現在位置の階層

  1. トップページ
  2. 治水課
  3. 治水事業
  4. 十勝川中流部の川づくり
  5. 十勝川中流部川づくりワークショップ
  6. 十勝川中流部川づくりワークショップ(第2回)議事概要

十勝川中流部川づくりワークショップ(第2回)議事概要

十勝川中流部川づくりワークショップ(第2回)議事概要

日時: 平成22年10月29日(金曜日) 18:30~20:30
場所: とかち館2階 鳳凰の間
出席状況: ワークショップメンバー(全25名):18名が参加
      オブザーバー(全5名):4名が参加
      一般傍聴者:16名
  • 十勝川中流部川づくりワークショップ(第2回)の様子

議事概要

1.第1回ワークショップ議事概要等の公開内容の確認
・帯広開発建設部のホームページでの公開に向けて、議事概要・議事要旨(案)について事務局から提案した。
2.十勝川中流部ワークショップ検討にあたって
・資料-2 により、検討にあたっての前提条件や配慮事項、今後のスケジュール案について事務局から説明。
3.十勝川中流部の特徴と河道の変遷
・資料-3 により、事務局から説明
4.ワークショップメンバーの意見発表
・資料-4 により、「研究者」、「技術者」、「NPO」、「河川利用者」、「沿川住民」の各々の視点から出された意見について、代表者により発表して頂いた。
5.質疑応答・意見交換
・上記の説明や発表内容に対して、質疑応答・意見交換を行った。

・十勝川と札内川では水の濁りが違う。その理由を知りたい。
・横断図の経年変化を見ると、河床が低下しているように見えるが、原因は人為的なのか自然の現象なのか。
・都市部と非都市部を区分して、川づくりの考え方を整理していく方法もある。
・親水という面では、エコロジーパーク周辺が、一番いろいろな可能性を秘めている場所で、十分に検討してほしい。
・大正11 年頃の川は曲がりくねっており面白い川だったのが、昭和になると、何かが奪われ、多くの生物が棲めない川になってしまったと思う。蛇行は作れないが、少しでもその機能を代替するものを作れるのではないか。

その他、様々な質問・意見が出された。

・次回ワークショップに向けて、事前に十勝川に求める機能などに関する意見を事務局に提出して頂くことを決定した。

十勝川中流部川づくりワークショップ(第2回) 議事要旨

1.ワークショップメンバーの意見発表
ワークショップメンバーから事前に提出して頂いた意見を代表者により発表。
「研究者」、「技術者」、「NPO」、「河川利用者」、「沿川住民」の各々の視点から0、主に次のような意見が出された。

(研究者の視点)

・自然史や河川についての科学的知識を学びあいながら進めていきたい。

・生物多様性を尊重しながら関連資源を大事に。

・河畔林の功と罪を両面から評価することが必要。

・河原、草原、河畔林など多様な環境が必要。昔と比べて流量が少なくなり、多様な河川環境が失われつつあるように思う。適度な撹乱、自然の水の力を利用することも必要ではないか。

(技術者の視点)

・ある程度、人が管理・ケアすることも必要ではないか。環境への影響を考えると中水敷掘削(年に1、2 回冠水)が良いと思う。

・撹乱依存生物のハビタットが減少していることの認識と周知が必要。適度に安定した河畔林と不安定な河畔林(更新地)のバランスが重要なのではないか。

・これからの河川整備は人的な関与を最小限とし、川の自然の力を活用することを考えてはどうか。

・昔の河川空間は、豊かな自然があり、交通路としての役割や漁業の場など様々な価値があった。今は公園ばかりが目立ち、その経済的価値が低くなっていると思う。生物多様性、地球環境保全が重要視されてきた中で、川の価値を見つめ直すことも必要なのではないか。

(NPO の視点)

・釣りや遊泳ができるような親水広場があるとよい。特にイトウが釣れる川になってほしい。

・多様な生物が生息できるよう、蛇行や湿地など、変化に富んだ川づくりがよい。

・市民が川に興味、関心を持つことが重要。川づくりに活かせる歴史情報などを提供してほしい。

・十勝川水系全体の減災体制の青写真があって、これまでの歴史なども踏まえた上で、中流部を考えることが必要。

・十勝川にはサケ、シシャモが遡上し、その周辺には湿地などの豊かな自然がある。

・陸上ビオトープ(河畔林、堤内森林)と水辺ビオトープを計画し、双方をつなぐエコトーンの整備により連関を保つことが必要ではないか。

(河川利用者の視点)

・川は昔遊び場であった。

・サケがもっと上流に遡上することで、ワシなどが来るようになる。

・川沿いをサイクリングしながら、野鳥観察。浅瀬での川遊びができるとよい。

・単調な川でなく、中州や鳥類が繁殖できる崖などがあることで、より魅力的な十勝川となり、観光資源ともなる。

・川の重要性を周知することで、ゴミ投棄の抑制が図れるのではないか。また、住民が川に訪れやすくなるよう環境教育や安全啓発も必要。

・北海道各地、東京、名古屋、大阪、外国からも十勝川に訪れている。我々以外にも訪れる人がいるということを認識した上で、川づくりを考えていきたい。

・タンチョウの採餌場となる環境や、ホタルが棲める水辺ができないか。

(沿川住民の視点)

・川に接して住んでいる住民にとっては、洪水は深刻な問題。

・樹木が密集し川が見えなくなってきている。もっとすっきりできないか。

・昔は川を楽しい遊び場として利用していたが、近年、危険だから近寄らないという教育になっている。

・親水公園はあまりにも管理されているので、安全確保や管理面での課題はあるが、もっと自然の中で子供達を育てられるような川になってほしい。
2.質疑応答・意見交換
資料-1~4 の説明等に対し、以下のような質疑応答・意見交換を行った。

(メンバー)

・昔と比較して流量が減ってきているのではないかとの意見があったが、実際にどうなのか。水辺の面積が変わってきているのではないか。

(事務局)

・流量にそれほど大きな変化はないが、川の流れは昔は変動を繰り返しており、その範囲でみると狭くなってきている。

(メンバー)

・撹乱依存生物とは、ケショウヤナギ以外に具体的にどういうものがあるか。

(メンバー)

・カワラバッタ、ジギ、チドリ、モメンヅルなどがある。また、平常時の流量は大きく変わっていないが、ピーク流量はダムカットで減っていると思う。

(メンバー)

・撹乱が必要ということか。

(メンバー)

・このような種は、礫河原が新しくできないと維持できない。

(メンバー)

・十勝川中流部において水の濁りの原因は何が考えられるか。上流のトムラウシでは濁っていない。

(事務局)

・川下りの時に、地域の方から今年は濁っているという話があった。様々な要因が考えられると思うが現状では把握できていない。

(メンバー)

・河川整備計画において、どこまでの検討を行って、確保すべき河道断面を設定したのか。

(事務局)

・過去の洪水時の観測データを基に川の抵抗などを設定したほか、横断測量や河道内樹木の範囲などを調査し、最新のデータと知見を用いて、現況の流下能力や水位の計算を行い、戦後最大規模の流量に対する必要な河道断面を設定した。

(メンバー)

・検討にあたって、流域として氾濫を許容できる部分を考慮しているのか、また、千代田堰堤を下げるなどの対策を検討したのか教えてほしい。

(事務局)

・十勝は土地は広いが、現状で農地や市街地など高度に土地利用がされていることから、河川整備計画では、目標としている戦後最大規模の洪水を堤防の間で安全に流せる対策を検討している。また、千代田堰堤箇所においては、治水対策として千代田新水路を完成しており、それで目標を達成している。

(メンバー)

・今の十勝川には良い水がないと言われている。札内川と十勝川の合流点で水の色が違ったが理由が知りたい。

(事務局)

・札内川は、川底に礫層が厚く堆積しているのが特徴であり、川の水が礫の中に潜り込んだり、礫の中から水が出てきたりすることで透明度の高い水となっている。そのため、昔から十勝川より澄んでいるが、十勝川の水が濁っている原因は分かっていない。

(メンバー)

・横断図の経年変化を見ると、河床が低下しているように見えるが、原因は人為的なのか自然の現象なのか。また、低水路の管理は今までどの様な形で行われてきたのか。

(事務局)

・たとえば、KP58.4 の断面でみると、昭和48 年当時は川幅広く流れていたものが河川改修などの影響もあって徐々に狭くなっており、その分河床が低下している。また、昭和56 年洪水の影響もあると思う。ただし、近年については、平均的に見ると大きな変化は生じていない。

・低水路の管理については、河岸が削られて堤防に接近してきた場合には河岸保護工を施工したり、最近は環境に配慮してあまり行っていないが、大きな中州などが堆積した場合には河道整正なども行っていた。

(メンバー)

・資料-2 の低水路掘削について、川幅を広げる場合、現在の護岸を取り壊すのか。
また、改修後は新たに護岸を造るのか教えてほしい。

(事務局)

・川幅を広げる箇所に設置されている護岸は撤去することになるが、そのあと、同じような護岸にするかどうかは意見を伺った上で検討したい。

(メンバー)

・都市河川部とそれ以外の区間では工法を変えることも考えられるのではないか。

(事務局)

・中流部の区間は延長も長いので、その場所に応じて考えていきたい。

(座長)

・都市部と非都市部を区分して、考え方を整理していく方法もある。

(メンバー)

・資料-2 の河道内樹木の伐採は、皆伐の絵になっているが、その他の選択肢はないのか。

(事務局)

・極端な例を示したもので、一部残す、間引くなどの選択肢がある。

(メンバー)

・親水という面では、エコロジーパーク周辺が、一番いろいろな可能性を秘めている場所であり、十分に検討してほしい。

(メンバー)

・工事の実施による魚、野鳥などへの影響はどのように考えられるか。

(事務局)

・定量的に表現するのは難しいが、たとえば鳥の場合、一般的には樹木が多い方が良いと考えられるが、十勝川には礫河原など特定の環境に依存する鳥もいるので、一概に樹木を増やせば良いというものでもない。また、魚なら、川底を掘るよりも高水敷を掘る方が影響は少ない。

(メンバー)

・古地図を見ると、大正11 年頃の川は曲がりくねっており、次のポイントに何がいるか楽しみであるなど、面白い川だったと思う。それが、良い悪いは別にして、昭和になると、何かが奪われ、多くの生物が棲めない川になってしまったと思う。たとえば、ホタルについては、餌であるカワニナは移動できないので、流路を変えるといなくなる。また、白亜紀からいるザリガニが、なぜ今いなくなっているのかを考えてはどうか。提出した資料にも記載したが、やりすぎてしまったことに対して、少し戻さなければという反省に立った法改正がなされているので、少しでもそのような取り組みができないかと思う。蛇行は作れないが、その機能を 代替するものを作れるのではないか。

(座長)

・本日の意見交換を踏まえて、次回ワークショップに向けて、十勝川に求める機能 などについての意見を、事前に事務局に提出してほしい。

以上

リンク

お問合せ先

治水課

  • 住所:北海道帯広市西5条南8丁目
  • 電話番号:0155-24-4105

現在位置の階層

  1. トップページ
  2. 治水課
  3. 治水事業
  4. 十勝川中流部の川づくり
  5. 十勝川中流部川づくりワークショップ
  6. 十勝川中流部川づくりワークショップ(第2回)議事概要