調整が必要。湿地のつくり方については、事務局提示の川づくり案のイメージで良いという意見があった。

・利活用については、Cグループから音更川合流点下流に防災緑地をつくった方が良いのではないかという意見、Bグループからは緩傾斜地をつくって川に近づけるような箇所を設けるという意見があった。

以上のような意見があったが、全体的に何かあれば意見をいただきたい。

(メンバー)

・ Cグループの「防災緑地」とはどのようなイメージのものか。

(メンバー)

・想定外の災害は色々あるが、疫病の蔓延や大火、水が使えなくなるような災害が起こった際の避難場所の一つとして使えないかと考えている。

(メンバー)

・湿地造成について討論していただいてありがたく思う。データが正確かどうかわからないが、北海道が出している鳥獣被害の額から十勝川流域の鳥の被害額を想定すると百数万円程度であり、それほど大きなものではない。実際に被害を受けている農家からすれば1羽いれば気になるという気持ちは分かる。

(座長)

・利活用の面で意見があればお願いしたい。

(事務局)

・先ほどの「防災緑地」について、具体的な姿をどのようにイメージしているか教えてほしい。

(メンバー)

・スペースが確保されていればよく、避難の際に障害となるものがなく、車両の進入が可能で休むところがあれば良いと考えている。

(事務局)

・平常時の具体的なイメージは、芝を張った公園のようなものか。

(座長)

・ たぶん堤外地につくるとすれば、水害という問題があるので、地震災害をイメージしているのではないか。

(メンバー)

・原子力発電所で問題が起きた時は水が必要であったり、水道が止まるということもあるなど、想定できないような事態に水が必要になることがあると思う。隣接する宝来の町内会の方は、高台に避難場所を用意しているので足りているという意見もあったが、様々な災害に対して色々な避難場所があっても良いと思う。

(メンバー)

・ 音更川合流点では釣り愛好家が多く訪れているので、護岸を利用して何か考えられないだろうか。

(メンバー)

・ 今流行のフライフィッシングをする方は樹木が無い方が良い。音更川合流点ではニジマスがおり本州方面からの釣り人が訪れるほど有名な釣り場になっている。釣り人たちは木の枝を折ったり、焚き火をしたりやりたいようにやってしまう。水辺に親しむことの一つの方法として大目に見ているが、配慮が出来るのであれば、お金をかけずに、誰にも使われないというようなことにならないように、住民の方の意見を取り入れて行えば良いのではないか。

(座長)

・ Bグループからは、水辺に近寄りたいという意見があったが、やはり親水性という事をこれから考えていくべきだと思う。

(メンバー)

・ 十勝川中流域に関わる1市2町(帯広市、音更町、幕別町)では、まちづくりの方針として「自然との共生のまちづくり」を掲げている。特に帯広市は、市民と生きものがともに快適に暮らせるまちづくりとして、帯広の森を100年かけて市民がつくり、札内川の河川敷地の緑、十勝川の河川敷地の緑を結ぶ、緑のネットワーク構想も根幹としてある。自然との共生ということを考えた時に、色々な方々が様々な取り組みを行われているが、生物の立場から見た場合、本当に共生になっているのかということに関して疑問を感じている。ここ半世紀、中流域が人の都合でつくられているのではないか検証すべきだと思う。実は、このワークショップと並行して自分の 足で問題となる中流域のすべてのものを検証し地図を作成している。これを事務局に提供するので、それぞれがどのようになっているのかを検証しながら利活用を考えて行くことを提案する。

(座長)

・今の意見は利活用面についてだと思うが、私自身、非常に印象に残ることだと思う。特に河川の場合では、私たちの生活と自然が両立しなければならない。だからこそ人間が色々な形で手を加えたところが、本当の意味での利活用が出来るかどうかということを検証しなければならないということが、今話したことだと思う。逆に利活用という理念を少し考えながら、本当の意味での利活用は何かということを次のワークショップで議論していきたいと思う。

(メンバー)

・ このワークショップの一番の目的は、治水安全度の向上だと思うが、10回まで回を重ねるのだから、治水の他に副題という形で川づくりのコンセプトを取りまとめてアピールしてはどうだろうか。

(座長)

・ワークショップでどの程度できるか分からないが、皆さんの意見をある程度整理した形で、そういうことが最終的に出てくれば有意義なものであると思う。次回のワークショップの進め方については事務局しながら考えて行きたい。
[座長総評]
・今日の議論の中で最終的な川づくり案が立案されており、利活用の面で全体的なコンセプトなり理念を議論していくような提案もいただいた。平成23年度も3月までですが、後1回ワークショップを行うことを事務局では考えています。出来れば総括的な議論、具体的につくられた各グループの計画というものを再確認し、最終的な形のゴールをつくっていければ良いと思う。

以上

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お問合せ先

治水課

  • 住所:北海道帯広市西5条南8丁目
  • 電話番号:0155-24-4105

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