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十勝川中流部川づくりワークショップ(第10回)議事概要

十勝川中流部川づくりワークショップ(第10回)議事概要

日時: 平成24年3月2日(金) 18:05~19:40
場所: とかち館2階 鳳凰の間
出席状況: ワークショップメンバー(全25名):18名が参加
      オブザーバー(全7名):5名

議事概要

1.事務局からの資料説明
・資料-2により、全検討箇所(9箇所)の川づくり案、資料-3により、今後の利活用の例とワークショップのまとめ、今後の川づくりの進め方について説明した。
2.全体討議
1.全検討箇所(9箇所)の川づくり案について
・9箇所の川づくり案について、基本的な合意を得た。
・本ワークショップの資料と議事録は、誰でも利用できるよう残していく。
・川づくり案の見直し検証は、PDCA(Plan-Do-Check-Act)システムで十勝川中流部市民協働会議(仮称)の中で行っていく。
2.今後の利活用について
・どのように利用されるかは、どれだけの人が中流部に関心をもつかであり、自然の恩恵があってこそ興味を持つ人が増えるのではないかとの意見がだされた。
・工事等の目的や計画の内容を市民に伝えるため、本ワークショップの資料を引き続き、帯広開発建設部のHPにて公開していくこととした。
3.十勝川中流部川づくりワークショップまとめに関して
・ワークショップまとめ(案)について、基本的な考え方は問題ないことを確認し、修正については座長に一任された。
4.今後の川づくりの進め方について
・今後は、ワークショップメンバーや十勝川中流部に関わりのある団体や個人、関連企業などが参加する、十勝川中流部市民協働会議(仮称)を立ち上げ、地域との連携・調整や川づくり案の見直し検証等を行っていくこととした。
・市民協働会議には、沿川の自治体の参加もお願いする。
5.全体を通じて
・工事後に外来種が蔓延ったりしないよう進めてほしいとの意見が出された。
・十勝川中流域を空間博物館と考えて、治水や環境教育に資する場として整備していってはどうかとの意見が出され、今後市民協働会議の場で議論していくこととした。

  • 十勝川中流部川づくりワークショップ(第10回)の様子
  • 十勝川中流部川づくりワークショップ(第10回)の様子

十勝川中流部川づくりワークショップ(第10回) 議事録要旨

1.全検討箇所(9箇所)の川づくりについて
(座長)

・今まで議論してきた9箇所の検討箇所について、まとめということで説明がありましたが、意見や質問があれば伺いたい。

(メンバー)

・音更川合流点付近の左岸側の河畔林伐採時に連続性を確保するために残す樹林の位置について、現在は全て川側を残すことになっているが、川側だと増水による侵食等で連続性が途切れることもあるかと思う。治水面なども含めて細かなところは今後つめていくことになるかと思うが、すべて川側を残すことでよいかというと疑問符がつく。

(事務局)

・特に音更川合流点下流①では、資料-2の4ページに示すように、ケショウヤナギを含む大型樹林を残すことになるが、ここから上流の音更川にも大型樹林がある。その他は河畔林の質に大きな違いがないことから、市街地に近い方を開けた環境とした方が良いと思い、川側を残すことを考えている。
また、洪水時に流出するとの指摘もあるが、音更川合流点付近には低水護岸が整備されているので、今のところは川側でよいと考えている。ただし、詳細については今後地域の方と議論していく中で柔軟に対応できると思う。

(メンバー)

・昨年9月の大水が出てから川に変化が起きて川が面白くなった。この大水で多数のアメマスが千代田堰堤を超えて上流側へ遡上した。普段は11月~3月にかけて千代田堰堤の下流域でアメマス釣りが盛んになるが、今年は清水や御影のあたりでアメマスが釣れるようになった。このアメマスが上流域で産卵しイワナとなることで上流域の魚類相が変わると思う。このワークショップでは自然に対する配慮もなされているが魚のことはあまり検討されなかったと思う。資料-2の16ページに示す千代田新水路上流の河道掘削について、できれば大きな魚がひそめるような形にしてもらえたらと思う。

(事務局)

・実際に掘削する際には、魚に関する意見も頂いて、部分的に少し深く掘削する等の工夫をしながら行いたい。

(メンバー)

・ 第一ホテル前の白鳥護岸について、このワークショップの議論に含めても良いものだろうか。

(事務局)

・本ワークショップでは白鳥護岸を補修するという方向性は示したが、具体的な方法等については、ワークショップと切り離し、十勝川温泉の方や地域の方の意見を聞きながら進めていきたい。

(メンバー)

・行政と市民と有識者がともに役割、立場、意見が異なる中で議論をしてきて、一応の意見の集約や合意ができたと思う。ただし、合意という中身は現時点の一応の意見集約に同席しているのであって、100%理解しているというわけではない。 生物の視点で十勝川を見ると、かつて色々な生き物が悠々と生活していた川ではなく、課題を抱えていない万々歳の川ではないと思う。治水のことを中心に考えると河川整備を行わなければならない現実にあるが、自然や生き物との共生など、自然の現実をどうつかみ、私たちの合意したことが進むかどうかは、今後のモニタリングなどを含めて見続けていくことになる。そこで、検証しながら前に進むという最初の立脚点に基づいて以下の点をお願いしたい。

・ ①このワークショップの議事録と資料を、今後誰でも活用できるように残してほしい。

・ ②川に関わる市民団体が色々関わり続けるが、このワークショップの成果を踏まえて、今後の見直し検証をどのように進められるか、考えを示してほしい。

(事務局)

・ワークショップのまとめ(案)にも記載したが、河川管理者としても今後検証をしながら場合によっては見直しも含めて進めていきたいと思っている。そのためにも、資料については残していく。

・見直し検証の進め方については、具体的にお示しすることはできないが、今後市民協働会議の中で本ワークショップに参加頂いた有識者等のメンバーの方にも、お力を借りて進めていきたいと考えている。

(座長)

・今後の川づくりの進め方については、基本的にはPlan-Do-Check-Act(PDCA)という、計画して実行し、検証評価をして、それに対して改善するという方法を、市民協働会議の中で行っていくシステムがつくれるのではないかと思う。

・ ワークショップのまとめとしては、議論の落ち着くところが出たということで、合意ということにしたい。

・ 最終的な合意となったところは、これからPDCAのシステムを行って修正をしていきたいと思う。
2.今後の利活用について
(メンバー)

・整備後5年後10年後にどのように利用されるかということは、結局どれだけの人が十勝川中流域に関心をもつかだと思う。それはお金をかけて整備しただけでは無理で、自然があり魚やタンチョウがいるなど、自然の恩恵があってこそ魅力のある箇所となり興味を持つ人が増えると思う。その下地をつくり成り行きを見るには長い時間がかかるが、その時に関心を持っている人が増えていれば、このワークショップの効果があったといえると思う。

・ 今後、川に重機が入っている時に、なぜ皆の川に重機が入っているのか疑問に思う人が多くいると思う。そのため、目的や計画の内容など、理由がわかるようにインターネット等で情報公開することが大事だと思う。

(事務局)

・ご指摘のとおり、このような情報はきちんと発信していかなければならないと考えており、今回のワークショップの1~9回目までの結果は、議事録を含めて帯広開発建設部のホームページで公開している。引き続き公開していきたい。

・ また、今後も色々なかたちで市民の方への情報発信が必要と考えており、今まで関心を持っていなかった人たちにも体験できるような機会を設けるなど、市民協働会議と協力して、そのような活動を進めていければよいと思っている。

(座長)

・ 意見があったように、こういう形で利活用すべきという考え方ではなくて、ポテンシャルのあるものをつくったので、自発的に市民が川に近づいていく形が理想的な考え方である。例えば、市民がバードウオッチングに行くかは、野鳥がたくさん集まることが前提になってくる。前提と利活用がきちんとならなければならない、そういうことだと思う。

(メンバー

・治水の必要性について、今までの洪水被害がどのようなもので、今の経済価値に換算したらどれくらいの経済的損失になるのかを提示してもらえたら理解が深まったと思う。そのようなアピールが少なかった気がする。

(事務局)

・これまでも洪水の恐ろしさや治水の必要性など情報発信に努めてきたところですが、まだまだ足りないという指摘ですので、引き続きそういった情報については発信していきたいと思う。

(メンバー)

・喧々諤々言われたものを非常に上手くまとめていただいたと思う。「次世代に受け継ぐ十勝川」はまさに十勝の財産です。

・十勝川中流部の流下能力を確保するということを主目的に据えて、我々人間も含めて生物多様性を根底に組み入れていることは、次世代に引き継げる十勝川だと思う。

・十勝川に利活用の種を植えて環境が整いつつある。これがどう活用されていくかは環境整備の仕方しだいだと思う。今後、十勝川156km、十勝岳から太平洋までに広げていってほしい。
3.ワークショップまとめについて
(メンバー)

・今回のワークショップは皆が最善を求めるということではなく、様々な人の意見の融合ができたということではないかと思う。

(座長)

・基本的な考え方はこの案でよいと思う。後で何か意見等があったら事務局の方に出していただければ、事務局と私で調整して最終的なまとめとさせていただきたい。
4.今後の進め方について
(座長)

・今後、中流域を考えるにあたり、市民と行政とが調整等を行える会をつくりたいという提案である。様々な問題等が生じた場合に、協働会議を活かして問題解決をしていくというスタンスをとっていっていただけるよう私自身からもお願いしたい。

(メンバー)

・十勝川中流部市民協働会議の中に是非、沿川の1市2町の自治体が入って欲しい。行政の手助けが必要な場合もあると思うので、清掃やイベントなどに主体をもった団体が入っていると心強い。

(事務局)

・私たちからもお願いしたい。

(座長)

・このワークショップは今回の10回目で終わらせていただいて、今後は十勝川中流部市民協働会議というステージで川づくりを発展させていく。このステージをスムーズにつくっていただくことを私の方からもお願いする。
5.全体的なことについて
(メンバー)

・川は自然の営力に任せて、できているものだと考えている。今は、東日本大震災だとかエネルギー問題、気候変動、環境や生物の多様性などのものの見方が変わってきている時代だと思う。

・ 環境省が国土交通省の部門に入ってきて、生物多様性の保護やそれらを監視する役割を担ってもいいのではないかと思う。そうすれば、もう少し強力に自然保護が可能になるのではないだろうか。

(座長)

・昔は最適、最良な事業をすれば市民の皆さんが納得するだろうという風な考え方が大きなウエートを占めていた。環境省が戦略的環境アセスメントを打ち出し、それを踏まえて国土交通省は環境アセスメントを実施するという考えであったが、ここ最近2、3年で国土交通省も変わってきていて、基本的には構想段階から議論していこうという考え方になりつつあり、まさに今私たちが議論を進めているところである。

(メンバー)

・まとめで、十勝川らしい自然環境の形成や保全とあるが、下流域で湿地をつくった際にオオアワダチソウが繁茂した事例もあるので、外来種がはびこったりすることのないように進めてほしい。

(メンバー)

・生物多様性や治水の話があったが、空間博物館という考え方がある。十勝川中流部を空間博物館的に考えると、治水が一番大きなことも市民が理解でき、環境の面もいろいろな生物の面から環境教育に資するものを意識してつくることで、それがエコツーリズムにもつながる。 十勝川中流部は市民が参加しやすい立地条件にあるので、十勝川を散策しながら河川の色々なことを学べるような空間博物館を意識してはどうか。

(事務局)

・地域の方々も参加していただき、今の意見も含めて市民協働会議で議論していただ ければと思う。

(メンバー)

・このワークショップでは色々な意味で自分自身も学べるところが多かった。その川の特徴は他の川と比較するとわかりやすいと思うので、十勝川の生き方と他の川の生き方の違いについて、1つ1つ具体的に伝えることが可能であれば、今後も市民協働会議などに参加していきたい。

(座長)

・十勝川中流部市民協働会議は、相生中島地区で活動している相生中島市民協働会議が中流部という非常に広い範囲になったとも考えられるので、これまでの活動での経験を是非活かして、新たな協働会議でも頑張っていただきたい。
6.座長総評
・このワークショップの合意はあくまでもこの2年間の1つの考え方であり、これから川づくりが始まって行くということで、注意深く見守りながら意見を出していくことを是非やっていってほしい。そのためには協働会議の設定が大事で、このワークショップで培った多くの人が議論して行ける雰囲気をつくった上で進めてほしい。

・我々が取り上げた段階というのは、あくまでも構想と計画の段階で、事業をどうやっていくかはこれからである。

・今回は皆さんの協力で、100%ではないが、参加した皆さんの意見調整の中で中流部の整備イメージができてきたと理解している。このような十勝川での取り組みは、他の河川に比べて相当進んでいると思う。今後は、十勝川中流部市民協働会議の中でより良いアイディアを出していただくことで、十勝川は良い川づくりができるなと確信している。

以上

まとめ

お問合せ先

治水課

  • 住所:北海道帯広市西5条南8丁目
  • 電話番号:0155-24-4105

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